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思いもかけず人生のスタートを切るチャンスは年齢に関係なく訪れる

10年以上通っていたコーヒー豆のお店が閉店してしまった。

1年ほど前こんなことを書いていた。

あの時店主は野心などなさそうな穏やかさで「毎日仕事して寝るだけですよ」と言っていたのに、業務拡大の夢をもっていたなんて。

福岡で出店計画だったが、なかなかそこを任せる人が見つからないこと、だったら子供たちも独立しているので自分が行こうかと、とんとん拍子に話が決まったこと、今まで生豆を輸入するたびに福岡空港へ検疫へ行かねばならなかったが、福岡へ移転すればそれが解決することに気づいた、などいつもと変わらぬ穏やかな口調で話してくれた。

毎日ぼーっと仕事して寝るだけの毎日を続けていた私にとっては、ふいに置いて行かれたような気がした。

”この町で骨をうずめると、ずっと思ってたんですけどね。この歳でまたスタートすることになるなんて自分でもびっくりですよ。”

ちょっと高いけれど長年ここへ通っていた理由は、対面販売だったから。

ほんとを言うとそんなに味はわかってないんだけれど、馴染みのお店でちょっとした会話をしながら買うのが楽しかった。

カフェインレスって、どうやってカフェイン抜くんですか?とか

つやつやの豆とそうでないのって、どっちが上等とかあるんですか?とか

個人で外国の農場に豆の買い付けってどうやるんですか?とか

オイオイな質問にも、いつも嬉しそうに答えてくれ
コーヒー通になれたような気にさせてくれた。

移転してからも、豆はオンラインで販売しますから、と言ってくれたけど
私にとって店主ヤマダさんとの豆トークが大事だったんだと
いってしまってから気づいた。

私にも、思いもかけずスタートを切ることが、この先あるのかな?

有ってほしいな。

まだまだ人生。


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