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ある休日の春の日記

休日は金曜の仕事おわりからはじまる。

こないだ出かけた先で知り合った女性の個展を観たくて、アートギャラリーへ行った。
陶器のお皿や小さなはこ、繊細な色の表現、動物の絵柄も素敵で、かわいい空間だった。

それから近くの公園でお花見をした。
私たちは喧騒からすこし離れた木のベンチに座って、桜と人をのんきに眺めていた。

無人島でも生きていけそうな人が、アルコールランプの火でお湯を沸かして、お抹茶を淹れてくれた。
プレーンとシナモンと桜あんの小さなドーナツ、小豆最中にほどよい苦味が心地いい。春の味がした。

なわとびみつけた帰り道

土曜日は陶芸をした。

土をこねているとき、私はゆるくあれる。
ただ、感覚のままに、手を動かすだけだ。

本物そっくりなものを見ると素直にすごいなと思うけど、それは私の仕事じゃないと知っている。

現実と呼ばれる世界から
すこしでも意識を飛ばして
新しい世界を見ようとすること。

それは現実逃避なんかじゃない。
自分の内側にある聖域を育むことだ。

魔法やメルヘン、ファンタジーと呼ばれるもの。そういう力を届けるように創作できたらいいなと思っている。

できあがりまでわからないのも陶芸の魅力

作陶中に流れていたラジオから「桜が満開だ」という声が聞こえて、お花見しようと神社へ連れ出された。

一日陶芸したのに元気いっぱいだなぁと思いながら、体力のない私も結局ついていってしまう。

行くと、楽しいのだ。
ふだんいかに明日のこととか体調のこととか考えてセーブしているかに気付かされることになる。

鼻先にすぐ、桜

来週末、静岡へ行くことにした。

前回の記事を書いたときにはまだ考えてなかったけれど、行き当たりばったりもわるくない。

わからないからおもしろい。
陶芸とおなじかもしれない、と思った。

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