ショート小説 : 星におそわれた話
ゆにおです!
【10/22】は文学フリマ福岡9です。
ブースは【い-17】! 純文学の島におりますので、九州の皆さんどうぞよろぴく!
福岡に向けて、新刊も作りました。
『SFSS(エスエフエスエス)〜すこし不思議なショート・ショート』です!
稲垣足穂の『一千一秒物語』からタイトル&一行目を本歌取りし
書き綴ったショート・ショート集。
本家の足元にも及びませんが、ゆにおなりに
天体と人間が織りなす不思議なお話がかけたのでは? と思っています。
サンプルとして、一話分をnoteにも掲載するんで、ぜひご参考に!
では、どうぞ〜!
◇
ショート小説 : 星におそわれた話
ある晩、星の色がどうもおかしいので、早くから戸をしめて寝た。すると、深夜の一時頃にノックの音がした。
もちろん無視する。
そしてスマホを握り締め、SNSに「アパートのドア、ノックされてんだけど。深夜に、ヤバない?」と書き込む。
すると、その書き込みに「いいね!」が一気に八〇件つき、瞬く間に二〇〇件RTされた。
なんだこりゃ!
こんなリアクションあるの初めてなんですけど。
わたしは何だか気味が悪くなって、いざとなったらすぐに逃げられるように、闇の中でジーンズとトレーナーに着替えた。
すると、ベッドの上に置かれたスマホの画面から、光る粒が泉のように湧きだしているじゃないか!
ネオンの金平糖みたいなつぶつぶがベッドを覆い、床へと溢れ、ワンルームの部屋一面に広がった。
その一粒一粒が、「いいね!」「いいね!」「いいね!」とぶつぶつ呟いていた。
まさかさっきの画面の中の「いいね!」もこれの仕業?
「いいね!」「いいね!」「いいね!」
fin
◇
■お読みくださり、ありがとうございました!
by ゆにお
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