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神様の世界史34 悪魔のお祈り

前回まで
高慢さと忘恩。
これが悪しきジン(イブリース)の特徴であること。
そして、
これらの特徴が身につかないように、私達は
例え逆境の中にあったとしても、
何か感謝出来る物はないかと考え、
それに対し感謝を出来るようにしていくべき。
また、ついつい犯してしまうよろしくない諸々の所業について
許しを請うようにしていくべきである、と
いうようなことを書いてみました。

こんにちは、ファーティマ松本です。

特筆すべき事があるので
神様とイブリースの会話をもう一度
クルアーンから引用してみましょう。

アダムのお話というのは、クルアーンの中で、7か所に渡って
書かれてあります。
それらのお話というのは、単なる”物語”ではなく、
また、単なる歴史のように、過去にあった事を伝える物でもありません。
このアダムとイブ、そして、悪魔の話には、
たくさんの教訓が隠されているんです。
私達にとって、とても有益な教えがたくさん散らばっていますので、
ゆっくり、ゆっくり、進んでいきたいと思います。

ハイ、それでは、
引用開始!
アルヒジュラ章の28からです。

28.あなたの主が天使達に向かって仰せられた時を思え。
「本当にわれは人間を泥で形作って、陶土から創ろうとするのである。
 われは、彼を(完全に)形作った。それからわれの霊を彼に吹き込んだ時
 あなた方(天使達)はkれにサジダしなさい。」
(と、命じた。)

30.それで天使達は、イブリースを除き一斉にサジダした。
31.かれ(神)は仰せられた。
 「イブリースよ、あなたが一緒にサジダしなかったのは何故か。」
33.かれは申し上げた。
 「私には、あなたが泥で形作り、陶土からお創りになった人間に
  サジダするようなことはできません。」
34.かれ(神)は仰せられた。
 「それなら、あなたはここから下がれ。
  本当にあなたは、呪われている。
  この呪いは、本当に審判のまであなたの上にあろう。」
36.かれは申し上げた。
 「主よ、かれたが蘇される日まで私を猶予してください。」
37.かれ(神)は仰せられた。
 「あなたは猶予される。
  定められた時の(その)日まで。」

特筆すべき点とは、
それは、
イブリースが神様を「主よ」と呼んだ点であります。

「主」
アラビア語でラッブと言いますが、このラッブの意味するところは何だと思いますか。
クルアーンの中で、このラッブという御名前は900回以上も出てくるそうです。
(かなりの数ですよね)
ラッブ、、、その意味するところは、

〇全ての物をお創りになり、それらを整えるお方。
〇全ての創造物の面倒を見るお方。
〇養育されるお方。
〇必要なものをお与えになるお方、
などなどです。

イブリースは、どれだけ自分が尊大で高慢であっても、
ちゃんと神様が自分の主(ラッブ)で有ることは否定しませんでした。
そして、その自分の主である神様に、お願い事もしたのです。
「お願いだから、地球が最後の日を迎えるまで生かせておいてくれ。」と。
イブリースは、神様にはそれを可能にする力があることを、よく知っていたんですね。

イブリースは、神様の命令を無視するわ、高慢だわ、感謝もまったくしないわで、最悪な存在であります。
しかし、神様は何でもできることを知っていたし、そんな神様にお願いをすると願いが叶うことも知っていました。

神様に対し、詫びれることもなく歯向かう悪魔でさえ、神様を主と認め、
神様は何でもできる力があることを知っている。
そして、神様にお願いをすることもできた。
そして、
驚くのは、そんな相手のお願いさえも、神様は受け入れたのです。

ここから、学べることは、
私達は、悪魔ほど悪くないにも関わらず、神様を主と認めず、
その神様は何でもできるお方だと信じず、
その神様にお願いをすることもしない。
悪魔の願いさえ聞いてくれた神様が、
私達の願いを叶えないわけがないのに。

神様はこうおっしゃっています。

『われに祈れ。われはあなた方にこたえるであろう。
 だがわれに仕えるに高慢な者たちは、必ず面目つぶれの中に地獄に落ちるだろう。』
 (40-60)

『われのしもべ達がわれについて、あなた(ムハンマドさん)に問う時、
 (こう言いなさい)
 われは本当に(しもべ達の)近くにいる。 
 彼がわれに祈る時は、その嘆願の祈りに答える。
 それで(われの)呼びかけに答えさせ、われを信仰させなさい。
 おそらく、彼らは正しく導かれるであろう。』
(2-186)

神様に祈れば叶えてあげるよ、という神様からのメッセージでありますが、
これはイスラム教徒だけに向けられた言葉ではありません
または、キリスト教徒、ユダヤ教徒だけにでもありません。
はっきり言ってしまえば、誰でもいいのです。
仏教徒でも、無神論者でも、歳を少し取っていても、イケメンでも、
そうでなくても。
神様にお願いをする人全員の願いを聞くと、おっしゃってくれているのです。

ただ、お願いをしたからと言って、すぐにそれが叶うとは限りません。
いつ、叶うか、、、、
それは、私達にとって、一番いい時に、一番いい方法で、叶えてくれるはずです。
覚えていますか、神様のこと言葉を。
「人間は性急にできている。」
辛抱強く、神様が私達の願いを聞いて下さる日を待ちましょう。
それが、願いを叶えてもらうに最善な日であるからです。  

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
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