フェミニストとエゴイスト

twitterで、しばしばフェミニスト論争が話題になっている。
フェミニストのルーツから見ると、女性軽視・権利差別等の解放というところであって、「差別なく自由に生きよう!」という解放的テーマを掲げるところに落ち着く。
twitter界隈でフェミニストと名乗る人が目立つが、男性敵視や、被害者意識が高く、自分の好き嫌いで発言する場合はフェミニストではなく単なるエゴイスト(利己主義者)である。

日本は集団主義と言われるが、実は自分へのリスクは嫌がるが他人のリスクは軽視する歪んだ個人主義集団である。(ゼロリスクを好む国民性)
(歪んではいるが)個人主義集団がベースの国民性だから、周りの不利益を考慮せず個人的自己主張に走るエゴイスト(利己主義者)がやたらと目立つ。

フェミニスト論争は、ジェンダー及び性の観点から見て、政治的、社会的、経済的に不平等(マイナス)なところをゼロにしよう!というもの。
セクハラやDV、出産、強姦、育児なども現状として不平等であり、これら女性軽視及び一方的な性的搾取の対象と見られる環境を改善しようというのが本来の落としどころであって、端的な排斥運動は先にも言った通り、フェミニストではなくエゴイストである。

フェミニストも時代と共に細分化され、様々な表現で使われることが多いが、「女性の権利を拡張すること」が本質。マイナスをゼロにすることが目的であることを忘れてはいけない。

世界経済フォーラムが発表した2019年のジェンダーギャップ指数(男女の格差指数)では154か国中121位という、男女差別が酷い国である。
それだけ、女性の権利はマイナスということである。

男女差別の差を埋めようという動きは大切である。でも、エゴイスト的発言は、思考停止もしくはヒステリーの類になってしまう。
大切なことは批判することではなく、議論すること。
フェミニストの仮面を被ったエゴイストにならないように。

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