見出し画像

MBAのあれこれ② 国内×夜間土日を選んだ理由とメリット

時間が空いてしまいましたが、MBAトピックの続きです。
前回はMBAを学んで良かったことについてお話ししました。次は、数あるMBAの中でもなぜ国内×夜間土日を選んだのか、この選択肢の良かった点についてです。

一言で言うと

コストパフォーマンスという観点で、最高でした。
仕事を辞めなくて済む上に学費も生活費も欧米よりも安い、さらに補助金まで使えるため、コストが低いことは誰もが想像の通りです。
「ではパフォーマンスはどうなのか」という点ですが、私は働きながら通うからこそパフォーマンスが上がった点も、日本語だからこそパフォーマンスが上がった点もあったと思っています。これは受け手が何を求めるかによるので全員にとっての正解は無いと思っていますが、私の選択肢であった「国内×夜間土日」のメリットをご紹介します。

前提

そもそも「パフォーマンス」をどう定義するか、つまりMBAに何を求めるかです。私は、短期〜中期(入学後から10年前後)の、自分が仕事を通じて得られる対価を求めていました。
対価として何を求めているかを話し出すと話が逸れるため詳細は控えますが、①自分が仕事を通じて社会に提供できる価値の大きさと質、②仕事をしている時の自分の幸せ度、③給料、の3点で、私の優先順位は①>②>③です。(昇進やポジションの高さは、私にとっては③よりも①につながるものとして重要です)
なぜ短期〜中期にしたかと言いますと、1点目は、私が身を置いているテック系の業界は非常に動きが早いため、「20年後に何が役立つか」なんて私には判断できないからです。今でも、「私の学びが10年後に古くなっていたり、10年後には別の課題が生じていたりしたら、またその時にいつでも学び直そう」という身軽な気持ちでいます。
2点目は、自分が仕事に全振りできる期間の話です。私は20代後半からMBAに興味を持ち始め、GLOBISに単科で入学したと時はちょうど30歳になる年でした。叶うかはさておき子どもを持ちたいと思っており、物理的に普段ほど仕事に集中できない期間が遠くない未来にあるかもしれないと想像すると、自分がアクセルを踏める時には踏み切りたいと考えていました。

翌日にでも仕事に活かせる

夜間×国内のパフォーマンスが上がりやすい理由は、まず、学びを翌日にでも実務に活かせる点です。
ケーススタディの学びは大まかに分けると、①フレームワークや予備知識の予習、②ケースの予習(自分で答えを出す)、③クラスディスカッション&講義、④復習・・・の流れです。
復習のタイミングで、②自分の予習と③クラスディスカッション&講義の差分を認識した上で、再度自分の仕掛かり中の実務で適した題材を見つけて考えてみることは、私にとってはとても深くて良い学びになりました。
幸い私の職場は自由度も裁量権も高く、お客様への提案内容に活かしたり、プロジェクトに活かしたり、上司との1on1で自分の領域のビジネスプランを話すときに取り入れていました。そこですぐにお客様や上司からのフィードバックを得られることは、さらに自分の学びになります。
また、こんなことをしているうちに仕事のパフォーマンスも上がったため、自分では当初想像できなかったくらいに自分の仕事の幅は広がり、昇進もしました。
仕事を完全に辞めて学びにだけ行くスタイルではできない効果の上げ方だったと思いますし、当時の恵まれていた環境には今でもとても感謝しています。

母国語だからこそ思考に集中できる

こちらも色々な意見があると思いますが、私は日本語を選んで良かったと思っています。
理由は、言語で悩まない分、すべての脳のリソースを「思考」に集中させられるからです。これは自分はもちろん、他のクラスメイトもです。クラスディスカッションの質の高さは自分のインプットの質に直結するので、優秀なメンバーと母国語で、全員が「思考」にのみ集中する環境で議論を重ねられたことは、自分の目的に照らし合わせるとベストな選択だったと思っています。
GLOBISでは英語クラスとの単位交換もできるので、私も何単位かは英語で取得しましたが、自分の学びの質が高いクラスの多くはすべて日本語でした。
(海外の大学院で、言語の壁も文化の壁も乗り越えてさらに全員が質の高い議論をされている環境もあると思いますし、そのような方達は心から尊敬しています!私の前提条件と照らし合わせると今回は違っただけで、私もいつか機会があったら挑戦したいです)
※ちなみに、英語は英語で別途ちゃんと勉強しています。

その他

瑣末なことに思えるかもしれないですが、友達の時間や家族の時間、同僚たちと過ごす仕事以外の時間、そして自分の時間を、MBAに通いながらでもきちんと取れたことは、個人的にはとても良いことだったと思っています。
最近 X(Twitter) でこんなツイートが話題になっていましたが、友達と過ごす時間も両親と過ごす時間も、20代〜30代にとってはとても貴重で、そこでしか得られないものや感じられない幸せはあると思っています。
以前、当時お付き合いしていた方に「自分に時間とお金があって、両親に時間と体力があって、両親の両親も元気で付ききりの介護などは必要ないなんて、とても貴重な時期だ」という言葉と一緒にご両親を海外旅行に連れて行った話を聞きました。私も心からその通りだと思い、MBA1年目に自分の両親をアメリカに連れて行きました。その時に購入した3人分の航空券とホテルは、間違いなく人生で1番良かった買い物です。

最後に

私は中学高校時代からずっと帰国子女の友達に囲まれてきたこともあり、海外生活の経験や、英語力、多様な文化との交流経験は、常に喉から手が出るほど憧れているものの一つです。(英語力はずっとコンプレックスでもあります)
仕事を辞めて海外で生活しながら国際的な一流大学でMBAを学び、多様なバックグラウンドを持つ学友たちと過ごす・・・ということは心からの憧れで、今回は目的と照らし合わせて諦めましたが、いつか機会と学びたいテーマが出来たら、どんなに歳を取ってからでもやってみたいと思っています。
どの選択肢を取っても、自分の人生の大切な期間の投資です。色々な選択肢を見ながら、何よりも、「自分は何を1番得たいのか」を考えてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?