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どうする?自分のお墓問題!

私の父は七人兄弟姉妹の六番目。男兄弟の中では五男だった。父は、47歳の若さで事故で亡くなり、当時高校生になったばかりの私には、青天の霹靂の人生が待っていた。

父が突然死してから、発覚したこと。それは、父の兄弟は全員で話し合って実家近くの墓地をすでに購入済みで、その事実を私たち家族はまったく知らなかった。長兄の指示により、兄たちがお金を出し合ってお墓を購入してくれたのは、とても有難かったのだが、当時、自宅からお墓までの交通手段はタクシーしかなくお墓参りのたびに往復で5千円以上かかった。

この不便さに、困り果てた母は、兄たちにお願いして自宅近くのお寺に移すことを了承してもらい、新たに墓石を購入したのだった。あれから50年近く経っている。

母はまだ健在だが、今お墓を守っている姉は独身である。もし、姉が亡くなったらどうなるのであろうか?お墓を維持できない問題は、姉だけではなく、多くの方が抱えている。

実際、お墓問題についてのセミナーイベントを企画した時にも、たくさんの高齢者のかたが相談にきた。
ご夫婦のお子さんがいないかた。お子さんがいても遠隔地に居住していて、戻る予定のないかた。私の姉のように、独身者しか残っていないかた。など
それぞれ深刻な問題である。

最近は埋葬の方法の色々あるらしく、合同墓地、樹木葬、海洋散骨それに伴う墓じまいなど、真剣に向き合うと選択できることが分かってきた。姉も
そのセミナーに参加し「お母さんが生きているうちはやらないけれど、亡くなったら墓じまいをして、自分のことを含めて考える。」との結論に達し
たようだ。

さて、私の場合。自分たち夫婦は娘ひとりで、既に結婚している。セミナーを聞いて「樹木葬を選択したいのだけどどう?」と娘に相談してみた。娘は幼い頃から、お墓参りにこだわりがあり(なぜかわからないが・・)祖父たちのお墓、曾祖父母のお墓など、帰郷のたびしっかり墓参するしっかり者である。

「パパとママがそう決めるのは仕方ないけど、やはりお墓参りは私の心の拠り所なので、お墓はあったほうがいいなあ~」
娘はまだ20代。これからの人生の事情でお墓問題は変わるかもしれないけれど、その言葉は嬉しい一言である・・・


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