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デザイナーへの発注のコツ

ゆる勉オンラインで「デザインへ発注のコツ」勉強会が開催されました!講師はデザイナーとして20年以上のキャリアを持つ柴崎久美子先生です。過去にはネスカフェや協和発酵バイオ、Table for twoなどの企業案件や行政機関にも関わってこられたデザイナーです。

発注する側の「困った」

パンフレットやホームページ、商品パッケージ、イラストなどなど、デザイナーに発注して困ったことになった経験はありませんか?例えば、

  • イメージしていたデザインとは違うものが納品された

  • 写真、イラスト、動画など別々のデザイナーに依頼していた

  • 予算内におさめてほしいけど折り合いがつかない

  • いつも使っているツールで扱えない形式で納品された

  • 別の媒体で使おうとしたら法律上使えないことが発覚

特に「イメージしていたデザインと違った」というケースは多いのではないでしょうか?「もっとかわいらしいデザインがよかったのに」「もっと都会的な」「もっとポップな感じで」もっと、もっと・・・。

その結果、「あのデザイナーはダメだ」と不満に感じたり、別のデザイナーに依頼して予算オーバーしてしまったり、何ヶ月もプロジェクトが前に進まなかったりした経験はないでしょうか?

「お客様は神様です」とは言うものの、実は困っているのはクライアントだけではないんですね。

例えば、あなたが会社のパンフレットを制作する責任者に任命されて、社長から「我が社の伝統と風格、そして親しみやすさが伝わる写真を表紙に選ぶように」と言われたら、どうでしょう?困っちゃいますよね?

伝統と風格を伝わるような写真ってどんな写真?親しみやすさって?どんな基準を写真を選んだらいいのか分かりませんよね。デザイナーも同じなんです。

お互いの「困った」解消法

今回のゆる勉強会では、デザイナーに発注する側される側双方が困ったことにならないように、あらかじめ対策できることをご紹介くださいました。

現場ではさまざまな困ったことが起こります。講座ではそれぞれについて詳しく対策法を教えていただきましたが、ここではそのうちの一つ「イメージと違った」問題への対策をご紹介しますね。

1、既存の資料でイメージを共有する

イメージ通りのデザインを納品していただくには、あらかじめサンプルをたくさん共有しておくと、デザイナーも方向性を決めやすくなります。例えば「かっこいい」という言葉に対して、クライアントがどんなイメージを持っているのか知ることができれば、「かっこいい」という発注に対してイメージにかなり近いデザインを制作することができます。

言葉の定義って人それぞれですからね。「高いビルがたくさんあった」と聞いて8階建てなのか40階建てなのか、たくさんってどれくらいの数なのか、その人の持つイメージはバラバラです。

2、制作事例を見てもらう

あらかじめ「このデザイナーはこのような作品を制作するんだ」と知った上で発注すると、イメージと違ったデザインが上がってくる可能性は下がります。そのデザイナーの個性に対して発注しているので、デザイナー側も仕事がしやすいですよね。

制作事例のタイプがさまざまで幅広いデザイナーでも、「この作品のイメージで」と伝えておけば、その作品を制作した時のイメージを持ち出してクリエイトできるのでズレることがなくなります。

3、発注の要件を1枚のシートにまとめる

デザインの発注要件はイメージだけではありません。納期、サイズ、カラー、部数、ファイルタイプなども重要です。さらには、なぜこのデザインが必要なのか、誰に向けて発信するのか、どの媒体を使うのかなども制作には必要になってきます。

納品した後に「あー、そういうことじゃないんだよ」となった場合、余分な時間や手間、費用がかかってしまいます。また、1枚にまとめておくことで制作の各段階で軸がブレないようにリセットできます。デザイナーはクライアントの想いを受け止めて制作されているんですね。

最後に

この記事でご紹介した内容は講座のごくごく一部に過ぎません。また、講座内では実際に柴崎久美子先生が現場で使われている「企画概要・導線整理シート」を共有していただきました。プロのツールを公開していただけたので、今後デザイン発注で困ったことになることはないでしょう。

講座を受けてみて最初に感じたことは、「やっぱりコミュニケーションって大事だなー」ということです。お互いに分かり合ったつもりで進んでいくとロクなことにならないと思いました。

発注する側も発注される側も「そんなつもりじゃないかった」という行き違いが起こります。それは案件だけで留まる問題ではなく、お互いの信頼関係を崩してしまい、評判にも大きな傷をつけてしまうでしょう。

今回の講座はデザインを発注する側の方だけでなく、デザイナーとして活動している方にも非常に役立つ内容が満載だったと思います。

ゆる勉オンラインでは、講座を録画しアーカイブを残していますので、今からでもこの講座を視聴することができます。今回も大変勉強になりました!

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