大学教員公募の応募書類。
各地で大雨になっていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はビシャビシャになりながらあっちこっち歩いています。
今日は大学の応募書類を2つ仕上げました。午前中は雑用があったので、午後から取り掛かったのですが、やっぱり応募書類を1つ作成するだけでもかなりのエネルギーを消費します。ちなみに応募書類として用意しなければならないのは、おおよそ以下のものです。
1、履歴書(写真つき)
2、研究教育業績書
3、主な研究業績3点〜4点(著書もしくは論文のコピー)
4、学位記のコピー
5、教育および研究に対する抱負
6、シラバス(案)(あるところとないところが有り)
7、推薦状もしくは照会可能な先生の連絡先(任意提出が多い)
8、添え状(これは求められるのではなく自主的)
これが最低限と言った感じで、さらには成績証明書や修了証明書、教育プログラム案の作成も求められるところもあって、かなりの負担を強いられることになります。前回の公募の時は全く大学の事情がわからなかったので、大学が出される指示にかなり忠実に作成していました。今回は大学の裏事情がわかっていて、採用担当の先生が見るポイントが何となくわかるので、かなり効率良く作成することができるようになりました。今月末締め切りの大学の応募があったので、急遽作成しましたが先ほど無事投函することができました。
なぜ、こんなに応募書類が多いのでしょうか。もちろんその大学にとって必要な人材を獲得したいというのが大前提ですが、それ以外にも大学の事情があるようです。一番大きな要因が教員と事務局それぞれが説明するために資料が必要なのです。まず、事務局は教員が納得いくような資料を集めなければなりません。しかし、事務局には採用の権限はありませんので、どのような資料が必要かイマイチ把握できていないのです。なので、とにかく教員に必要となりそうなものは全部用意いしておこうという意図が働いて、それを応募者に科すことになるようです。一方、教員も教授会でどうしてこの人を採用するのか、その理由を延々と説明する機会が採用担当教員に科されます。そして、最後は投票で決定するのでもし反対でもされたら採用担当教員のメンツ丸潰れになるので、絶対にそうならないために調書をしっかり作成する必要があるのです。その調書を作成するための資料として応募書類が重要になるので、あれもこれも求めることになってしまうようです。それ以外にも新しくつくる大学やコースで採用する教員の場合は、文部科学省に開設申請する際に教員の調書を提出する必要があるので、そのフォーマットで提出を求めてくる大学もあります。
最近はWEB応募も徐々に増えてきていますが、まだまだ紙ベースで郵送というパターンが大半です。そのためにこちらはかなりのコスト負担も強いられているのです。例えば、今日出した大学の応募書類は比較的提出物が少なかったですが、それでも主要業績のコピーや郵送代も含めると750円かかりました。これに写真代やプリンターのインク代も加算すると1回あたり平均1000円ぐらいはかかっていると思います。現在9校に応募しましたので、これで約9000円の出費です。大学教員として在籍していた時であれば気にならない金額ですが、失業中の身としてはかなりの痛手です。それでも応募しないと先に進まないので、なけなしの金を何とか捻出して提出している感じです。いつまでこの状態が続くかわかりませんが、とにかく今は出し続けるしかないと思って書類作成に勤しんでいます。
今日の朝ドラですが、やっぱり泣いてしまいました。(またネタバレ含みます。)今日は主人公の弟が大学進学を断念したシーンが描かれていました。しかし、隠れて本を読んでいる弟の姿を見て主人公が自分の本を貸してあげるのですが、何とも言えない気持ちになりました。もちろん学びたいのに学ぶことができない弟も不憫ですが、それより効いたのが、主人公が封印していた自分の本箱を開けて本を取り出すシーンで涙腺崩壊しました。残念ながら今の私はまだ自分の本箱を開けることができません。そのためずっとダンボールの箱の中で眠ったままです。本を読みたい気持ちはありますが、まだ開けることができないという気持ちの方が強くて、なかなか手をつけることができません。本が読めないことがこんなに切ないことだと初めて経験しました。そして、主人公の回想シーンで大学時代の学友との思い出が映し出されるのですが、これもなかなか堪えます。やっぱり大学時代との友達との交流は一生大切な思い出だし、そのワンシーンに関わることができる大学教員という仕事は本当に素晴らしい仕事だなと思うとまた涙がポロポロと流れてしまいました。毎日朝ドラを見て泣いている自分が情けないなぁと思いながらも、やっぱり本を読んだり大学に行ったりするのが好きなんだなと気づかせてくれているので、これはこれで今の自分にとっては大事な学びだと捉えています。
これから大学教員になる人には、たくさんの応募書類に負けず大学教員というポジションを獲得してほしいと思います。なったあかつきには、自分を大切しながら時にはそのことに感動して涙を流しながら、周りの大切な人に素敵な波紋を広げられる人へと成長してほしいと願います。
(フランフランのホワイトムスクを屋根裏部屋に設置した元准教授でした。いい香りでまた泣いちゃう。泣きすぎかな?)
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