見出し画像

【2,339】お出かけ散財日曜日、Arrival感想と、気になった予告編など

午前中から夕方にかけて、随分前に約束していた学生さんたちと、隣町アーケディア(Arcadia)のショッピングモールまで遊びに行く。

お目当ては、公開初週の「Arrival」。内容的にはマニアックで地味な、リアリティを伴ったSF長編映画だったが、ラジオ、テレビ、ソーシャルメディアでの宣伝が派手だったのもあって、興行収入分析によれば、4,700万ドルの製作費に対して初週でその半分の2,400万はカバー確実な見込みとのこと。

実際、大半の家族が寝ているであろう日曜朝10時の回でも、それなりに人は入っていた。後半凄まじい畳みかけをしてくるので、そこにどれだけアメリカの一般客が着いていけるかどうかが気になったが、行間を読むのが得意な日本人ならば、むしろ謎解きの説明具合が丁度いいと思う。

でまあ、これもまたネタバレ超超超要注意の危険物なのだが、監督の過去作やキャスト、作品自体のテーマや予告編である程度の期待を持てるならば、よほどヒネくれた見方をしない限り、それらに全て応えてくれると思う。

お伽噺的といっても、要所がリアリティ高く作り込まれているのと、序盤から観ている相手を積極的に引っ張る緊張感が前面に出ているので(カメラのフォーカスをあくまで主人公に絞ったり、目前に立ちふさがるものを敢えて観せなかったりと、Sicarioでの巧みな技法はここでも存分に使われている)、作品に対して前向きな心構えで望めば途中ダレることなく、一気に最後まで観れる。

私だけでなく同行者の生徒さんたちも存分に楽しんでいたし、ちょうどつい最近の反トランプ・ラリーの馬鹿さ加減を観ていたのもあって、理解不能な存在に恐怖した時の人間の反応のリアルさには、笑いつつも「すげーありそう」と思ったもの。あそこならああいう反応、するわな、と。

尚、この作品の脚本は、中国系アメリカ人のSF作家テッド・チャン(Ted Chiang)が1998年に発表し2000年にネビュラ賞中長編小説部門を受賞した短編「あなたの人生の物語(Story of Your Life)」をアレンジしたものだが、wikiに記載された粗筋を読むと、映画版に根っこが忠実なので、ネタバレを避ける上では読まない方が吉。

日本公開は「メッセージ」の題で来年5月と、呆れるほど先だが、知的なアメリカンSF長編に目が無いならば、関連情報を可能な限り遮断して、楽しんで欲しい所。ロッテンの数字に嘘は、無いから

また、私たちが行ったAMC Theaterは本編前に予告編をかなり流す(2~3分の長さのものを7~8本は流すので、20分は予告編地獄)が、以下、今日の中から気になったものを、咄嗟のメモ用に使ったツイッターからそのまま引用。

上記から一個、「s」が抜けているのは、ご愛敬。誤字脱字が怖くてツイッターなんてやってられるか!

映画を観終えてからは、モール内のフードコートでランチ兼雑談。私は「Ruby Thai Kitchen」という、惣菜を2~3つ選べる弁当形式のお店を選び、他の生徒さんたちは「Great Khan's」をピックアップしていた。ここはまず肉と野菜をボウルに好きなだけ盛って、それを目の前で豪快に調理してもらうという、見た目のインパクトが抜群の店。1人前が$8.99と、値段的にも納得できる。

物語の本筋だけでなく細かい部分も含めてアライヴァル自体に語り所が多かったのと、そこに加えて近況の留学生活なども伺っているうちに、けっこう良い時間になってしまったので、帰り道に中華系マーケットやトレーダー・ジョーズなどに寄りつつ、生徒さんたちを最寄りの駅や家に送っていく。

帰宅したらもう4pm近くになっており、昨日の仕事疲れで引き籠もっていた(こういう状態のときに外出に誘ったら、逆に怒られる笑)妻から映画の感想などをあれこれ聞かれたので、それに答えつつ食事の支度をしているうちに、あっという間に夜。

現役の学生さんたちに囲まれたのもあって、自分自身が学生に戻ったような気分にもなったが、基本的に日曜日は妻と共に自宅からほとんど出ない分、久々にこういう、文字通り「遊びに出る」のも、良い気分転換になるものだ。