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「うたとわたし」、米津玄師のパプリカ編

先日、カタリバオンライン「うたとわたし」をやってみました。

カタリバオンラインについて、詳しくはこちらからどうぞ。
Zoomを使って授業が開催されるカタリバオンライン。初日は数えられる10数人だったけれど、わたしが参加した9日はHRにはなんと40人も!

わたし自身は、普段音楽の先生をしているわけでも、歌手でもないです。
大学で出会ったアカペラに出会い、先輩や仲間たちからいろんなフィードバックをもらったり、プロにレッスンをつけてもらったりする中で、「うたって楽譜通りに、音程を正しく歌えばいいわけじゃないんだ!」という発見があったんです。

歌詞を届けるために、メロディーがある。
世界にひとつしかない自分の声で、その言葉をどう伝えようか?

こんな風に思えるようになってから、うたって面白い!と感じるようになった気がします。そこから、かれこれ10年くらい歌い続けています。

「うたとわたし」、は感じることを言葉にすること

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参加してくれたのは、小学校2年生から小学校6年生までの4人。
ほとんどの子が、「今日はじめてカタリバ オンラインに参加した」と言っていました。「わたし自身もはじめての授業なんだ」と、挨拶。

今回の授業は、米津玄師の「パプリカ」。こんな流れでやってみました。

◎まずは、「パプリカ」を聴いてみよう
Foorinのダンスミュージックの動画をみんなで見てみました。
https://www.youtube.com/watch?v=T0valuAksuo

ちなみに、米津玄師のPVや、ダンス動画などもありますので、いろいろ見比べてみてもおもしろいです。

◎歌詞の言葉、を声に出して読んでみよう
次に、画面にパプリカのサビの歌詞を出して、わたしが音読するのに続き、みんなにも声を出して読んでもらいました。

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そこから、マイクをミュートにしてもらい、自分のペースで音読。
一気に、うたの授業から、ことばの授業のモードになっていきます。

◎ワーク①:サビの歌詞から、浮かんだイメージを絵に描いてみよう
ペンと紙を用意してもらって、Zoomの前に再集合。
ここから3つのワークを使って「パプリカとわたし」を深掘りしてみます。

「サビの歌詞から、浮かんだイメージを絵に描いてみよう」

言われたときは、「うーん」と唸ったり、「どうしようかな〜」という顔を浮かべていたみんなも、もくもくと紙に向かっていきます。

5分後、それぞれに描いた絵をみせあいっこをしました。
(写真を撮り忘れました!涙)

歌詞の言葉を絵におこして、そのまま紙いっぱいに書き連ねた子。
「花が咲いたら」から、大きなお花を書く子。
「夢を描いたらなら」から、夢を描いてみた子。

この時点で、みんな切り取るところがちがうんです。
これが「うたとわたし」のおもしろいところです。
わたし、が捉えたものを表現している、それが重要です。

◎ワーク②:「花が咲いたら」の花は、どんな花だろう?

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みんなが描いた「花」の絵。
どんなものを描いたの?と聞くと、こんな声がかえってきました。

「なんとなく、夏のイメージだった」
「大きな花が一輪だけあるイメージ」
「背が高い花があるイメージ」
「花畑のようにばーっと広がっていて、でも1つのサイズは10cm!」
「チューリップとひまわり!」

「一輪の花はどんな色かな?」と聴いてみると、「黄色やオレンジかな」。
「どうして背が高い花を描いたんだろう?」と聴いてみると、「部活でこの曲を歌ったときに、励まされた。だから、自分にとって大事なこの曲はすーっと背が高いイメージです」

この言葉を聴いたときに、ぐっとこみ上げるものがありました。
授業がなければ、この言葉に彼女が持つイメージを聞くことはなかったと思うと、オンラインという形で彼女の想いが聞けたことが素直に嬉しかったんです。

◎ワーク③:「あなたに届け」のあなた、は誰だろう?

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みんなが描いた「あなた」の絵や言葉。

「引っ越してしまった親友の絵」
「一番大切な人」
「お母さん」
「家族を思い浮かべた。
その中でパプリカを元気に歌ってもらえそうな弟を書いた」

同じ「あなた」、でも、思い浮かべる「あなた」はその人次第。
じゃあ、それぞれが思うかべる「あなた」に届ける気持ちで歌おう!

◎最後に、みんなでたのしく、うたっちゃおう!

ここまでワークを3つやってきましたが、「うたとわたし」は、考えたり、表現してみたり、いろいとな解釈をしてみた上で、歌ってみる授業です。
さて、みんなのうたはどう変わるでしょうか?

みんなで立ち上がって、体を動かしたり、踊れる人は振り付けをつけてみながら、全部で3回、大きな声で「パプリカ」を歌ってみました。

「花」は、みんなが描いた花をイメージしながら、「あなた」は、それぞれが浮かべた人を想って歌ってみる。

それだけで、これまで歌っていた「うた」は、ただの「うた」じゃなくなります。思いを伝えるための、手段としての、歌詞とメロディーになっていくと思います。

第1回、これにて終了です!
第2回、次はなんの曲にしようかな。

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