かねだゆりあ|文学フリマ東京 U44

デザイン⇆リサーチ|壁採集『WALL JAPAN 日本の壁』|まちの調査と編集|基本構…

かねだゆりあ|文学フリマ東京 U44

デザイン⇆リサーチ|壁採集『WALL JAPAN 日本の壁』|まちの調査と編集|基本構想設計|冊子製作|スナック|本屋 |ZINEづくり

マガジン

  • 日々、電車での人びと

    ひとつの空間に集まった人たちは、ただ当たり前の日常として、何の目的もなく、お互い踏み入れることなく混じり合うことなく、身を寄せ合っている。そんな体験は電車やバスなどの公共交通機関以外でしたことがない。電車で出会うひとはみんな普通の人で、でもよく目を凝らすと一人一人が愛おしい。私は一緒に居合わせた、その人たちと手を取り合って踊りたい。日々の電車での人びとのエッセイ。

  • なんとか生きながらえているよ、日記

    なんとか生きながらえている人の日記。『生きのびるためのデザイン』という本が好きだし、生きのびたかったけど、生きのびるって結構強い言葉だなと思った。そんなに生きのびたい訳じゃないかもしれない。ただ、生きていて、そう生きてしまうから。だから、「生きながらえる」。でも、もがきながら生きながらえているので、なんとかで、もがいている感じも少々。

最近の記事

滞在記|みちたるあくねの日々【鹿児島県阿久根市ワーケーションプログラム】

知人から教えてもらった鹿児島県阿久根市のワーケーションプログラム。6泊7日間で職業体験付で阿久根にゆったり(?)といられる素敵な取り組みだ。(ゆったり?なのはこのあとの毎日をみていただくとわかるようにみちたりた日々を過ごし、いわゆるゆったりなのは定かでないなと思ったからだ) こちらのプログラムに2023年10月に参加した。わたしは元々、鹿児島県鹿屋市生まれで(育っていないのだが)鹿児島に縁があり、いま両親がともに鹿屋市に住んでいる。その帰省も兼ねて、ワーケーションプログラム

    • 電車で運んだありえないものシリーズをやったら面白そう

      知らなかったけど世間はもうゴールデンウィークに入っている人もいるらしい。だからかな、家族連れが多い。お母さん、男の子2人の家族が隣にいる。子ども2人をお母さんは座らせて、お母さんは立っている。そしたら、上の子らしき子が、お母さんに「お席譲りましょうか?」と演劇調で聞き出した。お母さんは「いいわよ、座ってて」という。すると弟が「そしたら、僕の席に座りなさいよ」と冗談っぽく言い出した。「そしたら僕が」「いや私が」「どうぞどうぞ」というあのダチョウ倶楽部の席譲り劇を家族で展開しはじ

      • 一回読んだ本や見た映画やドラマや人に再び出会うことが多い。出会いなおし期間。[2023.06 #02]

        金曜日 雨の音を聞きながら眠るのが好きだ。雨なら、外に出る理由がなくていい。生粋のインドアというか、家でできる行為が好きだから。............はい、ごめんなさい。ベットから動かないでいる理由を求めているだけです。でも雨の音を聴くととても落ち着く。でも外を出る時はなるべく雨が降っていてほしくない。雨は降ってほしくないけれど、朝ドラの『半分、青い』の永井芽衣と間宮祥太朗みたいに雨の中で踊ったりしたら、たのしいだろうなとも思う。 雨の音を聞きながら、夜寝る前に、自分の家

        • 一緒の車両で同じ景色を共有できてとてもうれしい

          高校生の女の子4人組が電車で話している。議題は、どんな仕事で稼ぐか。「YouTuberやInstagramerは停学になるかも」「停学になったらまずくない?」「停学なら良くない?」「やー高校生で停学はキツイよ」「なら小説家かなー」なんで、なら小説家なんだろうと思ったけど、小説家、いいやんと心の中で賛同を送る。そして、たわいもない会話は続いていく。「転売ヤーかな?」「それは人生売りすぎ」私も高校生の頃、将来の話とかするのとても楽しかったなと思い出す。でも転売ヤーという職業名はな

        滞在記|みちたるあくねの日々【鹿児島県阿久根市ワーケーションプログラム】

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        • 日々、電車での人びと
          4本
        • なんとか生きながらえているよ、日記
          4本

        記事

          人生迷いだらけでびっくりしちゃうな。選ばなかった方の選択肢、選べなかった方の選択肢のことをも考えてしまう。[2023.06 #01]

          金曜日 2月からはじめた、この日記はずっとiPhoneのメモに書き殴っていた。実は日記じゃないものを含めると2018年から書き溜め続けている。しかし、書くという行為は好きだけど、それを誰かに見せらうるかどうかはまた別の問題で、誰にも見せずに温めていたというと聞こえがいいが、とりあえず書かなきゃと思って書き留めていた。 投稿すべき媒体やそもそもこれを人に見せるべきかとか、そういうことで信じられないくらい迷う。結局、いま少し携わらせていたただいているfuzkueという本を読むた

          人生迷いだらけでびっくりしちゃうな。選ばなかった方の選択肢、選べなかった方の選択肢のことをも考えてしまう。[2023.06 #01]

          私は友人が淹れてくれたお茶みたいな優しさを持っている人になりたい[2023.05]

          金曜日 友人の家に宿泊。寝る前に今日あったことを振り返る。寝る前の会話って、身体的には近いけれど、目線は天井だからか、本音で話せることが多い気がする。 たくさんの話の中で鮮明に覚えているのは、実は、お互いに、あなたの存在に才能に“嫉妬”しているよ、ということを共有したこと。 私は彼女の作品が褒められたのを見て、彼女の才能に嫉妬というか、自分と比較して、落ち込んでいた。彼女は本当に才能があるし、優しいし大好きで、認められていてもちろん誇らしくて「私の友達、最高でしょ?」とい

          私は友人が淹れてくれたお茶みたいな優しさを持っている人になりたい[2023.05]

          変態と春浮かれポンチ野郎の違いはなんだろう

          隣に座った男の子はたぶん6歳くらいかな。肩からキッズカメラのようなものを下げている。最近はカメラが安価になって、キッズカメラがよくプレゼントに選ばれるという話を思い出した。彼は、念入りに自分が撮った写真を見ている。ちょっと横目に彼のカメラロールを一緒に拝見させてもらう。「がんばれ、日本」と書いてあるホワイトボード、海の写真、ふとした時の手の影の写真....。彼にとってはこのカメラロールが自分の見ている世界の切り取り方で、そのひとシーンひとシーンが宝物なんだろうなと思った。彼は

          変態と春浮かれポンチ野郎の違いはなんだろう

          満員電車でみんなで叫ぼう

          隣の人のスマホが見えた。その画面はたぶんTwitterの下書きだと思う。その人はうとうと眠りながら下書きの画面をスクロールしている。下書きの内容は見えないけれど、結構たくさんある。私も自分のTwitterの下書きがたくさんあることを思い出す。Twitterですら思っていることをすべて呟いたりしない。「ああああああああああ」って書いた自分の下書きを思い出す。そして、この間読んだ、堀静香さんの『せいいっぱいの悪口』を思い出す。本当は、満員電車でみんなが叫べればいいのに。満員電車で

          満員電車でみんなで叫ぼう

          生きのびる日記だと思っていたけど、がんばって生きながらえているよ日記かもしれない[2023.02]

          『生きのびるためのデザイン』という本が好きだし、生きのびたかったけど、生きのびるって結構強い言葉だなと思った。そんなに生きのびたい訳じゃないかもしれない。ただ、生きていて、そう生きてしまうから。 生きながらえるとかいいかもなとおもって日記のタイトルを変える。そしたら、おいおい、鷲田清一さんが『生きながらえる術』という本を出していたよ。自分が考えることなんて当たり前に先人が考えていてちょっぴりがっかりしつつも、好きな鷲田清一さんとおんなじ感覚でうれしい。 日曜日 インタビュ

          生きのびる日記だと思っていたけど、がんばって生きながらえているよ日記かもしれない[2023.02]