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本に関する定点観測 -2022.5-

5月も終わりましたので、恒例の本に関するnoteです。

今月も買った本からご紹介したいと思います!

全部で14冊。そのうち読み終わったのは9冊でした。

①うつくしが丘の不幸の家 町田そのこ


昨年出会ってすっかりはまった町田さんの文庫本。

表紙が綺麗。単行本とはちょっと違ってこちらの方が好みかも。

おまけにサイン本を見つけられて嬉しい。

とはいえ52ヘルツも星を掬うもコンビニ〜もまだ読めてないのでちょっといい加減読まないと。単なるコレクターになってる…よくない…



②TUGUMI/吉本ばなな


ゴールデンウィークに読んだ本でも書いたので重複してると思いますがここでも簡単に。

実家にたくさんあった吉本ばななさんですが、なぜかこの作品が見当たらなかったので買いました。

細かい内容は覚えてないけど、読んだ記憶はあるので恐らく処分したか、図書館で借りていてそもそも持っていなかったのか。

久しぶりに読んだけど、つぐみ、いいキャラしてる笑

今の言葉で言ったらツンデレに近いのかもしれないけど、彼女を表すのはそんな安っぽい言葉ではだめだと思う。



③針と糸/小川糸


小川さんのエッセイ。こちらもゴールデンウィークに読んだ本にも書いたので重複してしまいそうですが、ここでも簡単に。

多分1番新しいものみたいだけど、時系列としては結構昔の出来事も含まれていて、エッセイの総集編って感じなのかな?

テーマごとに分けられていて、読みやすかったです。

小川糸さんの作品はまだそんなに多くを読んだわけではないけど、全体的にほんわりしつつも、ところどころどぎついものがあって面白い作家さんだなって思っていたけど、その背景を垣間見た気がします。

あと、すごいベルリン推しでちょっと面白かった。

日本でしか生活したことがない私なので、新しい発見もあったし、翻ってやっぱり日本の良さを再発見したり。



④ただいま神様当番 青山美智子


文庫化を待ってました!

嬉しい。

青山作品はこれと、去年から積んでる「鎌倉うずまき」以外は読んだかも?

と思うと、読むのがもったいないような…

なんで言ってとっておいても仕方ないんだけど。

この本はリンクがあったりするのかなー

青山さんの作品はひっそり繋がっているのも好きなところ。



⑤白鳥異伝 荻原規子


ゴールデンウィークに実家に帰ったときにパラパラと流し読みしたのが前作の空色勾玉。

続きが読みたくて買っちゃいました。

たぶん、前に読んだのは高校生の頃だと思うから、10年以上前だと思う。

なぜかこのシリーズは空色勾玉だけしか持ってなくて。

すっかり話は忘れてしまってたので、一から楽しめました。

小具那と遠子が再会するシーンが好きだったなー。

後半の2人のやりとりはちょっと少女漫画みたいなところもあって、可愛らしかったな。

他にもいろいろ好きなシーンはあるし、菅流のことも好きだし、七掬もいいし、武彦もいいし、大好きな一冊です。

3部作の最後も早々に買わねば。



⑥カザアナ 森絵都


単行本で持っているんだけど、買っちゃったのは、例のごとくサイン本だから。

森絵都さんはたぶん中学生くらいからずーっと好きな作家さん。

カラフルや永遠の出口やDIVE!!やリズムやいろんな本を読んできたけど、サイン本とはご縁がなかったので嬉しい。



⑦万感のおもい 万城目学


久しぶりの万城目さん。鹿男あをによし以来かな?

高校、大学の頃によく読んでいたけど、それ以来とんとご無沙汰で。

なぜここにきてか、本屋さんで横長の絵本みたいなエッセイを見かけて思わずジャケ買い!

エッセイもすごく面白くて毎日少しずつ楽しんで読みました。

久しぶりに他の作品も読んでみたいな。



⑧どんぐり姉妹 吉本ばなな


これは未読の吉本作品。

インスタで紹介されているのを見て面白そうなので手に取りました。

どん子とぐり子でどんぐり姉妹。

両親を亡くし、その後親戚の家を渡り歩き、祖父を看取った2人はネットに相談サイト「どんぐり姉妹」を立ち上げる。ここにメールを送れば、2人は優しいお返事を出す。

まず、どんぐり姉妹という可愛い名前。由来となったシーンも良い。キムチのシーンも逗子に行くところも、沖縄に行くところも。

メールのやりとりはあまり多く載っていなかったけど、もっと読みたかったなぁ。2人の優しく、寄り添ったお返事があたたかくて。

もし本当にこういう相談所があったら、きっとわたしも送っていただろうな。

優しい気持ちになれる一冊でした。



⑨夢見る帝国図書館 中島京子


これは文庫本がつい最近出たんだけど、単行本で買いました。

単行本の装丁が好きで。

ちょっと前にTwitterで、単行本で買うか、文庫本を買うか迷ってアンケートを取りました。

たくさんの方が投票してくださって、リプライもいただいて楽しかったです。

最初は単行本派が優勢で、本をものとしても大切にして、楽しんでいる人が多いんだなぁと思いました。

だんだん文庫本派が追い上げて、最終的には僅差で単行本で買う、が上回りました。

文庫本は小さくて持ち運びやすいし、なにより単行本の値段で文庫本2冊買えるという、圧倒的に価格の優位性があるもんね。

どちらも好きです。


さて、中島京子さんは「小さいおうち」以来。本好き絶賛らしいので楽しみです。



⑩さんかく 千早茜


千早さんは少しずつ読んでいる作家さん。

これは表紙が可愛くて前から気になっていました。

Twitterでも時々見かけていたのですが、本屋さんでふと目について買っちゃいました。

まず、出てくる料理がめちゃくちゃ美味しそう。

それだけでわたしの中ではかなり好きな作品。

物語は、かつてのバイト先の先輩・高村さんと後輩の伊東くん、伊東くんの彼女の華の3人の視点で進んでいく。

高村さんの淡々としたところ、伊東くんの優柔不断なところ、華のちょっと変なところ。三角関係と言えないくらいに曖昧な、まさに「さんかく」なところが面白くてあっという間に読んでしまいました。



11 家守綺譚 梨木香歩


これも文庫本があるけど、単行本で買いました。

やっぱり装丁が良いのです。

ちなみに一度、発売された頃に図書館か学校の図書室で借りたことがあるんだけど、それ以来かなぁ。

なぜいま、このタイミングなのかというと、最近読んでいる小川洋子さんのエッセイ「博士の本棚」で、小川さんが紹介されていたので、読みたくなって買いました。

文庫本が出ていることは知っていたので、文庫本と単行本をそれぞれ本屋さんで確認して、問答無用で単行本にしました。

余談だけど、他にもたくさんの本が紹介されていて、それがどれも読んでみたくなるような魅力的なご紹介で。

読みたい本リストに一気に大量に追加されたのです。


話がそれてしまいましたが、この本は短編集です。ひとつひとつはとても短いので毎日ふたつ、みっつずつ読みました。

明治ごろの京都と思しき世界が舞台だけど、100年前はそうだったかも、と少し思ってしまうような、幻想的なお話でした。

余談ですが、読めない漢字がたくさん出てきて、その都度調べながら読んだのが少し悔しい。。。



12 わるい食べ物 千早茜


「さんかく」がとても良かったので、同じく食に関するものが読みたくて買ってみた。

千早さんの描写は本当にお腹がすいてくるんだけど、このエッセイの最初の方はどちらかというと、食に関する辛かったエピソードが多めで、その描写の素晴らしさがリアルすぎてこちらまで少し嫌な気持ちになった笑

給食の牛乳のエピソードとか特に。

けど、そもそも千早さんの美味しいものを食べたい!というすごい執念が根底にあってこそなので。

わたしは食べることが好きだと思っていて、それは自他共に、だと思っていたけど、この本を読んで千早さんに比べたら足元にも及ばないというか、烏滸がましいくらいだったことに気づいた。



13 宙ごはん 町田そのこ


うつくしヶ丘〜をまだ読み終わってないけど、買っちゃった。

新刊が出ることは結構前から知っていて、当然買うつもりだったので読み終わってないとかは関係ない。

発売された直後の週末に、これを買いたいがために、出かけたとも言える。

読書アカウントのタイムラインが絶賛に次ぐ絶賛なので早く読みたい。

特別映像?も見たけど良かったです。



14 すいかの匂い 江國香織


多分読んだことがないので買ってみた。

暑い日だったので、「すいか」という言葉が目についたんだと思う。

江國さんは大人になったら忘れてしまうような、子どもの頃の気持ちをずっとずっと忘れない人で、それを誰もが、ああー、わかるわかる!となるような表現ができるからすごい。

読んでいて、子どもの頃の苦い思い出が蘇って少し居心地が悪いようなそんな気持ちにもなった。


子どものときの、ほんのひと時の出会いっていつか忘れてしまうんだけど、この本を読んでわたしもいくつか思い出した。

お父さんと一緒に車検に行って、同じ年頃の女の子とごまちゃんのアニメを見たこととか。

名前も知らないし、顔も思い出せないけど、あの子はいま元気だろうか。




エッセイを読む

5月の読了は全部で17冊でした。

今年最多かな。

そのうち6冊がエッセイという、とても珍しい月でした。今年に入ってから普段よりエッセイをよく読んでいて、それもあるかも。

エッセイって基本的に短いから、隙間時間とか、ちょっと何か読みたいなって思うときとか、夜寝る前とかにさらっと読めるからいい。

そして作者の知らなかった一面を垣間見れたり、おすすめの食べものや本に出会えたりもする。

なかなかにいいものだと思うのです。

最近よく読んでいるのは、小川洋子さん。

前から好きなのは江國香織さん。

素敵なエッセイともっと出会いたいです。


おわりに

今回もめっっっちゃ長くなってしまった…

たくさん本を買い、たくさん読んだ5月だったので、6月はあまり買わないように、積読を減らすことを頑張りたいです。

が、うまくいくかなぁ。笑

すでに欲しい本がいくつかあるので厳しそうな気もするけど、楽しい読書ライフを送りたいです。

ではまた。







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