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この春、宙ぶらりんな気持ちで過ごす方に、3.11で歌に救われたわたしが届けたいこと。

昨日、こんな投稿をしました。

コロナウイルスの影響で家を出る、人と会う、何か事を起こすことについて、憚られるようになってきました。前列のないことが起きている今、一刻も早く日常が戻ることを祈るばかりです。

2011年の3月、東日本大震災が起きました。
わたしたちの大学入学式は延期、高校を卒業したけれど大学生ではない。何かしなければいけないのかもしれないけれど、何もできない無力感を抱えながら、宙ぶらりんな時期を家で過ごしました。
なんだかぽっかり穴が空いたような気持ちで、孤独でした。

そんな時、YouTubeで観た秦基博の「鱗」に救われました。復興支援のチャリティーで配信されたこの曲を祈るような気持ちで毎日聴いていたことを思い出しました。

こんな時にだからこそ、歌にできることがある。 
aikoのラジオという曲を練習しました。
aoki bandのPianoサムとのデュエットです。
https://youtu.be/1sgz4RBxgrU

投稿をしたいと思ったのは、昨日飛び込んできたニュースがあったから。

政府が発表した、「休校要請」。
これまで準備していた卒業式、卒業旅行、節目のあらゆるものはどうなってしまうんだろう。ランドセルや制服を買って、楽しみにしていた4月は無事に訪れるのだろうか。このニュースを聞いて、思い出したのは9年前の自分のことでした。


3.11、宙ぶらりんだったわたしを救った1曲

9年前、わたし高校3年生でした。3月3日に卒業式を終えて、大学入学に向けた春休みを過ごす中で東日本大震災は起こりました。

大学入学が一ヶ月遅れることが決まり、高校生でもなく、大学生でもない、
どこにも所属できない状態が続きました。ぽっかり穴が空いたような、孤独な気持ちに、この歌がまっすぐ響いて、食い入るように何度も聴きました。


”いま君に会いたいんだ 会いにゆくよ
たとえどんな未来がほら 待っていても
鱗のように 身にまとったものは捨てて
泳いでゆけ 君のもとへ 君のもとへ
それでいいはずなんだ”

なにか感じていることはあれど、言葉にできない。
なんとなく不安な気持ちは、今の状態と近い気がして。

いまのわたしができることは何か


9年前、1ヶ月遅れてやってきた入学式で、学部長の先生がこう言いました。

「さあ、よくまわりをみてごらん。
 この中に必ず、これからおまえたちが一緒になにかする仲間がいるはず。
 その仲間を見つける4年間にしてください。」

高校生の時はただ聴くことしかできなかったけれど、大学でアカペラに出会い、仲間ができ、一緒に歌に打ち込み、今でも続ける生活をしています。
当時救われたわたしが、いまやりたいと思ったのは歌うことでした。

対策措置として、イベントやコンサートがなくなるニュースが続いています。ぽっかり気持ちに穴があきそうな今だからこそ、わたしは「うた」の力を信じたい。

曲は、aikoの「ラジオ」。

”夜中に目覚ましかけて こっそり秘密で出かけるの 
大切な茶色の靴で 歩くたびかかと鳴らしながら
外は冷えて白い息 だけどなんだか寒くない
そして聴くのは ラジオ 電波が星と星をつなぐ

声だけで あなたが泣いていることも 今じゃわかるよ

小さい頃はこの世界に 生きているのはあたしだけなのかもと
不安になったときに必ず 「違うよ」とノイズ混じりに叱られた”

ひとりじゃないよ、と思える小さな種になったら、嬉しいです。



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