見出し画像

またしても、ベンチでごろ寝

先日、ちょっと遠出をする予定だったけど、なんだか出遅れて近場で別の用事を済ませて、後はお決まりの居酒屋。いつもの店で軽く飲んで、実はちょっと別の店へと冒険したいのでした。

早い時間なので閑散。七時頃になると客もそれなりにあって、一応のレベルにまで商売は回復しているような気がします。しかしここでは軽く済ませて、時折寝っ転がるベンチに横たわりました。

歩いたのでちょっとくたびれていたし、このままハシゴできるかなと思案しながらぼんやり上を見上げると、毎度目に入る樹木の真下。六時を回っているので辺りは薄暗いけど、スマホを取り出して下からパチリ。はて、この木はいったい何の木。ついそう思うのに別に調べようともせずしばらくお目目瞑ってぼんやりする。

ベンチ脇も一枚

公園の中で若者のグループがブランコ周辺で騒いでいる。でも遠鳴りに聞こえて不思議にこれが悪くないのです。遠鳴りって何故か心地良い。ブランコ周辺には若者がしょっちゅう集まっているけど、同じグループなのだろうか。そんなことを考えつつ眠ってしまわないように注意。なにしろUSBを紛失したどこかの職員も酔っぱらって寝ていたのでしょう。よくやりますよね。私など、大事なものを抱えていたらまず飲まないですよ。小心者ですからね。

それはともかく、ちょっとだるい感じだけどもう一軒行けるか。しかも初めての居酒屋。しばらく横たわっていると、よしいけるぞと判断して歩き始めました。ちょっと距離がある。と言っても精々十分少々だけど、

古いようだけど流行っているのかいないのか分からない感じのお店。表を開放して半ば露店のような雰囲気のある店で、網戸を開いて覗き込むと、ふっくらした女将が、何が来たのかという顔で私を見ている。

このご時世、新規の客など滅多にないのだろう。よろしいですかと言うと、やっと客だと思ったみたい。でも最初はあっちもこっちもちょっと距離があるので用心はありますね。

他と違って閉め切った部屋のエアコンではない。でも不思議にそれほど暑くはない。こういうのどういう加減だろう。暑い夜に銀座の露店で飲んでいる人が大勢居るけど、あれと似たようなものか。しかし残念なことにホッピーがない。仕方がないからまずは生ビール。

思うのですが、駅前の酒場やチェーン店は皆ホッピーがある。でもちょっと離れた昔からの居酒屋には不思議とないところが多い。これはちょっと残念です。でもまあ何気に飲んでいると土地のことや商売のことなど結構世間話になってその雰囲気は悪くはありません。全然知らなかったのですが、この騒動以来やっぱり客種がかなり変わったそうです。ピッタリ来なくなってしまった人がかなり居るとか。

ふーん、やっぱりそうなのか。その代わり私のような新手も現れる。塩サバと焼き鳥を摘まみながらそんなことを話して居たら常連が一人二人やってきて、こちらともいつとはなしに世間話が始まって結構盛り上がりました。生ビールの後にウーロン割りをなんと三倍も飲んでしまって反省しきり。後の二杯は余分でした。

酒がついつい入ってしまうのは楽しい証拠で、次からはちょっと気を付けながら訪ねてやろうかと思います。初めての居酒屋の、それなりにスリリングな夜でした。親しみやすい店で良かった。

さすがに駅まではちょっとしんどい。でも今度はごろ寝はできません。それをやると絶対寝てしまう。ごろ寝はしても寝てしまってはいけないのです。

後でベンチ真上の樹木を調べました。ナラ、ブナ、ケヤキ、色々出てきてわからない。まあいいや、今度公園で調べてみよう。プレートがかかって、樹木の名前くらいは書いてあるだろう。

近い内にもう一回行ってやろうと企んでいるのですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?