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ぴえんは今日も、わたしを救う。

 

ぴえん超えてぱおん。

 

初めて聞いたら何のこっちゃって感じですよね。
ぴえん超えたらぱおんなの?じゃあその次は?てかそもそもぴえんって何?みたいな謎が謎を呼ぶ言葉のように思います。

まあ私も去年くらいまでは「ぴえんとか絶対使わんし」と思っていた人間でした。

今回はそんなアンチぴえんというか、ぴえんに心を開いていなかった私が「ぴえんに今日も救われている話」を書いていこうかなと。

出逢い -DEAI-

正直私がぴえんといつ出逢ったかは覚えていません。
たぶんSNSで回ってきたんでしょう。

第一印象はまずまず。

字面はかわいい
もしぴえんがピエンだったらスルー案件。
かわいくないもの。

大事なことなのでもう一度。
字面はかわいい。まあ音もかわいいっちゃかわいい。
それぞれ、どちらかというと好きな部類です。

だけど、何かあざとい。絶妙にあざといのだ

だから、嫌でした。
正確に言うと好きになれませんでした。

 

ぴえん。

 

イメージは良くないけど、印象には強烈に残りました

 

接近 -SEKKIN-

最高に絶妙で微妙な出逢いを果たしたぴえんと私。

そんな私たちが徐々に近づけたのにはちゃんと理由があります。

それがSlackでのやりとり

昨年度まで所属していた団体のワークスペースには、業務以外のことで個々が自由につぶやくいわゆる "個人チャンネル" があり、例にも漏れず私もチームの仲間も個人チャンネルを持っていました。

そんな中、去年のこの時期あたりから急に各所で "ぴえん" が目につくようになりました(たぶんこの頃にぴえんをちゃんと認知したからだと)。

当時私は「ぴえんとか絶対使わんし」と高をくくっており、ただぴえんを使う友人を眺めるだけの日々が続いていました。

ここで大事なのは、嫌悪感があるから使わなかったのではなく、ぴえんを使えるのはあざとかわいい女子の特権だと思っていたから使えなかったということです。嫌いなのではなく、ただ純粋に好きだと言えなかっただけ。自分のことながらなんともこじらせていますね。

 

ではなぜ、こんなこじらせ状態から心を開くまでになったのでしょう。
4つの段階に分けて、順に説明していきます。

 

1. 心開き度 30%
まず、Slackでぴえんを目にすることが増えてから、ちょっとずつ自分も使ってみたいという気持ちが芽生えていった(だってこじらせてただけなんだから)。自室でちょっとぴえんと呟いてみたこともある。しかしまだ人とのやりとりで使う勇気はない。心開き度30%

 

2. 心開き度 50%
次に、使ってみたいという気持ちが徐々に大きくなり、会話の中でしれっと相槌代わりに「まじぴえん」と言ってみた。ポイントは "ぴえんに免疫がある人との会話" であること。たぶん私が初めて人とのやりとりでぴえんを使えたのは、もともとぴえんを使ってた人とだった気がする。やはり手慣らしには免疫がある人がいいだろう。ここで、ぴえんを毛嫌いしている人に使ってしまうのはよろしくない。

また、会話の場合は文字と違って後に残らないため、使うハードルが一気に下がることもポイントだ。いざというときに、しれっとごましがきくのだ。この時点で、心開き度50%。ここまで来たらあとは実践あるのみ

 

3. 心開き度 75%
会話の次は、ついに "個人チャンネルデビュー" 。実際に文字としてぴえんを使う段階だ。ちなみに私のはプライベートチャンネルで、基本的に同じチームの人のみ入っていた。この頃には会話で使うことに抵抗はなくなっていた。しかしいざキーボードで "ぴえん" と打っても、Ctrl+Enterを押すところで手が止まり、無意識のうちにバックスペースを3回押してしまう。まだ怖いのだ。

そんなことを何度も繰り返し、ようやく決心がついた。もう送るしかない、と。とりあえず送ってみよう。何かだめだ違うなと思ったら続けざまに普通の言葉を送ればいいじゃないか。そう自分に言い聞かせて、ついにCtrl+Enterを押した。

ぴえん

記念すべき私のチャンネルにぴえんの文字が刻まれた瞬間だ。もちろん突然単体で送るのではなく、文脈はちゃんとある。悲しいと思った出来事を送った後続けざまに送るという手法だ。このやり方で私の個人チャンネルデビューは成功した。ついに心開き度75%。ここから一気に100%まで詰めていく。

 

4. 心開き度 100%
これは、ぴえんに免疫のある人との会話やチャットで物怖じせずにぴえんを使いこなしている段階。私は今ここにおり、気軽にぴえんを使っている。ただし重要なのは、"ぴえんに免疫のある人に限る" こと。まあこじらせていた段階から考えると物凄い進歩だろう。

 

救済 -KYUSAI-

さて、ここまでぴえんとの馴れ初めをつらつら書いてきましたが、ようやく「ぴえんに今日も救われている話」に入っていきます。

簡単にまとめると、ぴえんを使うことで心が軽くなっているのです。

それは、ネガティブな言葉をネガティブではない方法で気持ちを吐き出せることが関係しています。

私の場合、「最悪」「無理」「辛い」「しんどい」「くそっ」のようにネガティブな言葉を実際に言ったり文字にしてしまうと、余計に気が滅入ってしまいます。そんなときに使うのが「ぴえん」。

▼例文
NG:「全然仕事うまくいかんかったわ…しんど…無理…」
OK:「仕事うまくいかなすぎやん、まじぴえん」

こんな具合です。まあ感じ方の問題ですね。
この場合では「しんどい」「無理」といったネガティブな言葉を「ぴえん」に置き換えることで、ネガティブな気持ちを吐き出しつつ、音や文字を「ぴえん」で和らげています。悲しい言葉や暴力的な言葉を使うより、「ぴえん」のかわいらしさとあほっぽさで包まれている方がいいと思いません、?

 

そして、このように和らげる方法を知っているから負の感情を溜め込みすぎず、適度にガス抜きができるのも "ぴえん" のいいところです。

昔、多方面で忙しない日々を送っているとき、よく負の感情を溜め込んでいました。当時、自分によく言い聞かせていたのがこれ。

「こんなこと口にしたあかんよな」
「弱音吐かずに頑張らんと」
「今が正念場や」

このようにネガティブなことを考えたり、その言葉を発したりするのはだと考えており、必死になって負の感情を抑え込んでいました。そして溜まりに溜まったその感情は行き場を失い、爆発

結果、適応障害になりました。

「もうたくさん頑張った」
「これ以上は無理だ」

そんなふうに心身がSOSを出したのです。

現在も治療中ですが、比較的安定してきました。今までは月1ペースで1週間ほどの鬱期があったのですが、最近は期間が短くなったり、そもそも鬱期に入らない月があったほどです。これは素直に嬉しい。

では、なぜ安定してきているのか。

もう薄々分かっている方もいると思いますが、ぴえんで適度にガス抜きができているから、というのが要因の1つになっています。もちろん、ぴえんだけで安定しているわけではありませんが、やはり負の感情を溜め込む前に吐き出せているのは大きな要因だと思います。

 

ぴえんは今日も、わたしを救う。

「悲しい」「辛い」「しんどい」「苦しい」

そう感じるのは悪いことではないし、これらの感情を押し殺し続けてまで無理に頑張る必要はないはずです。もしかしたら休み時かもしれません。

「それでも、顔を上げて前に進みたい」という意思があるなら、その時はちゃんと負の感情を吐き出してすっきりした状態で前に進んでいくことが大事だと思います。

私にとって、負の感情を吐き出すときのお助けアイテムが「ぴえん」でした。

「ぴえん」のかわいらしさとあほっぽさのおかげで、負の感情を包みこんで吐き出すことができ、精神が安定した日々を過ごせています。

ありがとうね。ぴえん。

 

はい、というわけでですね、
いろいろこじらせてぴえんに心を閉ざしていた私が、ぴえんへの心開き度100%になって、今日もぴえんに救われている話でしたとさ。

 

おしまい。

 

おまけ①_ぴえんの好敵手「にゃんこ」

先輩が使っていてうつったのが「にゃんこ」。
ぴえんと同じくらい、いやそれ以上に使われている言葉(私調べ)。

▼使用例
「全然課題終わらんやん、まじにゃんこ」

▼活用形
・にゃんこ
・にゃんころまる
・にゃんころまるぴえん

ちなみに、「にゃんこ」の方を先に使っていたのですが、にゃんこである程度耐性がついたから「ぴえん」も使えるようになったと個人的に思っています。

まあにゃんこ歴1年、ぴえん歴半年くらいのビギナーなのでまだまだこれからです。

あと、「ぴえん」「にゃんこ」以外におすすめの言葉を載せておきますね。

▼悲しいとき、ショックなとき
・悲しみ / 悲しみの海 (悲しみに打ちひしがれているときに使用)
・つらたん / つらみ / つらみの舞 (「しんどい」「辛い」と思ったときに使用)
・~ぽよ (文末につけて使用、ぽよおおおおでも可)
・~んご (文末につけて使用、んごおおおおでも可)
・ぴえ (感嘆詞; 「ぴえん」「にゃんこ」と違い、「まじ-」とは相性が悪い)
▼自分をほめるとき、嬉しいとき、いたわりたいとき
・うれぴよ (嬉しいときに使用)
・~してえらい (自分も他の人もほめるときに使う; 自己肯定感爆上がり)
・らぶあんどぴーす (ほっこりしたときに使用)
・おやすむ (自分をいたわるときに使用、休むに "お" を付けた)

 

おまけ②_心開き度 100%+++++

これが本当に最後の段階、心開き度100%+++++。いわゆる限界突破の状態である。ぴえんに免疫のない人との他愛もない会話やチャットでも使いこなし、ぴえんを伝播させていく段階を指している。あの絵文字ももちろん活用する。お恥ずかしながら私はまだこの段階には到底及ばない。これからも日々鍛錬を重ねていく所存だ。

 

P.S.
ちなみに今回は、
ぴえん、"ぴえん" 、「ぴえん」
を使い分けて書いていました。

どんな違いか気づきましたか、?

本を買ったり録音の機材購入の資金にしたいと思います!