ウクライナ侵攻、イギリスはどう反応?あの有名俳優も難民受け入れを表明🏠【全文無料】
今回はご質問をいただきましたのでお答えします。皆さまご存じの通り、2月24日にロシア軍がウクライナへの侵攻を開始。約3週間経った今、イギリスではどのような反応が起こっているのでしょう?
なるべく暗くならないようにご紹介していきますので、「イギリスはそんな感じなんだ~」と気軽にお読みいただければ幸いです😌
イギリスの話をご紹介する前に強調しておきたいのは、メディアでは「世界中がロシアを非難」と伝えられることが多いものの、実際はそうでもないという点。ロシアを非難する国連決議でも、アジア諸国の多く(中国、インド、パキスタン、ベトナム、バングラデシュ、スリランカ、モンゴル)が棄権しています。もちろん経済制裁にも参加していません。
一方、ヨーロッパ諸国は「反戦」で一致団結していると言って良いでしょう。これは、ウクライナ国民の生活が脅かされていることに対する人道的な怒りと共に、ロシアによる侵攻をヨーロッパ全土への脅威と捉えているから。EU離脱でヨーロッパ大陸とは距離を置いたイギリスでさえ、大陸側と変わらないほどの反戦ムード。
ただし、多数流れてくるウクライナ難民を保護しているのはポーランドなどが中心。地理的に遠いイギリスでの受け入れはまだ始まったばかりです(これについては後述します)。
イギリスで早期から開始されたのが、プーチン大統領とつながりがある、もしくは現政権を支持するロシア人に対する経済制裁(資産の凍結)です。
あまり知られていないことかもしれませんが、イギリスにはロシア人の大富豪が多く暮らしています。そのうちの1人、実業家のロマン・アブラモヴィッチはチェルシーという強豪サッカークラブを所有していましたが、その資産が凍結対象に。これによって同クラブのチケットやグッズの販売が停止したり、スポンサーが次々撤退したりと大騒ぎになっています。
つまり、ロシア系富豪またはロシア政府・企業との取引による恩恵はさまざまな形で存在しているため、経済制裁は自国に痛みや混乱をもたらすものでもあるんですよね。
今回、イギリス人や他国の人々を驚かせているのが、基本的に政治には不介入のイギリス王室がウクライナ支持を表明していることです。
たとえば、3月7日、エリザベス女王はウィンザー城にてカナダのトルドー首相を迎えましたが、この際に女王はウクライナの国旗の色(青と黄色)の花を飾り、ご本人も青い服をお召しになっています。「偶然では?」と思われる方もいるかもしれませんが、すべてが計算し尽くされているイギリス王室において偶然は存在しません😏
ウィリアム王子&キャサリン妃もウクライナ支援施設を訪問。2人の胸にはウクライナ国旗のバッジが光り、キャサリン妃はブルー一色のセーターを着用しています。
イギリスに住んでいるわたしにとっても、今回ここまで王室が特定の国への支援を表明しているのが不思議なくらいですが、イギリス国内でもウクライナ支持が「当たり前」という雰囲気になっているのは事実かと。
最後に難民受け入れについて。まず、イギリスはポーランド政府からの要請で、3月13日に深刻な小児がんを患う子ども21人とその家族を受け入れました。イギリスで最高のケアが受けられるように手配されています。
また、イギリスの一般家庭がウクライナ難民を受け入れられる「Homes for Ukraine」プログラムの開始を発表。空き部屋がある家庭は、さまざまな審査に合格すれば受け入れが可能に。期間は6か月以上。政府からの謝礼として毎月350ポンド(5万円強)が贈られます。
精神的・物理的なサポートを要する難民の自宅への受け入れは安易にできることではありませんが、今までに短期で難民を受け入れた経験のある家庭などが次々に参加意思を表明。実際、寝室が4~5個もある邸宅に住んでいる富裕層で、こういった人道支援に積極的な人はイギリスでは少なくありません。
政府もビザ発給数には制限をつけず、このプログラムを通じて数十万人の難民の受け入れを目指しています。
そしてこの方っ!シャーロック役でもおなじみのベネディクト・カンバーバッチも、このプログラムを利用した難民受け入れを表明。
ご存じの方も多いかもしれませんが、カンバーバッチは15世紀のイングランド王・リチャード3世の血縁者。曽祖父は外交官で、祖父はいくつも勲章を受けている海軍軍人。彼自身も名門パブリックスクールであるハーロー校で学ぶなど、生粋のお坊ちゃまなんです。今は言うまでもなく俳優として大成。そんな彼が受け入れる難民は1人や2人ではないでしょう✨
セレブの豪華なお屋敷でもふつうのあたたかな一般家庭でも、1人でも多くのウクライナ難民が心身の傷を癒せる生活環境を得られますように。心から祈りたいと思います😊
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