~夢と笑顔の伝道師~ 元実業団ハンドボーラー&教師の「はなえもん」さんがドリームマップを伝えたい相手とは?
子どもたちが主体的に生きる力を育むためのドリームマップ授業を提供する、「ゆめドリ」。
その「ゆめドリ」の活動はどんな人によって支えられているの?
ゆめドリに関わる人たちを紹介します!
「“個性キラリ”ゆめドリに関わる人たち!シリーズ」
第5回のゲストは、活動会員+応援サポーターとしてゆめドリに関わる、「はなえもん」こと阿部華恵さんです!
(聞き手:関 真理菜(以下、「まりな」で表記) ドリマファシリテーター@大分)
まりな:はなえもんさん、今日はよろしくお願いします。
はなえもん:よろしくお願いします。
まりな: はなえもんさんとはドリームマップの研修でご一緒したことがありますが、ハンドボールをされているんですよね。
はなえもん:私自身は中学校からやっていて、今は小学生のハンドボールチームのコーチをしています。
まりな:コーチをされているんですね!ぜひそのあたりも聞きたいです。
お住まいは神奈川ということで、神奈川で教えているんですか?
はなえもん:子どもが2人とも小学生の時からハンドボールチームに入ってハンドボールをやっていたので、その関係でコーチもやらせてもらうことになりました。
※右上、黒いシャツの女性がはなえもんさん
まりな:ハンドボール一家ですね。
はなえもん:そうですね。主人もハンドボールを教えています。
まりな:本当にハンドボール家族だ!!
はなえもんさんが中学でハンドボールを始めたきっかけはなんだったんですか。
はなえもん:小学校の時にソフトボール部に入っていました。
運動は好きなんだけど、運動能力は高くない子だったんですよね。
5年生の時に運動ができる同級生の子はユニフォームを着ていた子たちもいたんですね。
6年生の時には自分もユニフォームを着れるようになったんですけど、やっぱり5年生の時に自分は着れなくて、同級生が着ているのが「いいなぁ」と思っていたのが心に残っていたんです。
まりな:(誰もがこんな経験あるんじゃないかと、共感。)
はなえもん:それで、中学校で1つ上の先輩が、
「ハンドボール部入ったら、すぐにユニフォーム着れるよ」と言っていたんです。
たまたま、その先輩が言った一言で「ハンド部入ろう」と(笑)。
まりな:なるほど~。
そこからずっとハンドボールを続けているわけですよね。
そこまで続けているハンドボールの魅力って何ですか。
はなえもん:なんだろう。
私はトップレベルでハンドボールをやっていて、練習もすごくキツかったんです。
大学でこれ以上このレベルで続けるのは無理だと思って、もっとゆるい感じのところで楽しくやろうと思ったんです。
それでもハンドボールやるんですけどね(笑)
それで、あるチームに入ったら、練習は面白くないし、勝てないんですよ。
「これだったらまだきキツい練習をして、勝ってる方がいいな」と思って、
次の年には実業団に入ってハンドボールを続けていました。
まりな:はなえもんさんの中では「勝つ」ということが1つのポイントになっているみたいですね。
はなえもん:そうですね。
これは、ハンドボールに限らず言えるかもしれません。
私はハンドボールで日本一にもなっているんですが、
私自身は日本一の選手ではないんです。
もっとうまい人は周りにもたくさんいる。
だけど、日本一ではない選手が、チームとしてだと日本一になれるところが集団競技としてすごく面白いなと思うんですよね。
まりな:今の話を聞いて、チーム競技の楽しさ、すごく理解できました。
はなえもん:個人競技は向いていなくて、一人でやると、すごいサボっちゃったりするんですよね(笑)
経験を積み重ねていって、みんなで勝っていくのが楽しいのかな。
でもなぜ、ハンドボールかと言われると、当たり前で考えたことがなかったかもしれません。
まりな:おそらく、タイプがあるんじゃないかなと思います。
いろいろ新しいことをやっていくのが好きな人もいれば、はなえもんさんのように1つのことを積み重ねるのが好き、という人もいるんだろうと思います。
はなえもん:あ💡 今聞いていて思ったのが、“とことん追求する”のが好きなんですよね。
まりな:へぇ。それは、ハンドボール以外でも言えますか。
はなえもん:そうですね。
例えば、今、糸掛け曼荼羅(まんだら)というのをやっています。(写真共有)
はなえもん:板に釘を打って糸をかけていくんです。
糸の色が変わると全然違うし、円形以外にも星の形があったり。
一度つくり始めると、別のものがつくりたくなって、どんどんつくっていった先に、インストラクターになってました。
まりな:おぉー!本当に“追及タイプ”ですね。
そんなはなえもんさんがドリームマップに出会ったきっかけは何でしたか。
はなえもん:私は14年間、小学校の教員をやっていたんです。
教員をしていたときに、クラスの3分の1は受験するような学校だったんです。
受験を控えている子は、夏休みも夏期講習とか合宿に行って、ものすごく勉強をしていました。
同じように受験勉強している子でも、夏休みが終わってみると、元気に学校に来た子もいれば、疲れ切って登校している子もいました。
なぜこんなに差があるんだろうと思って、子どもたちに話を聞いてみたんです。
そうすると、「なぜその学校に行きたいのか」という受験の目的があるかどうかだったんです。
学校を選んだ理由が、将来の夢を叶えるためだったり、その学校でやりたいことがある子は、割と夏休み明けも元気でした。
一方で、例えば親から「とりあえず私立に行け」と言われている子や、今の成績から考えてもう「少し上を目指そうか」と言われている子は、受験そのものが目的になってしまっていて、勉強がすごく辛そうだったんですよね。
まだ半年以上もこんな状態で学校での生活を続けるのは、かわいそうだと思ってました。
何かできることはないか、と思っていた時に出会ったのが、秋田さん(ドリームマップの開発者)が書いたドリームマップの本だったんです。
初めてやることを誰にも相談せずにやっていいのかなという迷いはあったんですが、感覚的に「絶対にいいはずだ」という自信はあったんですよ。
最初はこっそり、自分のクラスだけで、道徳や学活の時間をつかってやってみたんです。
まりな:すごいなぁ。
はなえもん:時間はかかったんですが、やってみたらやっぱりよかった。
なんとなく受験を考えていた子たちも、
「将来こんなことをやりたいんだなぁ」、
「その通過点に受験があるんだ」
と考え方をシフトできて、子どもたちがすごく変わってきたのを感じました。
はなえもん:翌年から他の先生にもドリームマップを提案して、やることになりました。
授業参観では保護者からも好評でしたね。
一般社団法人や資格があることも知らずにドリームマップを実施していたのが教員時代でした(笑)
※現在はなえもんさんは、一般社団法人ゆめのチカラの認定を受けたうえでドリームマップを実施
ドリームマップの授業をやったことで、子どもが夢を描いたり、その可能性を信じるのがすごく楽しいことがわかったんです。
逆に国語とか算数とかの授業が楽しくなくなってしまって、学校の教員にも疲れていたところがありました(正直)。
その1年後、長男が進学で名古屋に行くタイミングや、夫がデンマークに1年研修に行くタイミングがピッタリと合って、先生を辞めました。
まりな:不思議とそういうタイミングって来ますね(しみじみ)。
はなえもん:ドリームマップはやりたい思いがあって、ファシリテーターの資格をとって、学校ドリマにも参加しました。
私自身が教員をやっていた、神奈川県の川崎市にドリームマップを広めたいという思いも湧いてきたので、今少しずつ広めていっているところです。
※右上、黒い服の女性がはなえもんさん
まりな:そうなんですね。
先生って、ものすごく忙しいイメージがあるんですが、そんな中でそれだけのエネルギーはどこから出てくるんですか。
はなえもん:やりたいんですよね。やりたいから出てくるんですよ。
その代わり、他のやりたくないことにはエネルギーが注げなくなるんですよね。
ドリームマップにも繋がるんですが、湧いて出てくるものなんですよね。
だからやりたいという気持ちは最強だと思います。
教員時代に比べると収入は少ないですが、やりたいことだけをできるのはすごく幸せです。
あとは、忙しい先生たちにも自分のことをもっと大切にしてほしいと思います。
学校とかクラスのこと、子どもたちのことを優先しすぎてしまって、つぶれてしまう先生もいるんじゃないかと思います。
私が現に教員だった頃もそうでした。
まりな:やっぱりそこは、はなえもんさん自身の経験がもとになっているんですね。
はなえもん:そうですね。
常に周りの先生と比べて自分のできていないところばかりが見えてきて、
「自分もちゃんとしないと」と思うと、
「子どもたちにもちゃんとしてほしい」という思いが出てきて、
苦しいんですよね。
ある日、考え事をしながら通勤をしていて、気づいたら知らないところにいた時があったんですよ。
その時に、相当ヤバいなと思ったんです。
まりな:(衝撃!)
はなえもん:他の先生にも、自分の趣味ややりたいことを充実させつつ、仕事も充実している状態であってほしい。
せっかく子どもたちのためにという献身的な思いがあるのに、自分がつぶれてしまうとそれすらもままならない。
それで、
「利他の夢を叶えるために、自分自身が満たされることが大切ですよ」
ということを伝えるために、先生向けのワンデードリームマップもやっています。
まりな:その対象は先生を経験した、はなえもんさんならではですね。
はなえもん:ドリームマップを伝えていく中で、私自身の失敗談や経験が、他の先生の学びになるんじゃないかと思います。
「失敗して夢が叶わない状態に陥ってしまうのはなぜか。」
その理由に気づいたときに、リセットすることができる。
「これが(先生に向けて)できるのは、私じゃん!」って(笑)
教員になるのは小学校のころからの夢だったけど、「先生としてどうありたいか」という問いには、いつも答えが出せなかったんですよね。
まりな:問いが立つ時点で、感覚はすごく鋭いように感じます。
はなえもん:そうですね。今思い返せば、大事にしていたことは昔から変わらなくて、その人自身の成長を見るのが好きなんです。
あとは、笑顔という言葉も昔から大事にしていました。
小学校の教員時代から無意識に大事にしていたものは、今も大事にしていて、それをドリームマップでキャッチコピーをつくることで言語化できました。
※画像は、はなえもんさんが作成したドリームマップ
はなえもん:夢を描くことで目標ができて頑張れる。それがその人の成長につながると思うんですよね。
まりな:すごく素敵ですね。
今、はなえもんさんこれからやりたいと思っていることはありますか。
はなえもん:すごく大きな範囲でいうと、日本の人たちを元気にしたいです。
その方法の一つとしてドリームマップを伝えたいし、今コーチングも学んでいて、その人自身の可能性を引き出すお手伝いがしたいと思っています。
自身の中にある可能性に気づくことで、いきいきと人生を送る人が社会で活躍することで周りにもどんどん広がっていくじゃないですか。
そんな風にしてたくさんの人に幸せになってほしいなという思いはあります。
まりな:素晴らしいです!
過去の経験からこの先まで、いろいろ語っていただきありがとうございました!
はなえもん:ありがとうございました!
インタビューを終えて・・・
ご自身の過去の失敗談や苦しい経験を振り返って、誰かの学びにつなげている、はなえもんさん。
自分が”ありたい姿でいる”ことで、今では先生の研修やスポーツチームでのドリームマップ開催などの縁に恵まれているようです。
スポーツをしている子どもたちや先生たちの目線に立って共感できるのは、同じ経験をした、はなえもんさんだからこそ、ではないでしょうか。
苦い経験すら推進力に変える、パワフルなはなえもんさんの”日本を元気にする”活動に目が離せません✨