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「女系図でみる驚きの日本史」に紫式部
歴史の真実はこうだった というような本が若い時から好きだ。
梅原猛には相当凝った。高橋克彦 井沢元彦 も。その他
とんでもな本から、通説をひっくり返すかもしれない本まで。
アマゾンのネットサーフィンして買ったのか
どうして買ったかは忘れた。2017年発行だ。ケアマネ常勤していた頃。
Amazonで買い物すると、あなたにはこの本どうですか?だったのかも。
探して買ったわけではないが、面白くてすぐに読了。
本の帯には「平家は滅亡していない」「大事なのは胤よりも腹だった」
とあり、紫式部については主題ではないかもしれないが、大河ドラマ「光の君へ」にはまって、そういえばなんかの本に書いてあったなと思い出した。
目次
目次
第一講 平家は本当に滅亡したのか
第二講 天皇にはなぜ姓がないのか
第三講 なぜ京都が都になったのか
第四講 紫式部の名はなぜ分からないのか
第五講 光源氏はなぜ天皇になれなかったのか
第六講 平安貴族はなぜ「兄弟」「姉妹」だらけなのか
第七講 「高貴な処女」伊勢斎宮の密通は、なぜ事件化したのか
第八講 貴族はなぜ近親姦だらけなのか
第一講 P13 母系をたどる「女系図」で見れば、そこら中、平家 ー 清盛の生き残りだらけなのだ。
P18 「平家物語」で滅亡したとされるのは、清盛と彼の兄弟の男系の子孫である。
P19 家系は今上天皇まで続く。
P23 男側の系図で見るから、滅びたり滅ぼされたりする一族がいるのである。一転、視線を女の方に向けると、栄えているのは滅びたはずの一族だったりする。
母方の影響力
第三講 P57 古代人が母方を意識し重視するのは、基本的には子は母方や乳母のもとで育っていた当時、財力・政治力・知力など、あらゆる面で母方の影響力が、父方のそれより大きいことが多いからだ。
※ 大河ドラマ「光る君へ」で、道長が妻の倫子の財力をあてにしている様子、妻に頭が上がらない様子がこれだ。
紫式部の主人筋で愛人でもあった道長
と著者が書いている。P45
※ 今までのストーリー(子供の頃の偶然の出会いと恋愛関係)は無理があるといわれていますが、
※ 道長と紫式部の関係が今後どう描かれるのか楽しみです。
紫式部の子孫は意外なまでに繫栄している。
と著者が書いている。P84
第4講 紫式部の先祖は上流に属し、彼女の子孫もまた上流に属していた。それどころか、今上天皇にまで達していることが、女系図をたどると分かる。
父や夫の代では受領階級に落ちぶれていた彼らの子孫が、いかにして上流に達する子孫を輩出したのか。
紫式部自身、子孫繁栄の大きなきっかけとなった人で、
「源氏物語」が有名になると、ヒロインの紫の上(若紫)から¨紫式部¨と呼ばれるようになる。『紫式部日記』には、藤原道長が彰子中宮の御前にあった¨源氏物語¨を見て、冗談ごとを言って口説いてきたり と記されている。
恩恵をこうむったのは一人娘の賢子だ
賢子は、親仁親王(後冷泉天皇)の乳母に選任され、
大宮(彰子)の御方の紫式部が女ムスメ と『栄花物語』に記されている。
賢子のような中流貴族女性にとって、「天皇家の乳母になること」は、立身出世の最も早い近道であり、一族繁栄の手立てである。
子孫の6代目くらいの 範子 は後鳥羽天皇の乳母になり、
範子の娘 源在子 は後鳥羽天皇の妻になり、土御門天皇を生んでいる。
私の感想は、「紫式部は夫を選ぶ目があったのかもしれない」だ。
実の子の賢子は天皇の乳母に。できの良い娘だったに違いない。そこには父親の血も半分入るわけだから。
夫の藤原宣孝の別の妻との子孫は紫式部の娘である賢子の子孫以上に出世している。
紫式部の名声が娘の賢子の出世に繋がっているかもしれないと著者。
私は、そうだとしても、夫の宣孝の子が出来の良くなかったら紫式部の力を利用できなかったのではないかと思う。別の妻の子の家系も繁栄している。
どんな夫なのだろう。
ドラマの展開が楽しみだ。
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