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4月の学生には「東京下町」という処方箋を

新生活が始まった。 4月が始まって10日過ぎ……やっと一息ついた頃ではないだろうか。とは言っても、慣れない生活というのは気疲れも多い。新しい生活にワクワクしつつも、なんだかソワソワと落ち着かなかったりする。

そんな時には、ふらっと外に出てみることをお勧めしたい。

東京下町のすすめ

東京に「下町」というエリアがある。高台に位置する「山の手」地域に対して、東側の低い土地に広がる街が「下町」だ。「下町」という言葉は“義理人情”の代名詞としても使われたりする。そう、とにかく人があったかい。

実は、私の祖母も下町在住の1人。おばあちゃんの家に遊びに行けば、いつもたくさん手料理を作ってもらった。大学進学時は特に気にかけてくれたっけ。社会人になってからも日本舞踊を教えてもらいに、しょっちゅうおばあちゃんのところへ行っていた。生活が変わっても、度々訪れるあの町とおばあちゃんは、いつもあたたかく迎えてくれた。

そんな「あったかさ」に触れに、出かけてみるのはどうだろうか。

余談だが、おばあちゃんは、外国の方にも日本舞踊を教えたり、民泊もやっていてかなりアクティブ!まさに下町人情!

三ノ輪のレトロな商店街

「下町」と言っても浅草、上野、日本橋から両国、深川まで範囲が広いのだが、ぜひ訪れてみてほしいのが「商店街」だ。

上野からメトロで2駅、日比谷線三ノ輪駅の近くに「ジョイフル三ノ輪」という商店街がある。

こちらは映画「万引き家族」やドラマ「3匹のおっさん」のロケにも使われているレトロな商店街。道の両脇にお店が立ち並び、ワイワイと活気がある。大正◯年創業なんていう老舗もゴロゴロ。少し歩くと、美味しそうな匂いがあちこちからしてきて、食べ歩きも楽しいところだ。

レトロなお店の佇まいに、カメラ片手の散歩も楽しいはず。

三ノ輪橋からは都電に揺られて

「ジョイフル三ノ輪」のすぐそばには、都電の始点「三ノ輪橋」停留所がある。都電荒川線は東京で唯一残された都営路線で、「東京さくらトラム」の愛称でも親しまれる「路面電車」だ。

電車ともバスともまた違う、路面電車。ゆったりと揺られながら街を眺めてみると、また新たな東京が見えてくる。

「鉄道」の電車とはまた違った良さ
その正体はこじんまり感かな?

都電でぶらり途中下車

都電荒川線は荒川区の「三ノ輪橋」から新宿区の「早稲田」まで約1時間を走る路線。30の停留場がある。
ちなみに路面電車だと「駅」ではなく「停留所」または「電停」というらしい。「路面電車停留所」の略称だ。バスのような、電車のような、不思議な感覚がする。

乗車券は大人170円(IC168円)だが、1日何回も乗り降りできる「一日乗車券」を購入しても400円ポッキリ。途中下車をしながら、ゆっくり「ぶらり旅」をするのもまた癒される。

駅前のレトロなカフェをのぞいてみたり。あえて行き先を決めず、ビビッときた停留所で降りてみると、なにかご縁が繋がるかも⁈ スマホを見ずに、直感にたよってみても、下町はきっとあなたを優しく受け入れてくれるだろう。

学生にエールを

新年度のピカピカの若者がまぶしくて、「春だなー頑張れ!」とすっかり応援する側の年齢になってしまった。
私のように、学生を心の中で応援している人が街中にはきっとたくさんいる。だから、そんな心のつながりを、少しでも感じられる瞬間が訪れたらいいな。ここのところ、距離を取らなきゃいけない生活だったから。なおさらそんなことを感じる、今日この頃です。

P.S もしも将来の息子がこの記事を読んでいたら、たくさん旅に出て、たくさん失敗して、そしてたまには帰ってきなさいよーってことを伝えたい。

▼ジョイフル三ノ輪商店街

▼東京さくらトラム(都電荒川線)

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