見出し画像

るろ剣から学ぶ多様性

多様性とは、何が正しいかを問い続けることなのではないだろうか。

そんなことを考えた、
アニメるろうに剣心の話。(古っ!)


登場人物は、
敵・味方関係なく
それぞれに自分の正義、信じる道がある。

皆それを極めた先に、強さを得、
戦いに勝つことで
自分が正しいのだと思い込む。

時には、それを糧にして生きている。


ただ、主人公の剣心は、
「勝者が正しいわけではない」と言い続ける。



特に印象的なシーンのひとつを紹介したい。

志々雄が剣心に一撃入れるため、
仲間である由美の体を串刺しにした場面だ。

仲間を犠牲にしたことに憤る剣心に対して、
志々雄が言った。


「てめえのものさしで測るんじゃねえよ」


由美は志々雄に感謝しながら死んでいく。


それと対比するように、

生かされた志々雄の側近の佐渡島は、
牢屋で苦悩した後に、自害したと知らされるのだった。



勝ったからといって、
自分が正しいなどと慢心してはいけない。

時に、自分の正義が誰かを苦しめていることを
知らなくてはいけない。


るろ剣では、
生と死というかたちで
敗者にも信じるものがあることを
残酷にも思い知らされる。

私はこれを見て、現代の話だと思った。


勝ったから正しい?

負けたら間違ってる?

多数派だから正しい?

少数派は間違ってる?


違う。

勝つということは、
自分が正しいと思っていいことと
イコールではない。

それでは、勝者でなく独裁者になってしまう。


勝者や多数派が
敗者や少数派に思いを巡らせて、
正しい道は何かを模索することでしか
多様な社会は実現しない。


多様性と軽々しく言葉にするほど
これはきっと簡単じゃない。


多様性を実現するためには、
何が正しいか悩むことをやめてはいけないのだと思う。

この記事が参加している募集

多様性を考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?