短い日記
まだ今日が始まったばかりなのに。
朝、ゴミ捨てに行った。
今日は缶とビンとペットボトルの日。
うちは空き缶の量が半端じゃない。
99%ビールの缶。いっぱい飲むのだ。夫が。
毎週、他のどれよりも大きな、ビール缶でいっぱいの袋を出している。少し、いやだいぶ恥ずかしい。
ペットボトルも半端ない。
水をいっぱい飲むのだ。夫が。
もうおいしい水が飲めるサーバーを買った方が経済的だろうと思うが、置く場所がない。
そんなわけで、缶とペットボトル、大袋を2つ提げてゴミ置き場まで歩くのだが、今日はなかなか起きられず、中学生たちがちらほら登校し始める時間になってしまった。
にも関わらず、眠い私はモコモコパジャマにジャージの上だけ羽織り、髪もとかさずに大袋を持って外へ出た。
裏道から行って、通りにあるゴミ置き場に行くのだが、裏道のところで小さなゴミ袋一つを持った近所の人らしき人に出会った。
らしきと言ったのは、お見かけしたことのない人だったから。
で、その方が「持って行きましょうか?」と私の両手にあるゴミ袋を持とうとしてくれた。
「え、いえいえ、そんな」
もちろん断ったが、「いえ、ついでなんで!」と、大袋2つをサッと取り上げて持って行ってくれた。
ハンチング帽みたいなおしゃれな帽子を被り、斜め掛けしたカバンからは小さなワンちゃんが顔だけ出していた。「ワンちゃん可愛いですね」と伝えたかったが、「え、すみません」とだけ言うのが精一杯だった。
え。なんでだろう。
なんで持って行ってくれたのだろう。
ほぼパジャマで髪の毛はボサボサ。
お前その姿で通りに出る気か!と思ったのかな。
パジャマだったから風邪でも引いてると思ったのかな。
単純に重そうに見えたのか?
全然重くないのに。
ほんとに一瞬の出来事で、私はされるがままでその方を見送り、ひとり恐縮しながら来た道を戻った。
よかったのかな。
やはりゴミ捨ては誰にも合わない早朝に行こう。
今日が始まったばかりなのに、ひとり静かに日記をしたためている私です。
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