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『おっパン』から考える ビジネスパーソンが知っておくべき性の多様性

おはようございます。Yuriです。

企業から業務委託を受けて、フリーランスとしてコンテンツ制作をしています。

性の多様性について、2回に分けてお話をさせていただきます。主にコンテンツ制作者としての視点ではありますが、コンテンツ制作者かどうかにかかわらずビジネスパーソン、特に会社員の方は知っておいた方がいい知識について記事にします。

今日は2回のうち1回目。やや唐突ですが、ドラマ『おっぱん』を見た感想から、、、

『おっパン』ご覧になりましたか?

突然ですが、ドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』皆さんはご覧になりましたか?

おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか! | 東海テレビ (tokai-tv.com)

偏見まみれ、固定概念ゴリゴリの主人公の中年男性(原田泰造さんが演じています)が、家庭などプライベートや職場で様々な経験を積み、アップデートしていく、というストーリーです。

「お茶くみは女性に」「男たるもの働け!」みたいな男女のジェンダー問題も描かれるんですが、「男性」「女性」という概念を超えた性の多様性についても詳細に描かれています。

私がドラマを見て特にいいなと思ったことが2つあるので、その2点について今日はお話します。

1.性の多様性について知識を与える


私のようなアラフォー世代は、学校教育の中で性の多様性を学んだことはない方が多いのではないでしょうか。なんとなくLGBTQのことね、、、みたいに知っていても、体系的に学んだことはない方が大半なのではと思います。

このドラマでは、端々に知識を与えてくれる仕掛けがあります。抜粋して3つお伝えします。

知識①同性愛は生物界では普通に見られることである


同性愛は人間だけではなく生物全体でそうした行動がみられる。生物として不思議なことではないのだ。という説明を、松下由樹さん演じる獣医師が説明するシーンがあります。

実際、ショウジョウバエの研究など、人間以外でも生物学的に同棲であるもの同士の求愛行動がみられた、という研究があります(こちらの中野信子さんの講義の中でその話も少し出てきます)


知識②アイデンティティを他人が決めつけるものではない

原田泰造さん演じる主人公が、自分のアイデンティティに悩む息子に対して「男が好きなのか」「女が好きなのか」みたいに、「恋愛対象は男か女かどちらかであるはず」と決めつけて発言して息子が傷つく、というシーンがあります。

これも、性は多様であり複雑で、他人がカテゴリーに当てはめて決めつけるものではないのだ、という知識を与えてくれるシーンです。

知識③アウティング

特に、会社員、管理職/非管理職関わらず必ず知っていないといけないのがアウティングです。

アウティングとは、「あの人って同性パートナーいるらしいよ」「ゲイらしいよ」など、ある人のセクシュアリティを許可なく第三者に伝える行為のことです。

なぜ知らないといけないかというと、このアウティング、2020年6月に施行されたパワハラ防止法で禁止されているからです。

【参考】厚生労働省が出している、パワハラ防止法の資料
000683138.pdf (mhlw.go.jp)

例えばですが、あなたが管理職だとして、部下から「同性のパートナーがいる。でも正式な婚姻は法律上できないため通常家族であれば得られる会社の福利厚生を現状受けることができずにいる。でも実際は家族同等でパートナーシップ証明書も持っている。パートナーを家族と同等の福利厚生の対象にしてもらえないか?」と相談を受けたとします。

やってしまいがちなNG行動が、本人の許可なく、良かれと思って人事に相談してしまうことです。

本人に許可なく他人に相談してしまうのは、たとえ良かれと思ってやったことだったとしても「アウティング」と見做されます。

ここでの行動のポイントは「解決には人事部へ相談が必要。〇〇さんとその上司の××さんへこの話を伝えていいか」などと、相談していい相手について本人から許可をもらうことです。本人の許可を得たら、許可を得た範囲内で伝えても問題ありません。

2.偏見や固定概念をぬぐうのは難しいことである様子を描く

このドラマを見ていいなと思ったことの2つ目は、偏見や固定概念をぬぐうのは難しいことである様子をリアルに描いていることです。

「自分は偏見まみれだ!」「アップデートしよう!」というマインドセットはある。でも実際には、偏見は拭いきれない。意図せずまた誰かを傷つけてしまった。。。という主人公の葛藤を終始ストーリーの中で描いています。

偏見や固定概念ってぬぐっても拭いきれないものなんですよね。私自身もまだまだ偏見だらけ。誰かを傷つけてしまっているかもしれません。

だから「無意識の偏見」と呼ばれるわけです。

なお、「無意識の偏見」については、GoogleがYouTubeで公開している「無意識の偏見」「Unconscious bias」の研修動画がわかりやすいです。英語の1時間にもわたる講義やワークですが、字幕オンにするなどしてぜひご覧になってください。

Unconscious Bias @ Work | Google Ventures

書籍であれば、こちらが実用的でわかりやすく説明してくれていておすすめです。


今日の記事はここまで。

次回はビジネスパーソン、あるいはコンテンツ制作者として知識として知っておくべき性の多様性について、もう少し詳しく書いていきます。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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