採用は、量より質でしょっ!候補者編

「人材紹介会社に、”常に10社以上応募して、3社以上は面接中の状態にしてください”って言われたんだよねー」と、知人が話してくれた。転職の条件にがっちした企業や仕事を検索すれば10社以上ヒットするだろうが、”採用されたらここで働きたい!”と思える会社、仕事がそんなにあるだろうか?私はこの話を聞いてイラっとした。

なりふり構わず応募したことで、いつどこに応募したのか、なんで応募したのか、わからなくなる。そして、なんとなく応募した会社に限って、書類や面接が通ってしまうことはよくある。内定などをもらってしまったら、当然入社したい、働きたいという意思は低い。だが、人材紹介会社は、「いい会社だから」「これを逃すと、他に内定がもらえるかわからない」と、応募者を煽り、無理やり承諾する。入社前のモチベーションが低くても、入ってみたら意外とよかったとなればいいが、そんな話は聞いたことはない。たいていは、なぜ自分が採用されたのか、何を期待されているのかわからず、働く意欲が出ず、成果もです、遅かれ早かれ退職する。こういう”煽り”が、ブラック企業を生み出しているのではないかと、常々思う。

今の会社をどうしてもすぐに辞めたくて、”ここではないどこか”へ転職できるならなんでもいい、という切羽詰まった気持ちはよく分かる。私もそういう経験があったから。だが、そういう余裕のない状態で、選んだ、もしくは選らばれた企業で、幸せになれるか。うまくいくケースはごくまれだと思う。何故なら、本来確認しなければならないことを、「あー、いいです、今の会社が辞められれば!」と、盲目になっているからだ。もしくは、不安や懸念があっても、「今よりはきっといいはず!」と、自分を無理やり前向きに持っていこうと無理をしているからだ。

仕事は選ばなければたくさんある。それは事実だが、誰だって、

自分じゃなくても出来る仕事を好んで選ぶ人はいない

「いや、こだわりませんよ」という人は、過去に何かある、自分の気持ちを押し殺している場合が多い。そんな自分と向き合わないと、ブラック企業、いやブラック労働環境は、いつまで経ってもなくならない。

選択肢が多いというのは、余裕があるように見えるが、それだけ迷うと言うこと。もしくは、ホントにどれも望んでないこともある。別の言い方をすれば、

ホントに働きたいと思う企業に出会えることは、人生でそう多くない。

そろそろ”下手な鉄砲数打ちゃ当たる転職”から脱却しませんか?


「人生経験の引き出し」がいっぱいあります。何か悩み解決のヒントになる話が提供できるかもしれません。