2024年8月10日 PARCO PRODUCE 2024 「破門フェデリコ ~くたばれ!十字軍~」18:30公演 at PARCO劇場
主演、佐々木蔵之介は強すぎる…!
情報解禁して最初に思ったのはそれでした。だって佐々木蔵之介さんは絶対個人のファンクラブもっていますよね?そしてとてもとても人気な方ですよね??これ、チケットとれるのー?
なんて心配していましたが、無事上田くんのFC先行でチケットがとれました。一安心。上田くんが見られるのはもちろんのこと、何気に本物の(?)佐々木蔵之介さんが見られるのも楽しみ。
当日は朝起きてまず天気予報確認!
ゲリラ豪雨の威力が年々増していて、ただでさえ雷が嫌いな私はあんな落雷しまくっている中移動できません…。前日の天気予報では、雨が降っても山側だけとのこと。雨雲レーダーを見ても「しばらく雨は降りません」とのことなので、お昼過ぎに家を出ることにします。
本日はなんと神宮外苑花火大会とかぶっているらしく…混雑を避けるため早めに家を出て、渋谷で時間を潰すことにします。もし通り雨がきても、現地にいればタイミングを見て移動できますからね。
PARCO劇場は傘立てがないので今日は日傘なしです。開いたり閉じたりするのが面倒なので、折り畳まない日傘を使っているのですが、こういう時用に折り畳み持っていても良いかもですね。今まで足元に置かせてもらったりしていたんだけど、やっぱり邪魔になるしな…。
そして、本日は唯一のFCチケット公演なので、初日にしてクライマックスです。FC先行では後半を重点的に申し込めばよかった。何度もチケットの申し込みをしているのに毎回「いつもどうやって申し込んでいたっけ?」ってなる。前半は俯瞰で見て、ここしっかり見たい!というポイントを確認して、後半で良席くるのが理想。
しかしあれだね。折り畳み傘(雨用)と双眼鏡を鞄に入れたらもう水は入らんね。今日はパンフレットを買うつもりなのでどのみちサブバッグは必要なんだけど。うーん、どうにか荷物を減らしたい。
荷物がごちゃごちゃしそうだったので、アクスタもぬいも連れて来ませんでした。壊れたり汚れたり無くしたりすると困るので。
電車は特別混んでいるということもなく渋谷まで辿り着けました。お腹ぺこぺこなのでまずはご飯を食べます。電車は混んでいなかったけれどお店の中は激混みでした。インバウンドの影響を実感します。今までは渋谷へ来るのは圧倒的に平日が多かったので(通勤)尚更人が多いなーと感じます。ここ数年の閑散とした街も見ていますからね。とはいえちょっと思っていた以上に人が多かったので並ぶかなぁと思ったのですが、私の目的地は比較的空いていました!2人並んでいたのですが、すぐお店に入れました。良かった!
ラルクの横浜ぶりにこのお店に来ました。横浜で食べた時に美味しかったので。今回は少し贅沢に海鮮づくしごはんです。美味しかった!観劇前は念のため極端に脂っぽいご飯は避けています。空調の冷えとかでもすぐに体調を崩してしまう脆弱なオタクなもので…。
帰りは普通にギトギトのラーメンを食べています。
こまめに雨雲レーダーも確認していたのですが、雨の心配はなさそうなので、パルコに移動して、開場までお茶をすることにします。
パルコもすごい人!!常に人は多いけれど、なんかやっぱり普段より割増で人が多いように感じます。この調子だとスタバは注文するまでにすごく並びそうだし、席も空いていないだろうと思ったので1階のカフェで過ごすことに。
でもこのお店も結構待たされて、なんかもう劇場行ってお茶飲んでた方がいいんじゃないか?みたいな時間になってしまいました。
どうでもいいですが、ホワイトニング中だったので、珍しくコーヒーではなくレモネードです。コーヒーを避けようと思うと、外出先で温かい飲み物が欲しくなった時に困りますね。
良い頃合いになってきたので、劇場へ。
6階のポケモンセンターや任天堂のエリアが地獄だった…。いつもはEASTのエスカレーターから上がってくるのですが、途中でトイレに寄ったのでWESTのエスカレーターで来てしまった。元々人が多いフロアなんですが、ここのエリア人がすごすぎる!!!!EASTのエスカレーターに辿り着けないと8階に上がれないのですが、全然前に進めなくて、おい!こっちは!開演の!時間が!あるんだよ!!通してくれー!!と叫びたかった。真夏の人混み本当にしんどい。次からは絶対EASTのエスカレーター使おう。まじで。
人混みに揉まれて若干よろよろしながら劇場に到着。パンフレットを買って、開演の時間まで写真を撮ったりなんかして過ごしました。椅子に長時間座っているとお尻が痛くなるので、なるべく開演時間ギリギリで席に着くようにしています。一週間前に仕事中あまりに腰とお尻が痛くなって座れなくなってしまい…整体に駆け込んでなんとかしのいでいたのです。観劇前になんてこったい。急遽、携帯用のクッションも買いました!仕事中はラルクのプレミアムチケットについてきたクッション2つを重ねることで、なんとか傷みが緩和されている状態。まさかあのクッションがここで活きるとは…。
お尻痛くなる系オタクの快適な観劇術を調べ中です。
人が少なくなってきたので、私も席に着くことにします。
幕が上がるとそこには本物の(??)佐々木蔵之介さんが!
ところで、十字軍ってどれくらい常識的に知られているものなんでしょうか。私は全然知識がなかったので、事前に十字軍について調べてみました。
とてもわかりやすい知恵袋
いろいろ調べすぎて舞台を観る頃にはエルサレムがゲシュタルト崩壊寸前でした。
役者さんたちも稽古の際に歴史的な背景についてレクチャーを受けたそうですが、観る側もある程度知識をつけておくと理解度が増すと思います。パンフレットにもいろいろ書かれているのでとても参考になりました。前半の解説は舞台を観る前に(ネタバレという程舞台の内容は書かれていません)、後半のインタビューは観劇後のおさらいに読むのがおすすめです。
さて、今回の舞台。サブタイトルに「くたばれ!」ってあるくらいですから、きっとコミカルな要素もあるのかな?感嘆符までついちゃってますからね?と少し期待?していました。というのも、BIRDLAND(2021年)、夜への長い旅路(2021年)とめちゃくちゃヘヴィーな話が続いており、昨年のAfter Lifeは超バッドエンドではないものの、やはり死を扱っている作品だったし、彼がセンターを去ったとわかるあの演出、ずーんと重たいものがありました。あと私は自分で見たい映画を選んでしまうとどうしても社会派ミステリーとか社会派サスペンス的なのを選んでしまう癖があり(好きとかではないのだけど何故だろう)…。そろそろ笑えるやつが欲しかった。
結果、破門フェデリコは、クスッと笑えるところもあるし、シリアスなシーンもある。緩急の付け方が絶妙だったと思います。テンポ感も良かった。すごく引き込まれて集中して見ていました。
確かな実力をもった俳優さんたちなので、クスッと笑える場面なんかも余裕が感じられるんですよね。うまく肩の力が抜けている感じというか。
グレゴリウスの96回(だったかな?)も手紙を送ったのに返事が来ない!のくだりすごい好きです。仕事柄いろいろ催促する機会が多いのでわかるー!(笑)ってなります。
フェデリコとハインリヒ、フェデリコとカーミルが声を揃えて台詞を言う場面では、ぴったりと息が合っていて、そういうところからカンパニーの空気感が良いんだなぁということを感じます。
「全世界を敵に回し」というコピーとか、「破門」という言葉からは、暴君なのか?という印象を受けるし、一方で「平和を築いた」ともあるので、フェデリコは正義なの?悪なの?と思っていたのですが、この一方を「正義」、一方を「悪」とする見方すごく間違っていましたね。どちらかに分類できれば物語は単純なのですが、世の中そんなに黒白はっきりつけられないものばかり。こういうわかりやすさを求めてしまうの、悪い意味で今っぽい風潮に流されていた気がしてハッとしました。歴史は誰が語るか、によって大きく解釈が変わりますね。
この舞台は史実を脚色しているのですが、
ずっとお風呂に入ってた!とか
息子に目潰し!とか
マジか!っていうところがまさかの事実なんですよね。
歴史の勉強=戦争の勉強というイメージがあるくらい、「昔の人って戦争しかしてないやん!」って思っていたんですが、こういう話を聞くと歴史っておもしろい。しかも、フェデリコは戦争はしない!主義だったんですよね。すごく考え方が今っぽいんですが、時代が違ったせいで破門されるわ、反逆されるわ。
フェデリコは天才すぎて発想がぶっとんでいるのですが、カーミルがそれを一般人レベルまで落とし込んでくれていると感じました。佐々木蔵之介さんの迫力あるお芝居も、六角精児さんのコミカルなお芝居もさすが!でしたし、栗原英雄さんの優しいお芝居がとても好きです。
フェデリコの志は良いのだけれど、子どもで人体実験をしたり、息子の目に何か薬物的な物をかけたり、ちょいちょいクレイジーすぎる。
佐々木蔵之介(14)も良かったですね(笑)懐古シーンで流れてくる父:蔵之介さん、息子:上田くん(幼)のやりとりも可愛かったです。この舞台がなかったら子役をこなす上田竜也(40)のお芝居を見る(聞く)ことは一生なかったと思う…!貴重すぎる!!SHOCKの懐古シーンは子役が吹き替えていたから。
そういえば、舞台の情報が解禁された時に、上田くんが今回の役を「父親にいじめられて泣いちゃう役」とざっくり簡単に言っていたのですが、2時間20分のうち9割はずっと不憫だった!(笑)
「父親にいじめられて泣いちゃう役」っていうのはざっくりすぎて正確ではないのですが(むしろ最後は父親の方が泣きたいぜ…!ってなる)。
ゲネプロの前日はブログに「膝にもの凄いアザが」出来たと書いていたけれど、確かにめちゃくちゃ跪いている…!なんなら跪きながら方向転換をして、前進後退までしている。
マイペースすぎる父、そしてグレゴリウスの間で翻弄されていたハインリヒが一瞬仕事中の自分に重なりました。発狂しそうになるよな、わかるよ。
父に破門を伝えに行くシーン、もう一度グレゴリウスにかけあってくれるシーンは、不憫ポイント高かったです。あっち立てればこっち立たず。もう俺を介さず直接やりとりしてくれ!(2日に1回は仕事中この気持ちになる)。
そんなストレスフルな環境で覚醒してしまうハインリヒ。しかしそれは2時間20分の舞台において、ほんの一瞬だった。
偉大な父によって短い反抗期を強制終了されたハインリヒは目になんかかけられて盲目になります。このじわじわ痛めつけてくる感じ!怖い…!センソウシナイ。ヘイワ。と言っている割に、やることがエグい。ハインリヒはやっぱり不憫。
ハインリヒ一瞬闇落ちしちゃったけど、イザベル(12歳の時に好きすぎて恥ずかしい手紙を書いちゃった相手)とのやりとりの中で立て直すか…!と思ったところで悲しい展開に。おーん(涙)。
ハインリヒがフェデリコを説得するシーン。台詞が徐々にグルーヴ感を帯びてくるんですけど、あれはそういう演出ですよね?私がラップかぶれしすぎてそう聞こえるわけじゃないですよね!?(ラップかぶれとは?)上田くんが言っているから尚更バイブス高い(笑)その後の場面で“踊り”と言っていたので、やっぱりあれはビートを刻んでいたんですよね。歴史劇ではあるものの、ここの表現は現代美術っぽい感じです。
ずっともやもやイライラしていたハインリヒが憑き物が落ちたように真っ直ぐに希望を見据えている感じがして、彼が本来持っていたピュアさが全開になっていました。ピュアな上田くん尊い…。
良かった良かった。舞台を観る前に史実を調べてしまったので、悲しい結末になるかと思ったけど、息子にもちゃんと父親の想いが伝わって良かった。と思ったのですが、バナリーボ…お前かー!!なんてこったい。どうあがいても不憫なハインリヒ。
しかしカーミルもハインリヒも、フェデリコの意思を受け継いだからこそ、仇討ちすら許してくれないんだね。どれだけ争いを忌み嫌っても、平和を願っていても、自分の大切な人が奪われたら簡単に剣を抜いてしまう。フェデリコにとっては皮肉な現実ですね。
玉座にもたれかかった上田くん、めちゃくちゃ美しいんですよね…。お耽美…いや、退廃美。父の手によって王冠をのせてもらったところの写真めっちゃ欲しい。私が一番惹かれた場面でした。ここはネタバレ?になるからゲネのお写真でもなかったのかなー。ネットで記事に掲載されているお写真は基本的に一幕のシーンですよね。
そして最後の登場は神々しいすぎる!!!!そこで存在感を発揮できるのが、さすが上田竜也だな!と思いました。
地獄から始まって地獄で終わる舞台。ハッピーエンドとは少し違うけれど、見終わった後にすっきりした気分になりました。和解できないまま終わった史実よりも、短い時間ではあったけれど、フェデリコとハインリヒの父子が志を同じくして未来を見つめることが出来たのは救いがあったと、観客の一人として私は勝手に願ってしまう。
今回のチケット、FC先行の割に結構後ろだなぁ。やっぱり蔵之介さんのFCが優先されるのかな?とか思っていたのですが、なんと客席降りがあったんですね!!私は通路に近い席だったんです。立ち止まって台詞を言うところは、結構大きく振り返らないと見えないのですが、ステージに向かって駆けていく上田くんの横顔はばっちり見えました。後半の客席降りは後ろを向いて話すので、後列の方が表情よく見えそうですね。プレイガイドでとったチケットは後列になるので、そのあたりをしっかり見られると良いな。
あと、上田くんの舞台だけでも本当にいろんな演出、技法を見ることができて、贅沢だなーと思っています。そして求められることに応えている上田くんもすごい。ただのオタク活動だけに留まらず芸術にも触れることができ、上田くんを通して貴重な経験をしているなぁと思います。
そういえば「破門」と言えば、蔵之介さんはSUPER EIGHTの横山くんと「破門 ふたりのヤクビョーガミ」という映画に出てるんですよね。当時この映画観に行っていました。なんだか巡り合わせのようなものを感じてしまいました。
東京公演前半ですでに上田くんのひざが大変なことになっていますが!東京公演を一カ月終えた後は、愛知、大阪、福岡とまだまだ長丁場なんですよね…。なかなかアザを治す時間はとれないと思いますが、どうかご自愛くださいませ!
登場人物のWikipedia
フェデリコ2世(演:佐々木蔵之介)
ハインリヒ(演:上田竜也)
カーミル(演:栗原英雄)
グレゴリウス(演:六角精児)
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