整体観念とは
整体観念とは
この項目、整体観念では、自然界と人体の捉え方について説明します。
私達は自然界の生き物ですから、自然に対応するように体は出来ています。
・・・・宇宙、
宇宙と言うと、コスモなイメージが湧きますよね。
中医学を生み出した時代、勿論宇宙に行くことは出来ませんでしたが、先人達は自然界そのものを宇宙と捉えました。
今でこそそれはそれは大きな大きな宇宙があって、ブラックホールとかもあって、果てしなく大きなものの存在を望遠鏡や衛星などで確認し、その事実を踏まえて頭の中で様々な検討をしています。
当時はそんな便利なものはありません。アナログな環境下において、
自然界→大宇宙
人間(を含む動植物)→小宇宙
つまり人間も宇宙の一部だよと捉えたのですよ。
これを『天人合一思想』と言います。
うん、まぁ、私達、銀河の中に太陽系があって、太陽系の中の地球という星に住んでいるでしょ。その縮小版と見るとイメージ湧くでしょうか。
中医学で考えるこの2つの宇宙に関して説明していきましょう。
小宇宙(人体イメージ)
人体は内臓や組織、器官など、沢山のものから出来ています。例えば内臓ですと心臓、腎臓、胃腸、肝臓、肺、どれ一つ欠けても生きていくことはできません。それぞれの働きは異なりますが、それぞれが機能することで人間は生きていくことができます。(胃腸で食物を吸収し、肝臓や腎臓で解毒し、出来上がった血を心臓や肺が生かす、など)この様々な要素から成り立った人体を小宇宙と言います。
中医学では人体の構成要素を西洋医学とは異なったもので考えます。
・五臓六腑
・四肢百骸(ししひゃくがい:人体の全ての骨格)
・五官(鼻・眼・口唇・舌・耳)→九竅(きゅうきょう:眼2つ、耳2つ、鼻孔2つ、口、二陰:下の口)
・組織:皮、肉、筋、脈
・気血津液(き・けつ・しんえき)
上記で構成された人体の上に複数の経絡が走っており、その経絡が臓腑や四肢と連絡しながら気血を循環させることで、生命活動が行えるようになっています。
大宇宙(自然界イメージ)
自然界は風土、季節、気候により人体に沢山の影響を与えます。
私達は自然界の中で生きる生き物で、自然界⇔人体の考え方を大宇宙と言います。勿論、人体のみではなく、他の動物にも当てはまる事ですので、基本的に中医学は動物に当てはめて考える事もできます。
季節の変化
中医学では季節を五季、四季に梅雨時を足して考えるのですが、
(※後にお話する五行論に基づきますが、ここでは省きます。)
春は温暖
長夏は高温多湿
夏は炎熱
秋は清々しく乾燥
冬は寒い
という特徴があります。
春〜夏
暖かい気候の為、血行や皮膚の状態は全体的に緩みやすく、汗は多くかきますが、お小水は少なくなりやすいです。
この時期は温熱(うんねつ)病にかかりやすく、長夏には下痢が起きやすいとされています。
秋〜冬
寒く冷えやすい気候の為、血行は悪く皮膚は縮みやすいです。そのため汗は少ないのですが、お小水は多くなりやすいです。
この時期は寒さから風寒症(所謂風邪)や痹症(ひしょう)と言った関節や筋肉の痛みが出やすいとされています。
日内変動
また、気候変化のみならず、1日の流れと共に体は変化します。
夜明け〜白昼
日が上り、明るくなると共に意識は外へと向かうようになり、精神・肉体活動が活発になります。
陰陽(別の項目で説明します)としては陽の時間です。
日暮れ〜暗夜
夕方になると精神・肉体状態が衰えてきて、夜になると眠くなり、体は休息をとるモードに入ります。
陰陽としては陰の時間です。
この他に住んでいる風土の影響もありますが、まずは一つの国に定住することを前提として、これらの条件が体に及ぼす影響として挙げました。
・・・・・・・書いていて、どう書けばイメージ出来るんだろう、ってめっちゃ考えました。
最初私も、専門学校に入る直前に東洋医学の入門書みたいなものを読み漁ったのですが、
ほんっっっっっっっっっっっっっとうに、
??????????????
でした。
何度聞いてもイメージつかない
もう意味がわからない
とっつきにくくて本当に無理
と何度思った事でしょうか。
私はそもそもゲームをする時など説明書を読まずに取り組む方なので、やりながらこのシステムを少しずつ染み込ませた感じです。
わからずとも触れる
触れる機会を、考える機会を増やす
実践する
これに尽きます。
何にしても、理解を深めるためにはまずは関わる時間を作る事だと思います。
苦手意識があると無意識にそれを避けてしまいますが、好きだと思うと自分から積極的に関わろうとします。
好きこそものの上手なれ
本当に名言ですね。
今回は中医学の門のような、導入でした。
次回は陰陽についてお話したいと思います。
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