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娘1歳・ママ1年生、         そして、私はガンサバイバー1年生


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ゆきさんとの初めての会話、それは彼女が病室から鼻に酸素チューブをしながら、私は病院の待合室、何か不思議な繋がりを感じながら初日がスタートした。

インスタでつながってたとは言え、初めましてだが、初めましてではない。もともとストーリーで、現在、緩和ケアをしていることを知っていたが、どう言葉をかけていいかわからず、連絡していなかった…

インスタつながりの友人からの誘いがご縁で、ご縁がご縁に繋がり、こういう瞬間、このご縁は必然的なものだと感じる私であった。

ホルモン治療が残り1年というところで、再発・・・

まさかの出来事が、ゆきさんに起こった。
再発する1年前には、自分の夢の美容室もオープン、
借金をしてまでオープンさせたお店も、先日クローズをした。

ゆきさんから、最後まで話ができるかどうかがわからない状況なのですがと、彼女からの連絡があったが、それでも私は彼女のストーリーを描きたいと思った。

彼女のガンは16年前に発覚、娘の授乳しているときに見つかったガン、ガンは娘さんとともに生きてきた。

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娘のために、娘の成長をしっかり見たいと、その当時、彼女は娘を産んだことについて、葛藤したこともあった。ガンと向き合いながらこそ、娘を育てられたと彼女は、子育てを振り返った。

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後悔のない時間をと…、その一心でシングルマザーで子供2人を育てた日々。

あんなに憎んで、一度離れたご主人と、今一緒に時間を過ごすゆきさんからは、こうなるのかもなと思っていたけど…と話すゆきさんの声から、ご主人への愛を感じた。あの頃はね、と話しながらも、こうして今ご主人と二人の子供たちとして一緒に過ごす時間の愛おしさを、彼女の言葉から感じられた。
今は、家族で一緒に居られる時間を本当に幸せだと感じるゆきさんがここにいる。

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病になることはいいことではないけれど、こうして、家族が同じ方向を見るきっかけになる、こうしたくたって、簡単にできることではない。これこそ、めぐり逢いだとわたしは感じる、家族もこのタイミングで、病がこのタイミングで、何もかもが重なりはじめ、きっと奇跡が起こることを、私は強く信じている。

今、この瞬間を幸せな時間を送ることができるのは、今までのゆきさんだから、こうして、ご主人や子供たち、まわりの友人からの愛に溢れる時間を過ごせるのは、ゆきさんの人柄、ゆきさんのこれまでがあるからこそ、今がある。

わたしたちは、”今”を生きているのだと、ゆきさんの話を聞いて、強く感じる。この瞬間をどんなふうに生きるかだと、教えられる自分がここにいる。

できる限り毎日、ゆきさんと話をする日が続いている、お互い涙し、お互い笑い合い、感情のジェットコースターである。私たちの会話は、たわいもない会話、特別なことなど、何もない日常的な会話がここにはある。

ゆきさんの顔を見て話をしていると、私は大きな幸せに包まれる。

日々のこと、子供のこと、家族のこと、これまでのこと、目の前にいるゆきさんはしっかり話をしてくれる。本当に不思議な感覚である、これからもこの時間がずっと続いてくれることを、私は信じている。

緩和ケアをする意味やこれからの奇跡を信じている話も、すべて私たちの日常で、そして何より、ゆきさんが今の目の前にある幸せのことを、笑顔で話をしてくれる。毎回話しが終わったあと、私が元気をもらっている、ゆきさんの話を聞いて、私が前を向き直している。

ゆきさんの口から、これからの自分のことを考えると、怖くないということはないけど、決して今の現状が怖くて怖くてというより、家族がそばにいてくれて、インスタでつながった同じ病の人たちとのやりとり、毎日の連絡がすごく嬉しくて、本当に幸せだなと感じる日々だということ、その気持ちは毎回ゆきさんから伝わってくる。

彼女の今の心は、とても穏やかで、とてもやさしい。

昔はね、本当に厳しく言ってたんだよね、と話すゆきさん、本当はすごく優しい人で、でもシングルマザーでの子育て、美容室を借金してまでやるメンタリティは、きっとその厳しさ、強さがあったからこそやってこれたのだろうなと、私は感じる、だから走り抜けてこれたと。

そして今、とても穏やかなゆきさん、ご主人にも、子供たちにも、自然なありのままのゆきさんで居られているのではないかと感じる。

子供たちへは、病状ことは全てではないが話をしている、なんとなくわかっているんだろうと、もうすぐ、おうちに帰れることを、家族みんなが心待ちにしていて、おうちでは、いつもの変わらない母の姿をしたいと。

どんなときでも、母親は母親、
子供は、いつものようにおっかないママに怒られたいのかもしれない。

ここでは、書ききれないこともたくさんありますが、これを第一章とします。

ゆきさんのおうちに帰る前のストーリーでした。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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