『願いは、実現している』

『彼』と、私の対話です。
『彼』とは、私の内なる声です。

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彼『願いは、実現している』

私「は？」

彼『あなたの願いは、実現しているよ』

私「実現していませんよ。私は、こんな現実を、願っていません」

彼『あなたの願いは、実現しているよ』

私「だからね、こんな現実を、願っていません、って！」

彼『口先だけの、願いは、実現していない』

私「どういう意味ですか？」

彼『あなたが、心の底から、願っていることが、実現している』

私「心の底？」

彼『そう、心の底だよ』

私「わかりやすく、説明してください」

彼『では、例え話をしよう』

私「はい」

彼『あなたの願いが、好きな人に会いたい、だとしよう』

私「はい。好きな人に、会いたいですね」

彼『長い間、会っていない、好きな人。
だと仮定しよう』

私「はい、私の願いは、長い間、会っていない、好きな人に会いたい。です」

彼『では、今日、久しぶりに、その、好きな人に会えるとしたら、会いに行くか？』

私「うーん、今日ですか？」

彼『そうだ、今日だ』

私「うーん、準備したいですね。
髪の毛を整えたり、体を鍛え、スリムにしたりと。
あと、お金と、社会的な、ステータスが、ついてからですかね」

彼『つまり今日は、その好きな人に、会いたくない、ということだね』

私「うーん、今日は、会いたくない。ということになりますね」

彼『あなたの願いは、実現している』

私「は？」

彼『口先では、その、好きな人に会いたい。願っている。

私「はい・・・」

彼『しかし、心の底では、好きな人に、会いたくない。と願っている』

私『うっ・・・』

彼『優先されるのは、心の底だよ』

私『心の底・・・』

彼『好きな人に、会いたくない。という、心の底からの、願いが、実現している』

私「うーん、わかりましたけど、なんか、ずるい！」

彼『ずるいのは、あなただよ』

私「くっ・・・」

彼『あなたの、願いは、実現している』

彼『あなたの、願いは、つねに、実現しているのだよ』