【書評】 動的平衡 福岡伸一著
人間を構成する要素は同じなのに、なぜこれほどまでに個体差や性格の違いが生まれるのか。どのようにして分子の塊がそれを作り上げるのか。
私は文系でありながら、分子生物学という学問に惹かれた。そして「物質の最小単位である分子にまで人間を分解して見ることができれば、病気の撲滅に始まり様々なことができるのではないのか」と。
しかしそんな考えは真っ先に、この本の著者によって壊される。そしてもっと分子生物学という世界に魅了させられ、生命をまた違った角度から見る視点が作らされる。この本は