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roots

男性のタイプを聞かれて1番に言うのは「包容力」。
そして2番目は年上と答えます。そんな私の恋愛観のルーツ。

はじめて本気で人を好きになったのは15歳のとき。
恋愛のれの字も把握していない完全に初心な時代。
相手は当時40代の社会を教えてくれていた先生。
勿論私は片想いで、先生は既婚者。

本来、片想いは切なくて苦しい。
結果的には一番楽しい時期とも言われるけれど
リアルタイムではいつも胸が痛むもの。良い意味でも悪い意味でも。
けれど当時の私は、ときめく胸の痛みはあっても
片想いの苦しさを感じる胸の痛みは、全くと言っていいほどなかった。

先生は包容力の塊。全てを包んでくれる優しすぎる人。
15歳の私に目線を合わせ、15歳らしい恋愛に付き合ってくれました。
交換日記もしてたし、バレンタインやクリスマスみたいなイベントでは
プレゼントを受け取ってくれ、海へのデートも1回してくれました。
放課後は毎日のように私を含めた生徒数名と遊んでくれて
勿論、勉強や生活指導も厳しくしてくれ、とても感謝しています。

当時先生は、私の気持ちを知っても微笑んで「ありがとう」と言うだけで
拒否や否定をするような発言は一切なかった。
そして、今思うとダメな行為だと思うんですが、先生が風邪をひいて
咳をしているのを見かけると、翌日家の置き薬からトローチを持ち出し
『先生の風邪がはやく良くなりますように』というメッセージを添えて
プレゼントしたり、首を曲げたり腕を回して肩凝りが酷そうに見えたら『肩揉みするよ!』と駆け寄って実際に揉んだり、先生がふさぎ込んでる感じだなと思えば『毎日私達のために頑張ってくださりありがとうございます!』と書いたメッセージを机に置いて逃げたり←。色々してたら交換日記に
『yumiは本当にいい女だよな。いいお嫁さんになれるこだよ。
きっと将来背の高い男前な旦那さんと結婚できるんじゃないかな。』
と書かれてありました。
当然のことですが、はじめて付き合う相手が自分ではないという方向の発言であって、けど「いい女」と言われたのが嬉しくて、すごく複雑な気持ちになったのを覚えています。

先生はずっとずっと私を傷付けなかった。拒否しなかった。守ってくれた。
卒業式の日は肩を力強く抱いてくれて2ショットの写真も撮ってくれました

私の片想いはただ先生が大人だったというだけで、15歳らしい恋愛をさせてくれました。大人びさせるようなこともなく、逆に先生を子供に返らせたような、そんな日々でした。片想いなのに最高に幸せでした。

卒業して3年後、高校も卒業し社会人になった私は一番にスーツ姿を見せに行きました。(そうです。高校の3年間もずっと先生を好きなままでした)
すると、その姿をとても褒めてくれて当時と変わらない笑顔で沢山お話をすることができました。

帰り際「先生!私には今凄く好きな人がいるけど、多分彼女にはしてもらえないと思うんだよね。けどちゃんと告白はするつもり。でね、、、もしダメだったら、後は先生に任せるよ私のこと!」と言ったら「おk!任せとけ!」と笑顔で即答してくれて「うまくいったらいいな!頑張れよ!」とも言ってくれました。・・・絶対に私を傷付けない。久々でも変わってなかった。先生、ありがと。

その後、私は21歳までその先生が好きでした。計6年間ずっと。
ちなみに深夜のラジオ番組で誰にも言えない悩みというテーマでメッセージ募集していて、ずっと忘れられない先生がいますと相談したら、DJの人が私の苦しい気持ちを察してくれ、泣いてくれたのも今では良い想い出。


最後は先生の知らないところでひとり、先生への想いで苦しんだけれど、それ以外は何ひとつ苦しくなく、幸せでしかなかったはじめての『好き』。
良い想い出でしかないのは勿論だけれど、こんな経験をしてしまった結果、先生を超える大好きな人に出会うまで8年以上かかりました。

ここには書ききれないたくさんの幸せな思い出を私は一生忘れません。
あ、それと先生、、私、いいお嫁さんになれてません!ごめんなさい💦😂


【おまけ】
海へのデートは恥ずかし過ぎるという理由で当時の親友にも一緒に行ってもらいました 笑 
で、先生はかなずちだったぽくて、私達2人が泳いでいるのを見ててくれたんですが、先生の昔の教え子が来ていて、お子さんをつれて挨拶をしにきてくれて、先生はその人達と少し離れた場所にあったテーブルがある場所にいき、会話に花をさかせていました。私は先生が帰ってきたら、アイスコーヒーをあげようと、もうすぐ話が終わるであろう時間を見計らってアイスコーヒーを買いに行きました。体育座りをし自分の横にアイスコーヒーを置いて先生を待っていたら、予想より10分以上戻ってこず、戻ってきたときにはアイスコーヒーが陽にてらされ、ホットコーヒーの熱さになっていました。それを知った先生は私からその熱いコーヒーを奪い取り、躊躇いなく、ごくごくと飲み干して「このコーヒー美味いな!ありがとう」と言ってくれました。そして、私って男性の見る目あり過ぎじゃない?と勘違いしたのがこの時ですw この想い出をまたもローカルラジオ番組に投稿したところDJさんに「めちゃくちゃ待たされてるのに飲んでくれたことが嬉しいだなんて、できたこやなぁ」と褒められました。まぁめちゃくちゃ好きだったから嬉しさが勝っただけなんだけどねw

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