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若手の頃に描いた”皆が発言しやすい”世界を目指して主任をしていた時の話〜前編〜

前編では経験に基づいた実践、後編では知識を入れた実践の話をする

きっかけは、若手の頃に上司に言われた言葉で嫌な思いをした時、「自分があのくらいの歳になっても、こういうことは言わない。社会を変えるんだ」と思っていたり

逆に嬉しいと感じた時は「こんなことを後輩に言える人になろう」と思っていました

部下にとっては上司が言った些細な一言はいい方にも悪い方にも大きな力が生まれます

上司の言葉で嫌な気持ちにならないために関わらないようにしたり、自分の意見に蓋をしてしまうのは、窮屈で、個性は失われて、組織は古いまま。こんな世界はなくしてやるって思ってました

そこで上司になった暁には、若手の頃に嫌だと感じたことは後輩にしない、嬉しいと思ったことはする

シンプルにこの2点を、あの頃の自分を思い出しながら行動して、発言しやすい世界を目指す上司になり、いいチームを作ろうと思いました

結果的に、活気あるいいチーム作りができたと思っています!

”話しかけやすい”上司になる

話しやすいと、新しいアイデアが出やすかったり、会話が生まれて仲良くなったり、辛い時は相談しやすかったり、いろんなことがうまくいくんじゃないかなと思います

経験に基づく心得6ヶ条

・感情的にならず筋道立てて物事伝える(言い方に気をつける。「そんな言い方しなくても…」をこの世から無くす)

・話しかけてきたらとりあえず聞く(トラブルがあったとしても最初から後輩のせいにしない。環境要因や2度と起こらない方法を考える)

・最初から否定しない(自分が絶対正しいとは思わない)

・「普通は」「一般的に」と言って勝手に世間を味方につけない(最終手段でこれを言う人は自分の考えがない人、物事の一部分しか見てない人と私は思ってしまいます)

・機嫌が安定している(自分的にデキる人は常に表情穏やか)

・年上だろうが年下だろうが態度を変えない(平等に敬意を払う)

このような考えに行き着く経験から、上司は常に朗らかであれと言うスローガンが自分の中にあります

つまり心の余裕を持つことなんですが、余裕がなくても表情や声色など意識で変えられることもあるし、上司の機嫌って全体の空気に影響すると思うので、そこの能力を持つこともいい上司・リーダーだと思います

”発言しやすい”チームを作る

”話しかけやすい”上司って言うのは1対1のコミュニケーションの話で、今度はチームの中で活発な意見を出せるかという、自分だけでなくチームの皆の姿勢にも着目する必要があります

患者さんの治療方針を議論する時は後輩がどのように考えてそこに行き着いたかという思考回路を話してくれない限り、指導のしようがないのです

大事なのは正しいか間違っているかではなく、”ちゃんと考えたか”

リハビリは試行錯誤の世界で超正解なんてないし、患者さんごとに性格も疾患も千差万別なので、限りなくベストに近づけようと努力するのが正解。大事なのは理学療法士の満足度じゃなくて患者さんの満足度

カンファレンス時の心得5ヶ条

・話しやすいように事前にフォーマットを準備して埋めておく(リーダーも含め全員行う。リーダーが手を抜けばメンバーも手を抜いてしまう)

・傾聴する

・発言者の理解度に合わせた議論をする

・次に繋がる質問やアドバイスをしていく

・ずれるような質問が出たときは、どんな意図で聞いてるのか説明を求める

チームの議論ができるようになれば、今後大人数になった時や、外部の人たちと話す時も活発な議論ができるようになっていく。自分もそうだったし、世界が広がる。そういう思考やアウトプットの練習の場でもあるので、”発言するのが怖い”という気持ちは作ってほしくなかった

”発言しやすい”チームは何がいいの?

発言しやすい=助けを求められると言うこと

リハビリは患者さんと理学療法士1対1で行うもので、患者さんは1年目の理学療法士だろうが10年目の理学療法士だろうが、当然同じ値段を支払う。しかし、患者さんに「あの人は経験が浅いから(下手だから)担当を変えてほしい」とかそういうことは言われないようにしたい。治療技術の底上げ、経験年数にあった患者さんの割り振り、治療方針の共有が必要になります

患者さんの不利益にならないように上司は後輩を観察して手助けしてあげないといけないし、逆に後輩は困ったときは上司にすぐ聞いたり報告してくれないと、いい結果を出せないことがあります。困るのは患者さんなのよ〜

ところで、いいチームの作り方ってあるの?

ここまでは”発言しやすい”ことに焦点を当てて、経験に基づいていいチームを目指した話をしました。まぁまぁ自分で満足してたんですが、もっと素敵な方法もあるのでは?客観的にどうなんだろ?他の企業とかはどうしてるのかな?なんて思ったことから、”いい上司とは”、”いいチームとは”を調べるようになりました

後編に続く


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