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ベルリンの自然 探訪録

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ドイツの首都にしてドイツ1カオスな街と言われるベルリン。街の中に広大で質素な公園が広がったり、少し郊外に出ると森と湖が広がる。 夏は力強く、冬は静かに佇む、どこか質素で無骨な自然…
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ドイツの森で全裸に挑戦、全裸と全着衣の狭間での揺らぎそして扉の破壊

モヤモヤを打ち消すために森の中の湖に全裸で飛び込み泳ぐ、それってすごく素敵じゃないか?と思いついた。 8月が始まったばかりのベルリン。 太陽が出ている間は暑さを感じるものの、すでに風はひんやりしている、街中のあちこちに生える木々の葉も少しずつ落ち始め秋を感じ始める。 いくら土下座しても夏は過ぎてあの暗い冬が来る、土下座して夏が長引くものなら額を凹ますくらいには懇願したいところだが、自然の摂理はなんとも無常だ。 最近はお気に入りの森が枯れる前によく散歩をしに行っている。

ベルリン湖漂流記特大パック 自然に酔う編

ベルリンの夏といえば湖。 中心地から電車で1時間ほどの場所に様々な湖がある。 6月上旬の気温が30℃をさまよう時期、友達が安いカヤックレンタルを見つけたので、東側にあるGroßer Müggelsee(グローサー ミューゲルゼー/ 大きい ミューゲル湖)に行ってきた。 ここミューゲルゼーは去年の30歳の誕生日(7月16日)に自転車で20km漕いで向かおうとした場所だ、 到着まで半分の地点で雷雨に襲われ、諦めて近くの森に逃げ込んだ際にシュプレーパークという有名な廃遊園地を見つ

ベルリンの街と森で過ごす誕生日

31歳の誕生日を7月16日(ナナイロ)に迎えた。ジェンダーフリーについて考える事が多い私が、七色、レインボーカラーの日生まれなのはなかなか体を張ったボケである。 そんな自分が誕生日に体を張ったボケをするのは割と必然で、朝の思いつきで森と湖におんぼろチャリで向かう事にした。夜には1年ぶりのバーに飲みに行く予定があった為、森と街の欲張りパックで1日を彩る試みだ。 西南に位置するWannsee(バーンゼー)、27kmの距離を、タイヤの潰れかけたチャリで向かい、途中の森を楽しみ、

ベルリンから1時間半、裸足公園冒険記 廃墟つき

今回は友達親子とベルリン郊外にある裸足の公園に行き、魂が震えるほど楽しんできたのでまとめてみたいと思う。初めて海外在住者らしい記事になりそう。 ​ 1 ベルリン中央駅から快速電車で向かうここ2〜3週間でドイツの規制緩和が緩んだこともあり、友達親子に「Barfußpark」(バルフースパーク)=裸足公園に誘われた。 特に下調べもせず弁当と着替えを詰めたリュックを背負いベルリン中央駅に11時に集合した。 ベルリン中央駅(Berlin Hauptbahnhofベルリンハウプ

溶けた氷の下のゴミ、川に浮かぶ油

先週からいきなり気温が上がり、太陽が顔を出し、積もった雪はものすごい勢いで溶け、砂利だらけの地肌が出る。歩く人たちの着てる服も明るい色が増え、自分も水色のジージャンを久しぶりに羽織る。寒くて孤独で贅沢な冬が終わったのは嬉しいけども少し寂しい気もする。 絵描き仲間が日本に帰るのに、ベルリンで事前検査を受けるために私の家に一泊し早朝に見送った。まだ静かな朝、川沿いを散歩する。川に張っていた氷の一部が溶け始め、水面が所々現れていた。今まで真っ白に美しく凍っていた表面から一変、その

大寒波とパンくず

40年ぶりの気候現象で北ドイツが寒い。ベルリンは山がなく通常はあまり雪も降らないがこの数日は雪マーク。気温下がりすぎて笑える。さっき淹れたお茶も一瞬で冷める。 昨日は一日中風音がしていて、日本の台風の夜を思い出した。台風ほど突風ではないものの、心細い夜が明け今日は風はないが細かい雪だけが引き続き舞っていた。ヨガ勉強飯を済ませ、外に出る支度をする。 1人で外に出ず生活していると、世界から切り離され自分の部屋だけが宙に浮いている気分になる。窓に映った世界が本物なのか確かめなく

川の上を歩く鳥

家のカーテンを開けても4階から向かいの建物が見えるだけで気がつかなかったが、友達のあげたインスタのストーリーでベルリンに雪が積もってるいることを知った。先日の夜にだいぶ降っていたようで、確かに窓から下を覗きこんだら真っ白な雪が積もっていた。 去年の冬はあまり積もることがなかった雪だが、今年の冬はよく降って嬉しい。 外に出ると太陽が差していた。家の前の交差点にかかる橋からいつも散歩する川(運河)を眺める。川幅の端から端まで氷が張っていた。この前は池が凍ったが、とうとう川が凍

太陽満喫陽を浴びるピーポー

太陽とだいぶ遠距離でシカト決め込まれてて、久しぶりに会った気分。胸キュンすら感じる晴れの日。天気の話は退屈だって言うけど、私は昔から晴れが好きすぎて、湿気の多い雨の日は大嫌いだった事もあり、天気はかなり重要である。 郷に入っては郷に従え精神で薄暗いベルリンの冬を迎えるのも2回目。今年は雪が降る日も多くけっこーワクワクして過ごしている。気まぐれに太陽が雲の隙間からチラッと覗く時もあるけど、日照時間も短く、一日中気温もあまり変動がない。ドイツ=哲学のイメージがあるのも大納得な日

茅葺き屋根の駅 肥やしの匂い

今月引っ越しを控える友達が、荷造りを始める前に今の家に遊びに行った。普段徒歩かチャリで移動するが電車に40分も乗っていれば街並みはだいぶ変わってくる。初めて降りる駅、普段見ないドイツっぽい建物が満載でキョロキョロしながら歩く。観光客っぽい挙動は目立つようで犬の散歩をしているおばさんにちらりと見られる。そういえばこの一年弱はベルリンの壁の周辺でさえ観光客がいないもんな〜。 友達の家で荷物を置き、歩いてファームへ向かう。茅葺き屋根の駅まで歩いてファームの入り口を抜けると、煉瓦造

池が凍った土曜日 ベルリンTiergarten散歩

川沿いの土のベチャベチャが寒さで氷に変わり歩きやすくなった。12月中は朝の寒さから土や芝生はたくさんの水分を含み、運動靴の底だけでなく側面まで泥をくっつけて歩く必要があった。極力乾いた地面を探しながら不自然な蛇行をしつつ歩いた12月。とうとう、水分が凍る気温に到達した1月の今日。 川沿いの土はべちゃつく事なく昨日の雪を含んだ部分は固く凍っていた。圧倒的に歩きやすい。つま先で薄い氷を割ろうとつついたが、ランニングシューズでは無理だった。川の鳥たちがたくさんの人にパンくずをもら