神様の世界史60 預言者ノア その1
前回は、預言者イドリースについて書いてみました。
今回は、ノアの箱舟でよくご存じの”預言者ノア(平安あれ)”
について書いてみようと思います。
こんにちは、ファーティマ松本です。
ノアの箱舟って、誰でも聞いた事ありますよねえ。
でも、まさかそのノアが”預言者”だったなんて!と思った方、
いらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも、ノアの箱舟って単なるお話だと思っている人も多いはず。
しかし、しかし、
実際に、ノアという人物は実在されていましたし、
ノアが箱舟に乗って云々という話も、実際に起きた事なんです。
そして、預言者ノアさん(平安あれ)は、かなりレベルの高い預言者さんの一人で、
彼のお名前は、クルアーンの随所で見ることができます。
例えば、
『実に彼は感謝をする僕(しもべ)であった。』
(クルアーン17:3)
そして、クルアーンの一章に彼のお名前を取って
ノア章というのもあるくらいです。
また、数多く存在した預言者の中のトップ5に入るとも言われています。
では、どうして彼がそんなに凄い預言者さんだったのか、
そして、彼の本当のお話はどんなものであるのか
といった事を、少しづつ見ていくことにしましょう。
彼は、アダムに始まり、シース、そしてイドリースに続く4番目の預言者です。
アダムとノアの間には10世代の差があるそうです。
シースとイドリースの時代というのは、
殺人や、そして婚外交渉という社会問題を抱えていた時代でした。
しかし、
それでも人々は、神様がアッラーだけである事、
そして、アッラーだけを崇拝する事はちゃんと心がけていたのです。
しかし、ノアの時代になると、それが少しづつ、少しづつ変わっていきました。
ノアの時代は、今までの時代にはなかった新たな問題を抱える時代だったのです。
その新たな問題とは、
「偶像崇拝」
です。
イスラム教的に、この偶像崇拝というのは、
殺人や婚外交渉以上の意味を持つものなんです。
なぜならそれは、
人々が、自分の手で作った偶像を拝め始めるようになった、という事。
つまり、
唯一無二の神様だけを崇拝しなくなってしまったという事です。
これって、イスラム的には殺人や婚外交渉以上にヤバイ事であります。
なぜなら、神様は、全ての罪を許してくれるとおっしゃっていますが、
この”アッラー以外のものを拝む”という行為だけは、例外とおっしゃっているからなんですね。
もちろん、
今まで、偶像崇拝だの、何だのと、神様以外のものを崇拝していたとしても
それを悔い改めれば、全然問題ありません。
天国の扉が大きく開く可能性は、大いにあります。
では、
どうして今までなかった偶像崇拝というのが、発生してしまったのか、
見ていきましょう。
どの時代、どの地域にあっても、立派な人間というのは存在するものです。
正直で、誠実で、そして唯一の神であるアッラーだけをちゃんと崇拝する、
そーんな人物です。
そのような立派な人間が一人、また一人と死んでいくわけですが、
それを好機と捉えたのが、例のジンイブリース(悪魔)です。
イブリースは、人々にこう囁きました。
「あの立派な人達の事を忘れないように、彼らに似せた偶像を作ろうではないか。」
人々は、それが悪魔の囁きだと気付かず、立派な人が亡くなる度度に偶像を建てるようになりました。
最初のうちは、その偶像を見る度に、
「あー、あの人は本当に素晴らしい人だった。」と
人々は思い、自分も見習わなければいけないと思っていたわけです。
しかし、何世代が過ぎ、
その”立派な人”というのが、どんな人物であったのか
どんな功績を残したのか等々を知らない人ばかりになってきた時、
あのイブリース(悪魔)が、またもや動き出します。
どのような動きを見せるのかは次回に続きますが、
それにしても、悪魔の忍耐強さは特筆すべきものがあります。
何年も、何十年も、良い時期が来るまでジーっと待つ執念深さ、
ある意味、尊敬に値するものがありますよね。
今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
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