55.職業訓練に応募してみたときの話

職業訓練に応募してみました

少し前のことです。
たまたま、SNSで広告が出ていた、こちら↓

東京しごと財団が、ヒューマンアカデミー株式会社に委託して行っている、「成長産業分野キャリア形成支援事業」というものです。

こちらに、先日応募してみました。

事業の概要

こちらは、今後成長が見込まれる10の分野において、非正規から正規雇用を目指す方向けの職業訓練です。

すでに正規雇用で働いている方は対象外ですが、非正規雇用で就業中の方や、私のように失業中の方でも利用できるというものです。
(ただし都民に限ります、詳細は上記リンクからどうぞ)

専門的な訓練がオンライン(e-ラーニング)で受講でき、PC貸与やテキスト代は無償です。
また、訓練と就職サポートがセットになっているので、新たなスキルを身に着け、キャリアチェンジを目指す方にはすごくいいのではないかと思います。

障害者でも応募はできたが

ただ、案内をよく読んでも、「障害者が応募できるかどうか」については記載がなかったので、応募前に問い合わせをしたところ、応募できるとのことでした。

しかしこちらは応募したらかならず受講できるというものでもなく、選考面接があるのですが、結果から先に書いてしまうと、私はその選考面接で落ちました(笑)

何で落ちたかの理由はわかりません。
就職面接と一緒ですね、落ちても理由をおしえてもらえない、というのは。

本人的には別に落ちたことは仕方ないと思っています。
しかしながら、こちらの選考過程で思ったことがちょっとだけあるので、今回はそれを記事としてみたいと思います。

障害者雇用での就職は想定されていなかった

こちらの事業の、受講決定までの流れとしては、

webから申し込み

選考面接

本申し込み

選考
(2週間程度)
結果通知

という流れです。

私はこの流れの、一番上「webから申し込み」の前に、障害者でも応募できるかというのを確認済みでした。

さらに、選考面接(オンライン)でも、障害者であることは初めにオープンにしました。

そのうえで、就職サポートがどのようになるのかという事を尋ねたのですが。

こちらの支援事業では障害者雇用での就職は想定していない、という話が出たのです。

私の希望する働き方

私としては、訓練受講後、障害者雇用で就職するか、一般雇用で就職するかについては、正直どちらでもいいかなと思っていました。
ただし一般雇用への応募でも、書類選考の段階から障害はオープンにするつもりではありました。私としてはもう、クローズ就労というのは一切考えていないからです。

オープン就労=障害者雇用枠、と考えられがちですが、一般枠でオープン就労というのもできないわけではないのです。
ただ、一般枠でのオープン就労だと、障害への配慮はありつつも、一般の人(障害のない人、という意味です)と同じだけの成果を出すことが求められます。しかしその分、賃金も一般の人と同じくらいのレベルです。

障害者雇用枠であれば、一般の人より多少能力的に低くても、雇ってもらえたりするのですが、やはりその分賃金は低めに設定されている求人が多いです。

私はこれまで2社しか、障害者雇用枠での就労経験はないので、その少ない経験の中でしか語れないのですが、正直

「障害者雇用だからと言って、必ずしも適切な配慮が得られるわけではない」

という風には感じました。

ただ私としては「過重な負担になるほどの要求をしていたつもりはない」のですけども。難しいですね。

なので、本当は、障害者雇用枠か、一般枠か、というのにはとらわれず、障害をオープンにしたうえで適切な配慮を得ながら自分の能力を生かして働くことができたらいいなという風に、私は思っています。
一般雇用の中にも適切な配慮が提供可能で、私に合う環境が見つかるかもしれないですから。

しかし、上記の「成長産業分野キャリア形成支援事業」では、障害者雇用での就職は想定していないという話でして、さらに私が「ハローワークの障害者雇用窓口とは連携していないか」という事を聞いてみても「連携はしていない」という話だったので、私としては、そこはできれば連携していてほしかったなというのが本音です。

こういうサポートが欲しい

ひとくちに「障害者」と言っても、色々な障害の方がいるわけです。
発達障害ひとつとっても、それこそ特性は人それぞれですので、職業訓練の段階から、教え方進め方等に配慮が必要な場合ももちろんあるとは思いますが、定職につけなくて困っている人の中で割と多いのは
「学校の勉強はできたが、社会に出てから対人関係等で躓いている」
パターンではないだろうか、と思うのです。
(ちなみに私自身もこのパターンだと思っています、そこまで学校の勉強ができた方、でもないけど、一応大卒ではあるので)

eラーニングでの受講であれば、1か所に集まって集団で講義を受けるわけでもないので、対人関係に苦手さのある発達障害者でも、「学校の勉強は割とできた」パターンの人であれば、カリキュラムの内容が一般(障害のない人)向けだとしても問題なく受講できるのではないかと思うんですよね。

ただ、やはり就職の際には、それぞれの特性に合わせた配慮というのは必要になってくると思うので、そんなときにオープン就労にするとしても「一般枠での就職のみ」のサポートしかないというよりは、「一般、障害者雇用枠どちらでも検討できるような仕組み」のサポートシステムだったらよかったな、と思ったのです。

何が言いたいかわからなかったらすみません。

今は、ハローワークでも、一般雇用の仕事探しの窓口と、障害者雇用の仕事探しの窓口が分かれているので、このあたりどうしても、「縦割り」感があるのですが、障害のある人の中には、その人に適した仕事内容で、障害への適切な配慮があれば、障害のない人と同じかそれ以上の能力を発揮できる人もいるわけなので、そういう人がもうちょっと、能力に応じた賃金をもらえるような仕事に就きやすい社会の仕組みであったらいいなぁと思ったのでした。

発達障害者が少しでも生きやすくなりそうな情報(本、ネットの有料記事等)の購入費用に充てますのでよろしくお願いします★