宮島のゲストハウスで働いた話<長期休館編・モロッコの宿の朝食>
2015年から働きはじめた、バックパッカーズ宮島というゲストハウスは、冬の閑散期は1か月間休館していました。その休館中はスタッフもお休み!
お給料は出ないんですけど、私も他のスタッフも、「普通の会社ではこんなに長期休みもらえないよね、ラッキー」と言って、世界に飛び出していきました。
はじめての休館。私はもう一人のスタッフと一緒にモロッコへ。
泊まるところはもちろんゲストハウス。モロッコでは「リヤド」と呼ばれる、中庭や吹き抜けがある伝統的なおうちを宿にしていることが多いです。
今日は印象的だった朝食の話です。
モロッコ初日。シェフシャウエンという、青い壁に囲まれた、美しいちいさな町にたどり着いたのは、もう夜おそい時間でした。暗い時間にあたらしい町に着くって、すごく不安です。しかも迷路のような町。
食事したお店の方が手伝ってくれて、予約したリヤドをなんとか見つけ、お手伝いらしき若い青年にベッドを案内してもらい(「手続きは明日オーナーがきてからしてね」)、くたびれてすぐに寝てしまいました。
翌朝、目が覚めてベッドから顔をあげると、部屋のドアが開いており、宿のスタッフらしき人たちが3人も、困ったような、怪訝そうな顔でのぞきこんでヒソヒソと話しています。
私はすぐに、チェックアウト時間が過ぎているのだと悟り、「もう一泊したいんですけど大丈夫ですか」と伝えると、3人の表情がは安堵でパッと明るくなり、オーナーらしき男性が若い女の子のスタッフに、アラビア語なのか、ペラペラと指示をだして、みんな部屋を出ていきました。
私たちはその後やっと起きだし、中庭にあるレセプション兼リビングのスペースへ。食事のメニューが英語で書いてあったので、お願いしました。
そのスタッフの女の子のはにかんだ笑顔が可愛い。
屋上で朝食(というかブランチ)にすることにしました。
モロッコは電気の照明が十分にない感じで、昼間でも建物の中は薄暗いです。でも、その日はとっても天気がよく、屋上は絶景!空気も爽やか。
そして、このフルーツたっぷりの朝食。
ここのリヤドのオーナーはイギリス人らしく、モロッコ伝統の朝食っていうわけではありませんでしたが、昨日の夜の不安と疲れを吹き飛ばす、この天気と屋上の爽やかさと、フルーツたっぷりの朝食。すごく凝っているわけでもないけど、「わぁ!」ってなるビジュアル。
心もカラダも一気にうるおって満たされました。
朝食って大事。
こんな朝食を提供したいな。
旅から戻り、この感動を他のスタッフに共有し、素泊りだけだったバックパッカーズ宮島に、朝食のオプションが登場しました。
れんげ荘でも、そんな満たされる朝食を提供したい。それくらい、私にとって印象的な朝食でした。
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