シェア
冨樫由美子
2020年3月30日 10:30
まねかれし連句の会の会場は会員制の私設図書館はきものを脱ぎてあがりぬ小さくて箱のやうなる本の家へといきごみて連句のことを尋ぬるに女あるじは笑みて答(いら)へずはじまればかなり厳しき宗匠となれるあるじのアルトの声音万朶とふ一語に出会ふ花の座に百日先のさくらを想ふおのおのでありつつ一座わたくしでありつつみんな聖であり俗(会員1欄 冨樫由美子) #短歌 #短歌人
2020年3月1日 09:55
やはらかに過去の恋など語るからこころを花にして聴いてゐる少年のきみが朝夕見たといふ船そして空そして海鳥リスク管理甘きわれなりまた人を愛するといふリスクををかすやや深き傷を私に与へしはたぶんあなたの優しさだらうすこしづつ目指す地点がずれてゆくいつ別れたる道ともなくてのこるから手紙は嫌ひだと言つたそのひとの書く文字を知らない(会員1欄 冨樫由美子) #短歌 #短歌人