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「読まれる」文章と、「また読みたい」文章は違う。

いきなりですが、この文章を読んでみて欲しいです。


今日は、みなさんに重大なニュースがあります。なんと、わたしは今世紀最大の大発見をしてしまいました。たったひとつの“あること”をするだけで、だれもが、しあわせになることができるという事実を知ってしまったのです。これまでの人生、なぜこれに気づかなかったのか、後悔しながら震えています。この事実を知った友人も驚いて腰を抜かしていました。できればだれにも教えたくないのですが、この記事を読んでくださったあなただけに特別にお教えします。わたしが発見をした、だれもがしあわせになることができるたったひとつの“あること”とは…、おいしいごはんを食べることです!!!!!




はい、ズコーーーーってなりますよね。



■この文章の問題点

この文章の問題点は、ただひとつ「期待をさせすぎた」ということです。読んで欲しいがために、引っ張って引っ張って引っ張って、最後には当たり前のことをさも特別なことかのように剛速球でぶつけています。ドヤ顔が目に浮かぶ文章です。

極端な例を書いてみましたが、これと同じようなことを無意識にしてしまいがちなのです(特にメルマガでよく見ます)。


たしかに、こういう文章は読まれます。


しかし、読み終わったあとの満足感はどうでしょうか。この人の書いた文章をまた読みたいと思うでしょうか。


「がっかり」「こんなことか」と裏切られた気持ちになるでしょうし、次の文章を楽しみに待つことはないかもしれません。


■なにが必要か?

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必要なのは「期待値の調整」です。つまり、期待をさせ過ぎないこと。つまり、期待値と読後の満足感にギャップが出ないように前フリをしておくことです。


これにならって、先ほどの例文を直すなら、「多くの人にとっては当たり前だけれど、分かっていてもできていない“あること”が、幸福度を高めるには重要だと改めて気づきました。それは…」のような、前フリ・ワンクッションを挟むといいでしょう。ぐぐっと期待値がさがって、その後のメッセージとのギャップが埋まります。よりストレートに届きますし、誠実な印象も受けます。



あおる文章はひとの興味をそそりますし、読まれます。ときにはそれが人を動かすこともあるかもしれません。

でも、読んでよかったと思ってもらえるか、次を楽しみに次を待ってもらえるかどうかは別ものです。わたしは、「楽しみに待ってもらえる伝わる文章」について発信していきます。

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