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仕事は、"課長"ではない。それは、肩書きだ。

ワクチン接種1回目が終わった。副反応も、腕の痛み以外特になく。接種当日は腕をあげると痛みが走っていたが、それも翌日には消えてしまった。発熱もなく、接種部位の痛みが3日くらいあっただけ。軽く終わってよかった。

2回目を予約したのだけど、長女の1回目接種の前日だった。うっかりしていた。家族のスケジュールを把握しているのは夫なのだけど、自分のスケジュール管理の甘さに朝から仰天した。ポンコツである。

昨夜はなんとなく眠れなかった。なぜかはわからない。朝の4時頃まで起きていた。眠れないならと気分を変えて、ゆっくりコーヒーでも飲めばよかったなと思った。布団のなかでずーっとスマホを見てしまっていた。

ただ、ずっと不穏な感覚があって。後ろ向きな気持ちでいっぱいになってしまった。これは結婚してからずっとつきまとっているのだけど、自分はなにものなのか、という答えのない問いの罠にかかっていて、それが昨夜、わたしを支配してきた。

19歳から25歳まで印刷会社にいた。わたしのまともな職歴は、それだけだ。それ以降、アフィリエイトや広告収入、出版などをして仕事をしてきた。生活費はもっぱら夫の収入がメインだ。なんだか役に立っていない感じがしている。

印刷会社勤務中、父が他界してから自分のマネーリテラシーの低さもあってダブルワークをしてきた。カツカツで生活していたが、途中から平均月20万円以上稼ぐようになっていた。いまでこそ20万円は大きな金額ではないけれど、20年前の当時、20代前半の女性、しかも地方の中小企業の内勤だとよくて13〜15万円程度。20万円以上稼げるのは、夜勤者か看護師くらいだった。

夫と交際を続けながら、自分でこさえたローンを完済し、家族の生活を支えながら比較的ゆとりのある暮らしをしていた。仕事に対する自信もあった。いま思えばその自信は正当だったのかどうかわからないけれど。

しかし、収入は対価に過ぎない。労働した分だけ、契約に従って支払われる。

そんなことを考えながら、「あなたの仕事は何か?」という内容の記事を見た。そこには、その問いに対して、ある男性が「総務課長です。」と答えたという話が書かれていた。

「仕事は、"総務課長"ではないはずです。それは、肩書きです。」

その言葉に、少しだけヒントを得られたように思えた。仕事とは、肩書きではない。その質問者は続けた。

「あなたは、何をしているのですか?」。男性は答えた。「部下の仕事を管理しています。」と。質問者はこう返した。「それは仕事ではありません。」ーー。

ちょっと数式などを用いたくどい言い方だったけれど、仕事とは、もっと具体的であるべきだという内容だった。

内容は変わって、youtubeで破天荒な社長の演壇を見た。その社長はこう言っていた。「雑用をバカにするやつは、仕事ができるようになるわけがない。」

なるほど、「仕事」とは。

わたしは、しばしば収入を得るためのものだけを仕事と捉えがちだけれど、それにとらわれすぎているからこそ、今自身がやっていることが仕事と言えるのかどうか悩んでいた部分があるのかもしれない。

雇用されているなら、与えられた仕事を精一杯やること。雑用で結果を出すこと。雑用ですら結果を出そうとしない人に、将来的に大きな仕事がまわってくるわけがない。そう、その社長は言っていた。

「仕事の目的を間違えているやつは、いつまで経っても成長しない。」そのような内容だった。

なんだかまるで新卒に教えているような内容だけども、わたしには刺さった。わたしは、仕事というものを勘違いしていたのかもしれない。

であるなら、ブロガーとして活動しているわたしの「仕事」はなんだろう?

ふと、友人から昔言われた言葉を思い出した。
「あなたの役目は伝えることなんだろうね。」

学校で教えてもらってきた多くが、社会に出て役にたつことはない。言うならば、学校は大学に行くためのものだなぁと思った。大学に行くのは、良い就職先を見つけるため。良い仕事に就くため。もちろん、それが悪いことでないのだけど、この場合の仕事とは何を指しているのだろうか。

不登校の子たちを見て思う。そのレールに乗れなくて何か困ることはあるのかな?と。大学に行けば就職できるとは限らない。なんのために大学へ行くのか。

高卒のわたしには、やっぱりよくわからないや。もちろん、世の中の仕組みとして、大卒のほうが初任給がいいとか、転職がしやすいとか、学歴で評価しているだけ有利に働くことは間違いないのだろう。それはそう思うし、高卒だからこそ感じる部分がある。

だけど、学歴がすべてじゃない。すべてにしてはいけないのだと思う。

あなたは何者ですか?と問われたとき、迷いなく大学生です、主婦です、会社員です、とだけ答える人はきっといつか道に迷うのだろう。

わたしの「仕事」は何だろうか。


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