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毒親からの呪縛~続編1

サラリーマンの妻になった彼女はごく普通の女性に見えました
話の内容も知的な雰囲気も有り 良い印象の若い女の人と言う感じでした。 子育てにも その頃からはやり始めた子育て雑誌をお手本にしっかりした子育てを実践しこだわりを持っているように見えました。

しかし子供である男の子は母親の姿が見えなくなると泣きじゃくって探し回り泣き叫ぶのを見るようになるのですが それはどの家でもよくある事と思っていましたが 周りに親しく よく慣れた人がいても泣きやむ事は無く しまいには吐いてしまうほどに そのあたりから遊んでいても一緒に居るのが憂うつになるほどでした。なぜか子供が酷く泣いていても トイレにゆっくりと入っていて他の人が子供をなだめていてもおかまいなしでした。
最初の印象からはだんだんと違いが見えて来るようになっ来ていました。

教育に対する考えの違い
子供が将来どんな道に進んで欲しいかは、それぞれが夢はあるとは思いますが 彼女は自分の子供に東大に入って弁護士か、それに似た様な職に就く事を希望していました。私はその彼に二人の時に聞いてみました。「あなたのお母さんは その位あなたに期待しているって事だね」って そしたら彼から想像もしてなかった言葉が返ってきました。「僕のお母さんは、良い大学に入って弁護士とかそういった良い職業に就かないと良い人間にならないって言う」と、ああ 本気で言っていたんだと 私とはかけ離れた人・・・。
家の子供達よりは頭は良いとは認めてはいましたが この辺りから余計に距離を感じていました。普通の会話でも、知り合いの話の中であの人は子供の頃成績が良くなかったから子供が頭が良い訳がない などと返事に困る事が多々出てくるようになりました。違和感がありながらもなぜ付き合うの?と思うのは当然と思います 想像通り親戚関係なので いや応も無く時々接触は仕方がなかったのです。

中学生になった彼の言い分
中学生になった頃でも私の耳にはあまり反抗期なる話は耳にすることはありませんでした。この頃では珍しく母親が来る所にはよくついて来ていました
反抗したい気持ちが無いんだろうかと ちょっと心配になるほどでした。
単純に 風呂に入る時間とか、食事の時間とかが、うるさいとか、夏期講習とか夏季合宿を勝手に決めるとか 通常ならかなり揉めたりしそうな事でも愚痴る程度で 嫌がっている様には見えてはいませんでした。
「お母さんが良く考えてくれているのね!」と聞いた時、
彼が話し始めました。「親がこれだけお金をかけて、学習塾に行かせたり、送り迎えをしたりしているんだから勉強が出来て当たり前だ」と言っていると、「これだけやって貰っているのだから 良い大学を出て良い会社に入るか、医者か、弁護士になって 親に恩返しするのが当たり前だ」という事らしかった。驚きと言うか、笑いが出てしまった。
「それをどう思うの?」と聞いてみたら 「僕もそう思う」だった。
「なら頑張って」と言った。
私達 大人が聞いている時でもそれに近い内容の話をする時もあり 少しはジョークも交じっているのではないかと思っていましたが 本気だったんだなと思いました。
彼は、高校もそこそこ良い高校を受験し、大学も私立の地方にある大学を受験し合格したようでした。と言うのは その頃からその様な学校の話が 全くされる事が無くなりました。
そして合う回数も減り どのような仕事をしているのかも知る事はありませんでした。母親が会わせない様にしているのか、たまに会えた時に引き留めても 母親の一声で帰ってしまうのでした。それに対しても反抗は無く 少々の不満は口にするにですが結果的には言いなりに見えました。
通常、このような話を聞いても ただ素直な子、と見えるにでしょうが実際に 大人の体格になった彼が言いなりになっている様子は違和感としか見えないのは私だけだったのでしょうか?

ただ、時々「彼はどんな仕事をしているの?」と母親に聞いても ○○県で仕事をしているとしか聞かされませんでした。

大人になっても(次回に・・・。)






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