本 / 『街とその不確かな壁』
2023年4月13日は『街とその不確かな壁』の発売日でしたね。勿論入手しましたね。kindle版と紙図書版両方入手しましたね。富豪かな?
長い小説が嫌いっていうわけじゃないのですけれど、あんまり長い本を持つのは気持ちのうえで何となくしんどくなってしまうほどお年を召してしまったので、全1巻で良かったな、などと思う。あと、「ハルキは〜」と発語する人間、結構嫌いなので、まあ、ハルキストとかそういう単語は嫌いです。
インタヴューで、村上春樹氏本人は「ハルキストより『村上主義』というのはどうでしょう」と云われていましたが、それもちょっと周りの人間がしんどいので、私は村上派、とか名乗ろうかなあと思ったことがあります。村上春樹の春樹の「は」で止めちゃったみたいなところが、ちょっと良くないですか? でも別になんにも名乗らんでもいいんだわ。そうね。
呼び方としては「村上さん」が良いです、めっちゃ村上さんぽいですよねあの方。
村上春樹をあまり読まないひとにとっては、「『ノルウェイの森』のひと」と認識されているような気がしますが、いつか読んだ、ファンのなかでの人気投票では『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』が1位になっていたんですよね。人気作品。の、関連作らしき、新作『街とその不確かな壁』なので、愛読者にとっては垂涎ってやつですね。
長い小説が苦手というわけではないけれど(2度目)『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(上下巻)を読んだのも、『ねじまき鳥クロニクル』(全3巻)を読んだのも、『海辺のカフカ』(上下巻)を読んだのも学生の頃で良かったな。私は中高やらの登校の為に1時間ほど市バスに乗っていて、その他にも市バスに沢山乗って塾やら遊びやら出掛けていたので、それは絶好の読書時間だったのでした。あと、学校の図書館と区立図書館が使い易くて良かった。中学3年の1学期から、通っていた中学校で土休制が取り入れられて、土曜に北区区立図書館と中央図書館に通うようになったのですが、村上春樹全集も借りたし、普段単行本なんてお小遣いで買える値段ではないので、本当に色々な本を読めて良かった。週休二日制ありがとう。
『ねじまき鳥クロニクル』は、夏休み前の中学校の図書室で「夏休みだから3冊借りて良いわよ」と(たぶん司書先生の気まぐれ)告げられて、夏休みじゅう全3巻を読めてとても良かったです。普段は、2週間で2冊、だったかな。
やっぱり、十代後半がいちばんどうしたら分からない形で病んでいたし、自分の病みが酷くなるにつれ、読書量が減った。悲しい。
とまれ、『街と〜』が全1巻で良かったな、などとチキンなことを考えたりして、しかしもう10%読んだけどね(kindleは読んだ量をパーセンテージで表示してくれます)いいよね、いいよね、この文章いいよね。ぞっくぞっく。楽しみに読みます。
そう云えば『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』が人気と書きましたが、私はときどき『カンガルー日和』がいちばん好きです、と答えています。『風の歌を聴け』も好き。
いや、デビュー作をいちばんくらいに好き、というのはどうかと思いますが、デビュー作にはすべてが詰まっているんですね(今考えた妄言です)。
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