「自然農法」、「自然農」というコトバのキャッチ―さ
仕事柄、ということもあるとは思いますが
最近、「自然農法」や「自然農」という言葉を、
以前に比べよく見聞きするようになった気がします。
「草生栽培」や「菌ちゃん農法」などもしかり、、、
こういったワードを目にしたり耳にするたび、
どこか違和感を覚える私がいました。
それは多分、そのコトバに漂うキャッチ―さに。
自然農を生業とし、それを売りにしている私が言うなんて
一見、矛盾していると思われるかもしれません。
少し前までは、私たちも、
「農薬や肥料を使わず、耕さない農法」というところを
全面に押し出していました。
でも今は、そこは正直あまり重要ではない気がしていて。
もちろん、「肥料や農薬を使わない」、「耕さない」、「草や虫を敵としない」というところはベースとしてあるし、
今後もそれは大切にしていきたいところではあるのですが
そういった「農法」という枠のなかに閉じこもり
それをアイデンティティとする自分から離れたいという意識に
変わってきているのだろうなと思います。
だからこそ、見聞きする「〇〇農法」から、
その枠を押し出したキャッチ―さを感じ、違和感を覚えることが多々あったのかなと。
私は、自然農を提唱された川口由一さんの
畑や自然、そして宇宙や自分自身についての捉え方、向き合い方を
リスペクトしています。
でも、川口さんの考え方が絶対的なものとは思っていませんし
リスペクトしつつも、自分たちで経験、試行錯誤していくものだと思っています。
とはいえ、今後も「自然農」というワードを使うとは思いますが、
「〇〇農法」といった枠組みよりも、
そういった、前提となる「在り方」こそが大切にしたいところで。
その背景、根っことなる部分を慈しみ育んでいくことこそが
自然に向き合う、ということなのだろうなと。
これも、内観と手放しを続けてきて、変化した私の意識。
その「根っこ」を、これからも探求していきたいと思っています。
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