見出し画像

6月17日 レイシズムと資本主義

BLM2020年バージョンが進行しているからこそ、新しく見える世界がある。今、できつつあるナレティブにはいくつもの線があるが、そのひとつは「資本主義は人種差別でできている」という考え方だ。

差別、というと、特定の人種を下に見たり、特定の人種の権利が、マジョリティの権利より小さいことだけかといえば、そうではない。たとえば、ある大企業の役員の顔ぶれを見に行ったときに、白人男性しかいない、ということがよくある。白人の男性たちが牛耳っているのだから、それ以外の人間も、白人男性が決めたルールに従わなければならない。少なくとも今までの世の中はそうやって動いてきたのだった。

アクティビストたちの間では、さらに一歩進んで、「資本主義は白人至上主義である」というナレティブも登場している。白人至上主義というと、これまで、白い三角帽をかぶっているKKKや極右団体を想像する人が多かっただろう。けれど、トップを白人が占領している世界は、実は、白人優等主義に基づいている。だから、資本主義は、白人至上主義の形のひとつである、という考え方である。

ここから先は

750字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?