見出し画像

大学の一般入試の現実を語りますよ

日本の1年間の高校の卒業生は

およそ100万人です。

そのうちの5割以上

大学に進学しているのをご存知ですか?


5割?

びっくりですよね。

このからくりは簡単で

少子化と大学の定員枠の維持

による進学のしやすさが

顕著に表れているからです。

もちろん

進学実数も増えていますから

進学意識も高まっているのでしょう。


しかし、中身を見ると

自分の行きたい大学に行くのは

難しいのかもしれません。


河合塾の偏差値55以上の大学に

進学できるのは

そのうちの40%ほどです。

残りの30%が45~55、

さらに残りの30%が45未満です。


なんだ!

40%が上位大学に進学してるんだ!

と思うのは早計ですよ。

高校3年生の100万人を

母体と考えれば

半数が大学に進学するので

上位校に行けるのは

100万人のうちの20%

中堅校に行けるのは15%

下位校に行けるのは15%

ということですね。


これを高校のランクで考えて

みてください。

通っている高校の偏差値が

50を切っているならば

単純に言うと

大学には行けない

言うことになります。


もちろん

絶対に行けないわけではありません。

偏差値50未満の高校で頑張って

大学に進学する人もいますし

逆に偏差値50以上の高校でも

大学に進学しない人はいるでしょう。


ただ現実のところ、一般入試で

いわゆる当日のペーパーテストの点数で

大学合格するのは難しいのではないかと

思いませんか?


全体を通してみると

高校受験の段階で

勉強ができるできないは

ほぼ確定しているんです。


明治維新からの立身出世主義

(四民平等が崩壊して

勉強すれば、だれもが

将来の栄華を極められるから

機会の平等があるのだよ思想

が現代もまだ

はびこっているんですよね。


中学までで、教科の知識量と

勉強をこなす習慣や感覚的な吸収力は

決まってしまいますよ。

よっぽど強い意志

(目標に対する執着)がないと

高校から勉強ができるように変えるのは

難しいと思いませんか?


さらに、大学進学者の半数は

一般入試ではなくて

推薦入試で合格しています。

一発勝負ではなくて

コツコツ積み重ねていけるタイプの人が

大学に進学しているようですよ。

今後も

推薦入試の割合は高まっていくでしょう。


そもそも高校入試のときの偏差値と

大学入試のときの偏差値を

同列に扱うことには無理があります。

大学進学者が

高校3年生の半数であること

地元の中での偏差値である高校と

日本全国での偏差値である大学とでは

大きく異なりますよね。


地元で偏差値50の生徒が

10人いたとしても

全国で見ると偏差値50の生徒が

100人いるかもしれませんね。

そうすると

100人の中でも

さらに、偏差値の高低差が

でてくると思いませんか?


高校の偏差値が50の場合は

いける可能性の高い大学の偏差値は

45くらいと

思っておいた方が良いです。

5つほどランクを下げる

ということですね。


でも、AO入試を使うと逆転現象が

現れたりします。

実際に、夢北進学館の生徒たちは

みな自分の高校の偏差値よりも高い

偏差値の大学に進学しました。


すごいところで

偏差値36の高校から

偏差値45の大学に進学しています。

普通に一般入試では受かりませんね。

しかも彼は、高2の3学期の段階で

通知表に1がありました。

ということは

実質の彼の偏差値は30くらいだった

可能性があります。


また、AO入試の倍率は

同じ大学の一般入試の倍率に比べて

低いところがほとんどです。

調べてもらうとわかります。

一般5倍が、AO3倍とか

一般4倍が、AO2倍とかは

ざらにありますね。

私の知っている大学で

一般9倍が、AO1倍のところが

ありましたよ。びっくりです。


理由は

AO入試を知らない人が多いから

かもしれませんね。


AO入試は、早いところで

高3の8月スタートです。

だいたい高3の10月には

どこの大学も終了しますからね。

AO入試の対策は、6月~9月の期間に

集中して行うのが普通です。

でも

夏休みは遊んでしまうんですね。


よく高2の冬が大学受験は勝負だ

言われますが、それは

受験産業の勝手な言い分です。

完全に

超上位大学狙いの生徒さん用でしょう。


大半の高校生は、高2の冬に大学受験の

ために本気で動く人はいませんよ。

だって、一般入試は1年以上先だし

推薦組は、今まで通りやっていれば

安泰ですからね。

もちろん

高2の冬から

受験準備をするのは良いことですが

現実にやっている人はいないと

考えて下さい。

基本的に

やる気の面から考えても

無理な話ですからね。


あ!

さっきの偏差値36

通知表1の生徒ですが

そんな子が

大学に入ってやっていけるのか!

と思った人。

これ大きな勘違いをしています。


大学は、高校までと違って

本当に自分の学びたい学問を

学ぶところです。

彼は理数系は超苦手でしたが

文系(国語・社会)は普通でした。

なので

学びたい学問が文科系であるならば

全然問題はありませんよ。


私が、AO入試で指導する生徒さんは

高校の偏差値が50以下で

さらに

通知表の成績がオール3以下です。


だって、そうじゃなければ

一般入試か

推薦入試(公募制か指定校)で

大学を受験しますよね。

それができないから

それでも、ある学問を

大学で学びたいからという

強い思いがあるから

AO入試を受験するんですよ。

そんなお子さんの

手助けをしたいんですよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?