自分の性自認について

 私は、性自認について聞かれた時は、「男でも女でもないという感じです」と今は応えている。

 今の性自認に辿りつくまでにはかなり時間がかかってしまった。その原因は性被害にあったからなのだ、被害についてはまた別で詳しく描きます。

 自分の体の性別に違和を感じたのは、中学生の時。私の中学はセーラー服なので女子はスカートを履いている。だから私もスカートを履いていたのだけど、入学式の時にスカート履いている自分が「キモチワルイ」と思った。その時は、小学生の時もずぼんを履いていたので、スカートに慣れていないから違和感があるのかなと思っていた。
 ちなみにこの時は「LGBTQ」とか「トランスジェンダー」という言葉は知らなかった。

 中学を卒業し、高校に無事入学した。ここ高校を選んだ理由は女子はスカートとスラックスが選べるから。だけど、親に「スラックスがいい」なんて言える訳もなく、高校も3年間スカートで過ごした。高校3年の2学級ぐらいからはコスプレしている感覚で制服を着ていた。
 高校生の時は、「人権問題を考える高校生の集い」みたいなのがあり、そこに参加していた。何故かリーダーをしていた時期もあった。だけどその集いでも「スラックスに変えたい」なんて話せなかった。そしてこの集いに連れていった教員がいるのだが、その教員にはカミングアウト済みなのだが、「スラックスに変えたい」と伝えられなかった。

 そして、高校卒業前後、複数回に及び、通っていた男性教員から性被害にあった。
ちなみにこの男性は集いに連れて行った教員である。そして私が初めてカミングアウトした教員でもある。

 被害後、自分の性自認が余計に分からなくなった。
 元々、性自認がハッキリと分かっていた訳ではなく、「なんとなくスカートが嫌」だったり「身体的特徴が女性である」というのに違和感があるだけだった。

 そして混乱して、沢山自分のこのアホな頭で考えて出した当時の結論は「分からない」だった。
 「女性」としていることが嫌な理由が、性自認とかから来ているのか、性被害を受けてせいで「女性」として見られることに嫌悪感があることから来ているのかが分からなかった。
 「性自認は分からない」と結論をとりあえず出したのは19歳の時だと思う。

 今はメンズっぽい服を着ることが多い。だからといって男になりたい訳ではない。中性、無性という言葉も「なんか違うんだよな〜」という感じ。
 
 私は、カテゴライズさせるのが苦手。私はセクシャルマイノリティであるけれど、それは私のひとつの要素である。他にもいろんな要素が私にはある。だからこそカテゴリーに当てはめずに「私」を見てほしいという気持ちがある。

 「私」を1人の人間として見てほしい。

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