華園 憂莉亜

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補足【西洋趣味における きもの…】 宗教儀式(原始的、生と死・性と死、というような根源的本能)➤ 芸能(上記を基盤に、美学・哲学をともなう、技能として より洗練されたもの)

    • 西欧からみた「きもの」:日本趣味のコケットリ

      まえがき  きものの何の要素が起因して、ジャポニスムとなったのか。そこにはどのような価値観があったのか。東洋趣味(オリエンタリズム)および日本趣味(ジャポニスム)を構成する、日本の衣の服飾特性・文化史的特性を明らかにする。    そもそも、19世紀末頃の西欧における、「東方(オリエント)の女」に象徴される「(単独で)踊る女」とは、社交界のペアダンスを除いて、西洋の貴族社会においては、お金で買われる娼婦のような身分の女性であり、貴族の女性たちが禁じられたものを体現する生き方

      • コケットリの表象;貴族社会を主流とした西欧女性服飾において

        裸身への罪悪感の無さから、幕末頃「原罪前の楽園の国」と評された国、日本。その裸身とは、官能美への賛嘆を喚起する理想的身体を意味するヌードというよりか、そうでないネイキッドと呼ばれる種類のものであったがしかし、現在の日本ではどうだろう。理想的身体なるヌードというものは指標として間違いなく存在するが、まだまだ裸身を官能美よりも猥雑な視線で捉え、消費する価値観のほうが、割合として優勢ではないだろうか。以降、女性の裸身による官能美と着衣の美との関係性について、どう発展し、最終的に日

        • 女の隠喩としての花;芸術と倫理の狭間で

          【問題提起】  フェミニズムを語る時、とかく女性美を象徴する服飾を、男性の需要により造られたものとして、服飾における女性美=女性蔑視の表象とされる意見がしばしば見受けられる。これは美術作品にも近似のことが言えて、女性をモデルとし、とりわけ理想的身体なるヌードを描写した作品は、男性による女性蔑視に連なるものだとされる。  その意見は、社会学の視点において、【征服者と誘惑者】の構造に由来しているものと筆者は考える。社会的弱者が生存するためには、美でもって誘惑し、媚態を生ず

        補足【西洋趣味における きもの…】 宗教儀式(原始的、生と死・性と死、というような根源的本能)➤ 芸能(上記を基盤に、美学・哲学をともなう、技能として より洗練されたもの)

          コケットリの表象;貴族社会を主流とした西欧女性服飾において(全文)

          裸身への罪悪感の無さから、幕末頃「原罪前の楽園の国」と評された国、日本。その裸身とは、官能美への賛嘆を喚起する理想的身体を意味するヌードというよりか、そうでないネイキッドと呼ばれる種類のものであったがしかし、現在の日本ではどうだろう。理想的身体なるヌードというものは指標として間違いなく存在するが、まだまだ裸身を官能美よりも猥雑な視線で捉え、消費する価値観のほうが、割合として優勢ではないだろうか。以降、女性の裸身による官能美と着衣の美との関係性について、どう発展し、最終的に日

          コケットリの表象;貴族社会を主流とした西欧女性服飾において(全文)