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インドでの三人暮らし

私は今、日本人の女の子3人で12畳くらいのインドの大学の寮に住んでいる。

私たちの経歴は本当にばらばらだ。ウルドゥー語専攻3年の私21歳、同じ大学から来たウルドゥー語専攻4年の先輩(ちなみに私が浪人しているから同い年)、元自衛隊で現在大学3年生のサンスクリット語を勉強しに来た23歳。

「3人暮らしってストレスじゃない?」とよく人に聞かれる。2人にとってはどうだかわからないが、私にとっては全くストレスではない。

朝は私が一番早く起きる。8時頃に起きて化粧をしていると、2人目が起きて、一緒に朝食に行く。3人目は私が出かける10時になってもまだ起きない。

私は毎日予定があるのであまり出かけないが、ルームメイトの2人は新しい場所を開拓するのが好きだ。私がいない日中によくマーケットやショッピングモールに行っている。最初は2人の話についていけなくなってしまうのではないかと思っていたが、帰ってきて「今日はここに行って何が売っていた」と楽しそうに話してくれる。そして、気に入った場所を厳選して少ない私の休日に連れ出してくれる。

夜はシャワーの時間が一番短い人からシャワーを浴びる。1人のルームメイトは早寝、私は中くらい、1人は夜更かしだが、遅すぎず早すぎない12時くらいには電気を消す。夜更かしなルームメイトはベッドの中でスマホをいじる。私はどうしても寝れない日はイヤホンとスマホだけ持って夜の散歩に出かける。

こんなふうに、それぞれみんな我慢にならないくらいの我慢をちょっとずつしている。無理矢理3人で食事をしたり出かけたりするのではなく、行きたいところが揃えば一緒に外出する。食べたいものと時間が揃えば一緒に食べる、という感じだ。

ストレスは溜まらないが、やはりどうしてもひとりになりたいときもある。そんな時はひとりで音楽を聴きながら夜の大学を散歩する。治安が悪いと言われるインドでも、大学内は安全でデリーなのかと疑うほど静かだ。

ひとしきり歩いて帰っても、ふたりともあまり私に関心がないので何も聞いてこない。私からこんなことがあってね…と話すとベッドでだらだらしていた体を起こして、一緒に悲しんだり怒ったりしてくれる。

趣味も性格も全く合わない3人が、同じ時期にインドに留学したというだけで一緒に生活し、今は3人暮らしがこんなにもしっくり来ている。きっと日本に帰っても、たくさん連絡を取ったり遊んだりすることはないんだろうな、でも何歳になっても集まれる関係性なんだろうな、なんて考える。

前回のnote、読んでくださった皆さん、ありがとうございます。上手いといってくれた人もいて嬉しいです。

今回はインドの生活ではなくルームメイトとの関係性について書きましたが、今度は日本では経験できないインドの生活環境の劣悪さや、暑すぎて3人とも眠れなかった夜について書こうと思います。

読んでくれてありがとうございました。




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