【1,161】ロサンゼルス郊外で100年以上運営している本屋
午後からの外出に備えつつ、朝のニュース等に目を通していたら、そういえば明日3日と明後日4日は、ロサンゼルス近郊の数々の街で、ホリデー・マーケットが開かれる週末だったのを思い出した。
ダウンタウンLAは未だ、夜間に歩いても問題ない場所と、日中でも通過が憚られる場所(多数のホームレスが4番街から7番街を占める、所謂スキッド・ロウ)が、隣り合わせになっているが、Broadway Streetを始めとする北側はオフィス街と巨大ショッピング街の中心とも言え、グランド・セントラル・マーケットはその典型。
そのグランド・セントラル・マーケットに出店している数々のお店が、この週末だけホリデー・ギフト仕様になるとの事で、パレードやバンド演奏まで行われたりと、今年で3回目にも関わらずかなり派手な展開をするそうだ。
一方、現在の私たちの住まいから徒歩+電車で30分もかからない隣町のアーケディア(Arcadia)では、明日限定で、駅近くのストリートにホリデー・ギフト専門店を一気に出店する「Artisnal L.A.」主催のホリデー・マーケットが行われるし、そうなるとどっちへ行こうか、迷わされる。
グランド・セントラルのほうは日曜もイベントを行うが、今度の日曜は妻を日本語検定試験の会場(地元の四大)に送迎せねばならず、何かと慌ただしいので、動けるのは明日だけ。
どっちに行くかは明日考えるとして、午後の外出会議を終えてから、次の仕事までに時間が十分あったので、帰り道の途中だったことから久々に、「Vroman's Bookstore」へと寄る。コロラド通りにある、本店のほう。
1894年から運営している、パサデナでは最古の本屋さんで、というか他の本屋が軒並み消えていったのに対し、ここだけは本店も支店も元気に生き残り続けている。
第二次大戦中ではカリフォルニア州で最も大きい本屋だったと言われるほどの長い歴史を持ち、何でもかんでもデジタルな今の時代なぞドコ吹く風、店内を埋め尽くすフィジカルな書籍の数々は、逆に今だからこそ映える、見栄えの良さと気品が感じられる。
日本の漫画の英訳版も取り扱っており、私の周囲のひとたちによく勧めている、水木しげる著「コミック昭和史」の英訳版も、ヴローマンズはきちんと店頭販売していた。
著名人によるサイン会や、朗読会などのイベントも頻繁に行っていて、来週6日の火曜午後には、最近レイトショーにもゲスト出演した、リオ五輪の体操女子団体及び個人総合で金を獲ったシモーネ・バイルズが自伝のPR&サインに訪れたりと、結構な大物を呼ぶ事も稀では無い。過去には、ビル・クリントンの訪問もあったとの事。
パサデナ市自体が観光名所として指定しており、ここが無くなったら読書と言う文化そのものが滅びるんじゃないかとも思えてくる、書籍好きには色々と堪らない場所なので、LAに遊びに来たり住んだりしている間に一度は訪れるのを、勧めておきたい。