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私をミスコンに誘うな。

“ミスコン”とは、ミス・コンテストの略で、ミスの敬称が示す通り独身女性の美を競うイベント。世界5大ミスコンテストとしては、ミス・ユニバース、ミス・ワールド、ミス・インターナショナル、ミス・アース 、ミス・グランドが挙げられる。–Wikipedia

かれこれ10代の終わり頃から現在に至るまで、私は周りからよく「ミスコンに出たら?」と言われることが多い。

“ミス”と謳えない既婚者時代には「ミセスコンテストに出ない?」とまで言われる始末だった。

周囲からすると、それはきっと紛れもない褒め言葉であり、悪意なんてものは微塵も無いのかもしれないが、私は過去だけでなく、今も、そして未来もそういったものに興味や関心が全くなく、決して出場することはないということを予めここに宣言する。

何故なら、そういった誘いに今後いちいち断りを入れたり、それなりの対応をするのが面倒なのと、ミスコンという概念がそもそも私の「美」に対するフィロソフィーと相容れないことを皆様に事前に知っておいて欲しいからだ。

ちなみに、これから私が皆様にお伝えする事は、決してミスコンやミスコン出場者、ミスコンを愛する方々をディスっているわけでなく、ただの私一個人としての考えや価値観だということをご理解いただきたい。


1. 結論

この内容に関して、長ったらしく書く必要性を感じないので結論から先に述べるが、私がミスコンに出ない理由はただ一つ。

は、人間、特にここでは女性の“美しさ”というものを他人がジャッジし競い合い、順位をつけることに興味がないからだ。

こういうと大抵「ミスコンは、外見だけでなく内面も重視されるんだ」と言う方がおられるが、それに対しての私の答えはいつだって変わる事なく「だから何なんだよ」なのである。

むしろ、人の外見でなく内面までもに順位を付けられたら、たまったもんじゃない。

と、この様な内容をおおっ広げに文字にしている時点で、私の内面はぶっち切りで世界ワースト1位なのかもしれないが、それでも私は一切構わない。

私はその漆黒の輝きを放つワースト1位の襷を堂々と胸に靡かせてまでも、この自分の考えを曲げる事は決してない。


2. 人間の“美”の正体

人間が持つ“美”というものには明確で正しい答えがなく、人によってその価値感や判断基準が違う。

また、同じ人間でも、人生において様々な経験をすることで、今まで美しいと感じていたものがそう思えなくなったり、全く新しいものに美しさを見い出すこともある。

このような得体の知れないものに、人々は日々惹きつけられ、それを魅力に感じる。

そして、時に人はそれに惑わされる。


多くの女性は、一般社会で「美しい」とされている数々の美人サンプルを見つめながら、その姿形を自分のものにしたくなる。

でも、人間の持つ本来の美しさは絶対的に自分の中にあるもので、それは決して人と比べたり順位を付けたりすることは出来ない。

人間の持つ美しさは、その“比較したり採点することが非常に困難”という点にあり、その複雑性と神秘性こそが非常に人間的で魅力的だと言える。

そして、その美しさというものの正体がはっきりと判らず判断が難しいが故に、人は結局顔や体型など目に見えて数値化できる容姿を、既に用意された「黄金比」というものに当てはめ、それに近しいものを美しいものとするしかないのである。

また、容姿とは違う姿形のない内面というものも、人々が一般的に共通して持っている倫理観や正義、美徳に沿ったものを美しいと判断するしかなく、これもまた明確な答えがないものだ。

人間が持つ「美しさ」とは、永遠に説明が出来ないミステリーなのである。


3. 念押しの結論

なんだかんだ、いつもの私らしくうだうだと述べてしまったが、相変わらず結論は変わらない。

人間の真の美しさとは、自分の中にある。

自分以外の他人は、その自分の持つ美しさとは一体何なのか、それが自分のどこにあるのかということを、時としてヒントはくれても決して答えを教えてはくれない。

長くも短い人生の中で、自分だけが持つ他者のものとは比較不可能な唯一無二の美しさを自ら見出し、正しく鍛練し磨きあげることができれば、それがいつか他者をもが確認できるくらいに可視化できる可能性もあるかもしれないが、正直そんな事どうだっていい。

自分の持つ美しさは、誰が何と言おうが自分だけの美しさであり、他人が口出しすることでもなければジャッジすることでもない。

私は私、余所は余所。

私が思う比類無き「美しさ」を勝手に冒涜すんじゃないよ、まったく。

人間品評会を開催してる暇があるなら、鏡見な。


窪 ゆりか

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