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躁鬱病学生の視界

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躁鬱病(Ⅰ型)の大学生がいかに主観的幸せを手に入れるまでを綴ったノンフィクションっぽいもの
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2017年9月の記事一覧

躁鬱病学生の視界_本

躁鬱になって薬を飲むようになってから、そういえば、と気づいたときには、本を読まなくなっていた。

私は大の本好きで、毎日のように図書館に通っていたのだが、なんというか、読み方の質がかわってしまった。

食い入るように読む本の視点から、批判的に得られる情報を取捨選択する冷めた読み方になってしまった。

この変化は不可逆なものだと思うけど、これは薬のせいというより、大人になったということなのかもしれな

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躁鬱病学生の視界_知識欲

躁状態の時は知識欲が凄いことになる。
そこで、Amazonで大量購入しないでよかったのは、青空文庫とProject Gutenbergと好きな漫画に助けられたことが大きい。

トレーシングペーパーにひたすら金色のガッシュをトレースしていた。

いみもわからないのに、カントの純粋性批判理論を印刷して悦に浸っていた。

宮沢賢治の詩が好きになった。

生徒諸君に寄せる

中等学校生徒諸君
諸君はこ

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躁鬱病学生の視界_セーフティネット

基本的な方針としては、セルフコントロールが外れた時のセーフティネットを幾十にも張り巡らせておくことをまず考えた。

それもそうだろう。落ちたら死んでしまう綱渡りを進んでやりたがるのは御免被りたい。

現時点では毎日親に連絡をとり、その日の気分を報告している(当方一人暮らし)。そのほかにも数少ない友人とのメッセージ。それをなんとか構築した。数日たって、連絡がない場合、親から連絡が飛んでくるといういた

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躁鬱病学生の視界

私は躁鬱病患者である。名前はY。
酷く怠惰で憂鬱な灰色の生活を送っていた。

怠けていただけだろうと思われる方もいらっしゃるかもしれない。大学生なら学問に、スポーツに色恋沙汰に打ち込め、と。

お前の生活は、現在は、その腐った泥のような有様は単にお前が怠けた結果に過ぎないのだと。

そうかもしれない。

しかし、そうでもない部分もあると、思う。
というかそうとでも思わなければ生きて行けないのだ。

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