辞める辞める詐欺

退職すると分かると、周りがザワザワしてきました。

「私も辞めよっかなぁ」

こんな声がいちばん多いです。
こういう人って、たいてい、口ぐせのように言ってる。

「辞めたい」

こう言う人は絶対と言っていいほど、辞めません。
むしろ、なんの予兆もない人が、あっさり去って行きます。

確かに、今の職場は離職率高いし、働きにくいです。
仕事ができる人にどんどん仕事が振られるし、いい人は潰されていくし、キャリアパスも見えない。

だから、上司も部下も誰も彼もが「辞めたい」と口にします。

で、実際に去っていくのは、次の仕事を見つけられる人で、そうではない人は残されていく。

家族が…とか、子どもの学校が…とか、家が…とか、あまり関係ないです。
それよりも働きやすさと働きがいの問題。

きれいな上澄みはどんどん入れ替わり、底に沈んだヘドロが環境を悪化させる。

そして、誰かが辞めるたびに言います。

「私も辞めたい」

絶対辞めない。
基、辞められないのに。
否、辞められないから、辞めることができない理由を自ら作り出して、淀みの中に巣食う主となる。

辞める辞める詐欺

組織的な問題だろうなと思います。
残された人たちが現状を危機に思い、働きやすい環境を作ってくれることを願います。

あくまで個人の見解です。


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